AIが紡ぐ詩の世界:谷川俊太郎さんを偲んで 2024/11/19Posted in文献, 詩・文学 詩人・谷川俊太郎さんが2024年11月13日に逝去されました。 謹んでお悔やみ申し上げます。 彼の作品「二十億光年の孤独」や「生きる」は、多くの人々に深い感動と励ましを与えてきました。 詩は、私たちの心に響く特別…
詩「If―」 2023/08/11Posted in詩・文学 『If―』は、英国のノーベル文学賞受賞者であるラドヤード・キプリングが1895年に書いた詩です。 ラドヤード・キプリングは、「ジャングル・ブック」などの作者として知られていますね。 この詩は父親から息子へ送るメッセー…
言葉と行動のギャップ 2023/05/22Posted in詩・文学 中国の「塩鉄論(えんてつろん)」の利議(りぎ)には、次のような一節があります。 言者不必有徳 何者、言之易而行之難 「言う者は必ずしも徳有らず。何となれば、これを言うは易(やす)くして、これを行うは難(かた)ければな…
「星めぐりの歌」 2023/02/21Posted in詩・文学 東京オリンピック2020の閉会式のフィナーレで使われた楽曲です。 大竹しのぶさんと杉並児童合唱団の7人の子供たちが、聖火が消える直前に歌った曲が、この宮沢賢治作詞作曲の「星めぐりの歌」でした。 「セロ弾きのゴーシュ」…
詩「行方不明の時間」 2023/02/07Posted in詩・文学 茨木のり子さんの詩を無性に読みたくなる時があります。 「自分の感受性くらい」「言いたくない言葉」「倚りかからず」などの詩は、何度も目を通しているつもりですが、その度に感じるものが違っているように思います。 もちろ…
詩「ある ある ある」 2023/02/04Posted in詩・文学 中村久子さんは、3歳の頃に凍傷が元に突発性脱疽となり、両手足の肘から先と膝から下を失うというハンディを抱えながら、懸命に生きた女性です。 すさまじい精神力と努力で料理や裁縫も何でも一人でこなし、来日したヘレン・ケラー…
「時代の矛盾」 2023/01/13Posted in詩・文学 1995年にボブ・ムーアヘッドという牧師が、ラジオ放送で説教を行いました。「The Paradox of Our Age」というタイトルで知られているものです。 一時期、70~80年代のコメディアン、ジョージ・カーリ…
詩「どうして いつも」 2022/12/29Posted in詩・文学 このブログで、まど・みちおさんの詩を時々紹介しているので、すでにもう紹介済みだと思っていました。 ためしにブログ内を検索してみても、ヒットしないので多分まだだったのかも知れません。(重なっていたらごめんなさい) 年末…
負けない 2022/10/10Posted in詩・文学 「雨ニモマケズ」は日本人なら誰でも知っている宮沢賢治の作品です。 小学生は暗誦できる子もたくさんいますし、世代を超えて日本人の心をとらえてきた作品と言えます。 冒頭に「マケズ」という言葉が続きます。 雨ニモマケズ…
セトモノ 2022/08/02Posted in詩・文学 相田みつをさんの詩に「セトモノとセトモノ」という作品があります。 ACのコマーシャルにもありましたから、かなり有名な詩ですね。 『セトモノ』 セトモノとセトモノとぶつかりっこするとすぐこわれちゃうどっちかやわら…
「川のながれ」 2022/05/20Posted in詩・文学 仏教詩人の坂村真民さんの詩は、色紙に書写して目の届くところに置いておきたくなる、そんな詩が多いです。癒しの詩人と言われる所以です。 優れた詩は、新しい視点を与えてくれます。見えなかった存在を気づかせてくれます。 ここ…
詩「いつもいっしょ」 2022/04/27Posted in詩・文学 前に紹介した仏教詩人の坂村真民さんの詩は、まど・みちおさんの詩に通じるものがあります。 どちらもある境地に達した人が持つ、清々しい透明感のようなものです。 例えば、次に紹介する「いつもいっしょ」という詩。 今まで気に…
詩「本気」 2022/04/22Posted in詩・文学 「念ずれば花ひらく」という言葉は、自分にとっては聞き慣れ親しんだ言葉だったので、出典など特別に考えたこともありませんでした。 「念ずれば花ひらく」という文をそのまま入力して検索すると、すぐに坂村真民さんの詩のタイトル…
「むささびの五能」 2022/04/21Posted in詩・文学 「むささびの五能」という言葉があります。 「鼯鼠之技」(ごそのぎ)という四字熟語としても知られている言葉です。(鼯鼠=むささび) むささびという動物は、多才です。 むささびは、空を飛ぶことができます。木に登ります。水…
心を励ましてくれる言葉 2022/04/19Posted in詩・文学 若くして手足の自由を失いながら、口にくわえた筆で絵に詩を添えた詩画を描く星野富弘さんの作品には、人を元気づける力があります。 ふと思い出した詩がありました。「こぎく」という作品です。 よろこびが集ったよりも 悲し…
徐々に生まれる 2022/04/11Posted in詩・文学 「星の王子さま」や「夜間飛行」で知られるサン・テグジュペリの次の言葉が好きです。 彼の小説「戦う操縦士」に出てくる言葉です。 「生きるとは、時間をかけて徐々に生まれ出ることだ。」 ヒーローのように「変身!」のかけ…
「吹く風を心の友と」 2022/02/19Posted in詩・文学 今日紹介するのは「吹く風を心の友と」というタイトルの中原中也の詩です。 未刊行のため本来はタイトルのない詩らしくて、通称としての(吹く風を心の友と)が定着しているようです。 十五の春を思い出す作者が、とにかくそこへゆ…
れんしゅう 2022/02/18Posted in詩・文学 先日、まど・みちおさんの詩を読んで、改めて気持ちが大きく動きました。 以前にNHKスペシャルでまどさんのドキュメンタリーが放送されたことがあって、その番組内でも取り上げられたことのある詩です。 まどさんと言えば、10…
「私っとしている」 2022/02/14Posted in詩・文学 まど・みちおさんの詩は全て好きですが、特に気に入っているものがあります。 「カニ」というタイトルの詩です。 この詩を読むと、アメリカの古い映画「素晴らしき哉人生!」を思い出します。 この詩が哲学的と言われればそのよう…
「歳時記」を読み直す 2022/01/27Posted in詩・文学 最近、「歳時記」を読むようになりました。 歳時記とは、ご存知の通り「俳句の季語を集めて分類し、解説した本」です。季語は、多くの歳時記で「時候」「天文」「地理」「人事」「生活」「行事」「忌日」「動物」「植物」に分類され…
太宰治「葉」 2022/01/17Posted in詩・文学 太宰治の初期の作品に「葉」があります。 覚書のような小編が、35編並んでいるもので、物語でもないので、読者はどう捉えていいのか迷うものですが、しかし、そこは太宰治です。散文詩かエッセイと思えばそう捉えられなくもな…
「まどさんからの手紙 こどもたちへ」 2022/01/13Posted in詩・文学 この本は、詩人まど・みちおさんがふるさとの小学校の子どもたちに送った手紙をまとめたものだそうです。 この手紙が書かれたのは1994年5月。まどさんが84歳のときのこと。 こんな文章から始まります。 …わたしも ち…
うそとほんと 2021/12/24Posted in詩・文学 谷川俊太郎さんの「うそとほんと」という詩があります。 うそとほんと 谷川俊太郎 うそはほんとによく似てる ほんとはうそによく似てる うそとほんとは 双生児 うそはほんととよくまざる ほんとはうそとよくまざ…
「わかったつもりでわかっていない」 2021/11/23Posted in詩・文学 室町時代の浄土真宗の僧、蓮如の言葉です。(「蓮如上人御一代記聞書」より) (213) おなじく仰せにいはく、心得たと思ふは心得ぬなり。心得ぬと思ふは心得たるなり。弥陀の御たすけあるべきことのたふとさよと思ふが、心…
詩「昨日はどこにもありません」 2021/11/22Posted in詩・文学 詩人 三好達治の「昨日はどこにもありません」 山崎まさよしの「One more time, One more chance」はストレートに「君の姿」を探し回っていますが、この詩は真逆です。 むしろ、愛する者へ…