感想か、エビデンスか 2024/02/29Posted in日常 ひろゆきさんの「それってあなたの感想ですよね」という言葉は、ネットに疎い私にも耳に届いていました。 マジメなものから、茶化すものまで、多くの場面で引用されているようです。 しかし、この言葉が持つ本質や、私たちがどのよ…
ファビングをしてしまう人の特徴 2024/02/28Posted in心理学, 文献 この話題は以前にもこのブログで取り上げました。 人と対峙する場面でスマホに没頭し、相手を無視する「ファビング」という現象です。 この言葉は「phone(フォーン)」と「snubbing(無視する)」を組み合わせたもの…
「普通がいい」という病 2024/02/27Posted in読書 今回のテーマは「普通がいい」という考え方の病について、精神科医である泉谷幹二先生が提唱する視点をご紹介します。 私たちの社会は、個性という名の「角」を削ぎ落とし、誰もが同じ形に収まることを理想としています。 しか…
「メンタリズム日本一が教える『8秒で人の心をつかむ技術』」 2024/02/26Posted in読書 私としては、普段、あまり手にしないタイプの本かも知れません。 コミュニケーションの技術についての本は、書いてあることは正しくても、それを実行できるかどうかというのは、別の話だからです。 ちょうどギターの教本に似て…
自分だけのルーチン 2024/02/25Posted in日常 あまり、効率を求めてしまうのはどうかとも思うのですが、やはり、さっさと雑用を終わらせてしまって、自分の時間を自由に使いたいという気持ちはあります。 そのためには、何が必要でしょうか? モノの本には「自分のルーチンに磨…
紫外線消毒が広まらない理由 2024/02/24Posted in健康, 文献, 新型コロナ コロナ禍では、「空気」が敵になったかのような感覚に襲われました。 パンデミックが世界を変え、私たちの日常に「見えない敵」との闘いが根づきました。 今はあまりしなくなりましたが、外出する際には携帯用の消毒スプレーなどを…
ドーパミンの新たな役割 2024/02/23Posted in心理学, 文献 このブログで紹介する心理学分野の論文では、「ドーパミン」はほとんど常連と言ってもいいぐらいに頻出する脳内ホルモンですね。 ドーパミンは、「快感」や「多幸感」、「意欲」などの役割を担いますし、どちらかというとポジティブ…
好中球/リンパ球比とサルコペニアリスク 2024/02/22Posted in健康, 文献 マンガ「はたらく細胞」のおかげで、外来でも白血球やリンパ球の話がしやすくなりました。 私たちの健康を守るために、これらの細胞は静かに力強くはたらいています。 特に、好中球とリンパ球、この二つの細胞は私たちの身体を病原…
「メンタル脳」 2024/02/21Posted in健康, 読書 アンデシュ・ハンセン氏が提唱する「メンタル脳」の理論の紹介です。 これは、現代人のメンタルヘルスの問題を、私たちの脳がまだ古代の狩猟採集時代に生きていると錯覚していることに起因すると見ています。 私たちの生活環境…
人の性格は腸内の微生物に支配されている? 2024/02/20Posted in生物 瀬名秀明「パラサイト・イヴ」は、利己的遺伝子であるミトコンドリアが、生物に寄生して、その宿主を意のままにコントロールするというホラー小説でした。 そこまで極小のお話ではありませんが、細菌やウイルスが、私たちの感情や行…
瞑想と腸内環境(細菌叢) 2024/02/19Posted inマインドフルネス, 文献 いろいろな文献を読んでいると、「マジか?」と思えるようなものに出くわします。 研究の発想が面白いものや、「そこまでやるか!」と唸ってしまうようなものもあって、研究者たちの偉大な知識欲に脱帽するばかりです。 今日紹介す…
イヤな表情で食事していると、それを見た人の食事の好みは伝染する 2024/02/18Posted in心理学, 文献 グルメ番組を見ていると、本当に美味しそうに食事するタレントさんがいますね。 食レポで情報を詰め込むよりも、よっぽどその表情が料理の美味しさを物語ってくれます。 反対に、苦手な料理を前にした時の人間の表情というのは、か…
若者の孤独感への対応策 2024/02/17Posted inマインドフルネス, 心理学, 文献 誰もが「孤独」を感じる時があります。 そして、私のような昭和の人間は「孤独をどうこうするのはその人次第」という態度をとりがちなのも事実です。 もちろん、そういう認識でいること自体が、浅薄です。 近年の研究によると、「…
心と体に良いことは頭にも良い 2024/02/16Posted in健康 認知症は多くの人が恐れる病気です。 認知症の全てがわかっているわけではないという状況に加えて、誰もがなるかも知れないという心配があるからですね。 ただし、日々の生活習慣を見直すことで、そのリスクを最大40%も減らすこ…
「数値化の鬼」 2024/02/15Posted in読書 やる気が出ないでダラけているなと思ったら、ビジネス書に目を通して「もうちょっと頑張ってみるかな」と奮い立ってみる時があります。 ビジネス書さえも手に取るのが億劫になっている場合は、その時は徹底的に休むようにしています…
「さようなら」と「goodbye」 2024/02/14Posted in日常 私にとって英語は「あちら様」の言葉ですから、日本語のように由来を調べることはあまりないのですが、今回は対比の意味もあって調べてみました。 日本語の「さようなら」と英語の「goodbye」です。 「さようなら」は、もと…
体温とうつ症状との関連 2024/02/13Posted in健康, 文献 このコロナ禍のなかで、毎日の体温測定が習慣化されてきたおかげで、思わぬ発見もありました。 「37℃が私の普通」という人もいれば、「35℃台が自分の平熱だから36.5℃を超えたら微熱」という人もいて、実際にモニタリング…
高血圧患者の立ちくらみをどうすべきか? 2024/02/12Posted in健康, 文献 多くの患者にとって、血圧の管理は日々の健康維持に不可欠な要素です。 ところが、あまり厳格に血圧のコントロールを行おうとすると、立位低血圧(立ちくらみ)を引き起こすリスクがあります。 そのため、全ての患者に対して積極的…
CPAPの心血管疾患に対する再評価 2024/02/11Posted in健康, 文献 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)は、夜間の息が止まることが特徴で、長期にわたる心血管疾患(CVD)のリスクを高める可能性があります。 そこで、持続陽圧呼吸療法(CPAP)がこれらの患者において大きな救いとなっていま…
目標達成のためのモチベーション:報酬の二面性を探る 2024/02/10Posted in心理学, 文献 病院の勤務時代を思い出すと、忘年会などで盛り上がったのは、各セクションからの賑やかな催しものでした。 バンド演奏やダンスなど、プロのメンバーが絶対いるだろ!と思うほどの出来栄えで、とても感動したのを覚えています。 優…
IgA腎症患者を対象としたシベプレンリマブの第2相試験 2024/02/09Posted in健康, 文献 IgA腎症とは、腎臓病の一種で、不要な物質(いわゆる老廃物)を体外へ排出するという腎臓のはたらきが徐々に低下していく疾患です。 この病気は、特に進行すると透析や腎移植が必要になる可能性があります。 しかし、最近の研究…
血液透析患者の健康的なライフスタイルを促進するためのデジタル介入 2024/02/08Posted in健康, 文献 現在、私たちの生活のあらゆるところにデジタル技術が浸透しています。 けれども、その恩恵を最も必要としている人々が十分に享受しているとは限りません。 特に、慢性的な健康問題に直面している人々にとって、技術はその人が思い…
心の時間速度と肉体の治癒速度 2024/02/07Posted in心理学, 文献 会議が長引いたりすると、時間はまるで止まっているかのように感じられます。 一方で、楽しい時はあっという間に過ぎ去ります。 私たちの日常は、時計の針の進む「主観的な速さ」に左右されています。 「心身合一」などと言います…
カメが長寿のわけ 2024/02/06Posted in文献, 生物 「鶴は千年、亀は萬年」というように、カメは長寿の象徴として扱われています。 約2億年前、恐竜が地球を歩き、空を支配していた時代に、カメはその姿を現しました。 それは、現代に至るまで続いています。 カメの平均寿命は約1…
飛んでいる虫が灯りに集まる理由 2024/02/05Posted in文献, 生物 夜の道で、街灯の周りを虫たちが飛び回っているのを見ることがあります。 あらゆる種類の昆虫が夜になると灯りの周りに集まります。 上の絵、速水御舟の「炎舞」に描かれているような、炎に身を焼かれてしまっても、どうしても…