老化を遅らせる薬?―健康寿命を延ばす科学の最前線 2025/08/31Posted in健康, 医療全般, 文献 年齢を重ねると、体のあちこちに違和感が出てきます。 若い頃と違い、朝起きると背中や腰がこわばっている。 先輩たちが口にしていた「これが歳をとることか」という実感が、じわじわと自分にも訪れてきます。 「老化」は単なる年…
数の得意な人ほどだまされる―脳の賢いまとめ術 2025/08/30Posted in心理学, 数学, 文献 焼き鳥を頼んだとき、私たちは串刺しにされた肉や野菜を「1本」と数えます。 そこに何個の肉があるのかはあまり意識しません。 あるいは、パールのネックレスを見れば、何十粒もある珠を「ネックレス1本」として捉えるでしょう。…
ウソを知り、ウソに強くなる—ワクチンのニセ情報と心の予防接種 2025/08/29Posted in心理学, 文献, 日常 映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』では、実在の詐欺師が最終的にFBIの金融詐欺部門のコンサルタントとして働く姿が描かれていました。 ウソと戦う最善の方法は、ウソのつき方を知ることかもしれないという逆説的な発想…
ビートルズ:恋をするなら―12弦の音色とハリスンの自信 2025/08/28Posted inビートルズ, 音楽 私のギター教室の最近の課題曲は、ビートルズの「If I Needed Someone」(邦題:恋をするなら)です。 講師の先生が所有する12弦ギターのリッケンバッカー360/12を弾かせてもらえる贅沢もあって、その独…
脱水時の扇風機はリスクになる―水分で変わる体への影響 2025/08/27Posted in健康, 文献, 日常 真夏の暑さは、ただ不快なだけではありません。熱中症になれば命に関わることもあります。 エアコンがない家や、エアコンが苦手な人にとって頼りになるのが扇風機ですが、条件によっては逆効果になることもあります。 特に体が水分…
採血結果に表れない健康な脂質代謝―運動がもたらす体の変化 2025/08/26Posted in健康, 医療全般, 文献 健康のために運動を心がけている人は多いでしょう。 医療の現場でも、体重やコレステロール値を改善するために運動をすすめるのは日常的なことです。 しかし、努力を重ねても血液検査の結果に大きな変化が見られないと、患者も医療…
汗は正直なのだ。科学的な意味でも 2025/08/25Posted in健康, 医療全般, 文献, 科学 自分の健康状態を知るために、血液を採られるのはどうにも気が進まないものです。 それなりの医療機関に行かなければならないですし、注射針は痛いし、年に1度の健康診断ぐらいでいいやという感じですね。 そこで科学者たちは、も…
マングローブ発・耐熱サンゴ作戦―気候変動時代のサンゴ礁再生 2025/08/24Posted in文献, 自然環境 サンゴ礁は地球温暖化による海水温の上昇や酸性化、酸素濃度低下など、複合的な環境変化にさらされ、生き残りの危機に直面しています。 近年では、熱耐性を持つサンゴを利用して礁全体の回復力を高める「積極的な復元戦略」が注目さ…
鳥インフルエンザ流行抑制のための3つの提言―ワンヘルスで守る未来 2025/08/23Posted in医療全般, 文献 風邪をひくと、たいていは数日で治ります。 しかし世の中には、COVID-19で散々思い知らされたように、素性の知れないウイルスというものが存在します。 高病原性鳥インフルエンザ、H5N1型もそのひとつです。名前の通り…
脳は「私」の輪郭をミリ単位で知っている、でも時々「平均的な誰か」と間違える 2025/08/22Posted in文献, 科学 自分の身体がどこで終わり、世界がどこから始まるのか。 ソファーで深くくつろいでいると、自分とソファーの境界が曖昧になるような感覚を覚えることがあります。 この哲学問答のようなテーマに、シェフィールド大学の研究チームが…
健康状態を見える化するコンパス―腹膜透析患者の健康指標 2025/08/21Posted in健康, 文献, 透析関連 人生がもしポイントカード制だとしたら、一体どれくらいのポイントが貯まっているのか。 良い行いをすれば加点、そうでなければ減点。 そんな単純な話なら計算も楽なのですが、現実はもう少し複雑です。 特に、健康に関しては、そ…
腎性貧血が脳に及ぼす影響―透析患者のヘモグロビンと認知力 2025/08/20Posted in医療全般, 文献, 透析関連 透析が必要になるような慢性腎臓病の患者さんは、貧血になりやすいのですが、それはなぜでしょうか。 原因のひとつが腎性貧血です。 腎性貧血は、腎臓で産生される「エリスロポエチン」という赤血球製造の司令官のようなホルモンが…
アルツハイマー病リスクを減らす―ウォーキングと食生活の影響 2025/08/19Posted in健康, 文献, 神経科学 「最近、物忘れが増えた気がする…年のせいかな?」 そんな話をした翌日、スーパーで同じ商品を3回カゴに入れていたら、本人は笑うどころじゃありません。 その瞬間、頭の中でサスペンスBGMが流れ出し、「これって大丈夫?」と…
腎生検なしでIgA腎症を診断できないか―インド研究の挑戦 2025/08/18Posted in文献, 腎臓のこと IgA腎症は、腎臓の糸球体にIgAという抗体が沈着して起こる、比較的よく見られる腎疾患です。 確定診断には腎生検が必要ですが、この検査は入院や体への負担が避けられません。 採血だけで診断や予後の見通しが立てられれば、…
太陽光発電とヒートアイランド現象―昼の光、夜の熱 2025/08/17Posted in文献, 科学, 自然環境 クリーンなエネルギーの象徴として、太陽光発電は世界各地で設置面積を広げています。 屋根の上から広大な砂漠まで、整然と並んだパネル群は、その風景を異世界めいた空気に包み込みます。 しかし、「ひとつ手を打てば、別の所でし…
なぜ人は懲りずにやらかすのか―ペナルティ感受性の3分類 2025/08/16Posted in心理学, 文献 「あと5分だけ」と二度寝しては遅刻寸前になる。 体に良くないと知りつつ、深夜のラーメンに手を伸ばす。 我々の日常は、かくも「わかっちゃいるけど、やめられない」行動で溢れています。 それは単なる愚かさゆえなのか、それと…
嘘の繰り返しと心理の罠―フェイクニュースへの抵抗感はなぜ薄れるのか 2025/08/15Posted in心理学, 文献, 日常 「嘘も100回言えば真実になる」という言葉があります。 ナチスのヨーゼフ・ゲッベルスによるものとされていて、プロパガンダを語る際によく引き合いに出されます。 これは「真理の錯誤効果」と呼ばれる心理現象として知られてい…
風を読む鳥―アカアシカツオドリの省エネ飛行術 2025/08/14Posted in文献, 生物, 自然環境 私たち人間が、乗り換え案内アプリで楽なルートを探すように、海を生きる鳥もまた、日々の移動に知恵を絞っています。 インド洋のチャゴス諸島に暮らすアカアシカツオドリもその一例です。 彼らの主食は、海面を滑空するトビウオ。…
見えない声の影響力―トーンが左右する経済行動の心理 2025/08/13Posted in心理学, 文献 普段の生活で、私たちは様々な人と関わりを持ちながら過ごしています。 特に、初対面の相手と話すとき、無意識にその人を「信用できるかどうか」判断しているものです。 その時、印象を左右するものとして「声の高さ」と言われると…
病院食は本当に健康的?—ドイツの研究から見えた課題 2025/08/12Posted in健康, 医療全般, 文献 病院食、と聞くと、健康には良いけれども、薄味で、お世辞にも食欲をそそるとは言えない、そんなイメージが浮かびます。 なんといっても「治療食」ですから、栄養バランスが考え抜かれているに違いない。 多くの人がそう信じている…
童謡?を歌うヒョウアザラシ―そのメロディーに込めたメッセージ 2025/08/11Posted in文献, 生物, 自然環境 南極の氷の世界。 繁殖期を迎えたオスのヒョウアザラシは、水中で何時間もぶっ通しで歌い続けるのだそうです。 これは求愛や縄張りを主張するための行動だとされています。 彼らは数種類の決まった鳴き声を組み合わせて、個体ごと…
スローエイジングの秘訣:百寿者の研究から学ぶ 2025/08/10Posted in健康, 文献 人生100年時代、という言葉をよく耳にします。 そうは言っても、ただ単に長生きするだけでなく、自分の足で歩き、美味しいものを味わいながら人生を楽しむ、いわゆる「ピンピン・コロリ」こそが理想という方は多いことでしょう。…
脳のエネルギー源はブドウ糖だけじゃなかった―みえなかった脂肪滴 2025/08/09Posted in文献, 神経科学 「私たちの脳はブドウ糖だけをエネルギー源とする。」 これは教科書にある常識です。 しかし、ニューヨークにあるワイル・コーネル医科大学の研究室で投げかけられた素朴な疑問が、この長年の定説に波紋を広げました。 「体の他の…
口唇ヘルペスがアルツハイマー病のリスクを高める?―意外なウイルスの素顔 2025/08/08Posted in医療全般, 文献, 神経科学 唇の端にできる、小さな水ぶくれ。 多くの人が、単に「ヘルペス」と呼びますが、正式には「口唇ヘルペス」、原因は単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)の仕業です。 厄介ですが、たいていは数日で治まるため、それほど深刻に考…
なぜ、私たちは夜更かしをやめられないのか?―自己効力感とSNSの関係 2025/08/07Posted in心理学, 文献, 日常 夜、そろそろ寝るべき時間だと頭では理解している。 体もたしかに疲労を感じている。 それにもかかわらず、スマートフォンを手に取ってしまったり、特に目的もなく動画サイトを眺め続けたり。 こうした行動は「ベッドタイム・プロ…