タトゥーは悪性リンパ腫のリスク因子である 2024/06/30Posted in健康, 文献 今回紹介する研究は、「タトゥーが健康に及ぼす影響を探る」というテーマになります。 どうも悪性リンパ腫のリスクを増やすらしいのです。 この研究は、スウェーデンの国民全体を対象に行われました。 2007年から2017年の…
慢性的な孤独感は脳卒中のリスクとなる 2024/06/29Posted in健康, 文献 「健康長寿」を目指すには、脳卒中は世界中で重大な健康問題となります。 近年の研究により、「孤独感」が脳卒中のリスクを高める可能性があることが明らかになってきました。 この研究は、孤独感が脳卒中の発症にどのように影響す…
まばたきのもう一つの役割 2024/06/28Posted in健康, 文献 私たちは数秒ごとに無意識にまばたきをします。 意識的にまばたきをしないと目がカサカサになりますし、目を潤すための動作であることに間違いはありません。 けれども、それほど単純ではないようです。 まばたきにはそれ以上の役…
子どもを世話する男性は魅力的? 2024/06/27Posted in心理学, 文献 最近は「ヘンな論文」みたいなものも読み慣れてしまって、あまりびっくりもしなくなったのですが、やはり時々は、「この結論で何を言いたいのだろう?」と思ってしまうことがあります。 今回紹介する研究は、言わば「パートナー選び…
Long COVID を解明するための壁 2024/06/26Posted in文献, 新型コロナ COVID-19の感染後に続く長引く症状、いわゆる「Long COVID」についての理解はまだ進んでいません。 まず、Long COVIDの定義が非常に曖昧であることが大きな問題となっています。 現在の定義では、CO…
人を思うは身を思う 2024/06/25Posted in心理学, 文献 人生の転機は誰にとっても避けられないものです。 特に入学や入社の時期となると、多くの新しい環境やルーティンに直面し、ストレスが増える時期でもあります。 最近の研究では、こうしたストレスフルな期間に他人に親切にすること…
楽器の演奏は脳を強化する 2024/06/24Posted in健康, 文献 私は「楽器を演奏することは高齢者の脳にきっと良いはずだ」と思っている派です。 例えば、クラシック界ではパブロ・カザルスやアルトゥーロ・トスカニーニ、最近お亡くなりになった小澤征爾さんも晩年まで精力的に活動を続け、音楽…
将来的に尿検査が変わる可能性 2024/06/23Posted in文献, 腎臓のこと 学校検尿もそうですが、健診などでほぼ必ず行われるのが「尿検査」ですね。 尿検査で重要なのが、尿糖やタンパク尿の有無です。 なかでも「尿タンパク陽性」が続くと、腎疾患の存在が疑われるので、二次精査をすすめられることにな…
痛風の治療:尿酸値か症状か 2024/06/22Posted in健康, 文献 痛風は、体内の尿酸が過剰に増えることで関節に結晶ができ、炎症を起こし、激しい痛みを引き起こします。 痛風発作の痛みを一度でも経験したことのある人なら、普段から尿酸値をコントロールする重要性を理解しているでしょう。 しかし…
ポケモンGOの影響力 2024/06/21Posted in健康, 文献 「そう言えば、うちのクリニックに通院中の患者さんが、ポケモンGOにハマって、体重コントロールに大成功したお話をあげたことがあったっけ」と、自分のブログに検索をかけてみたら、2017年の投稿でした。 もう7年前のお話な…
表情豊かな人は社会的に有利 2024/06/20Posted in心理学, 文献 私は、世間に出れば、平均的な「50代男性」ではないかと思っています。 平均的というのは、そこに黙って座っていると、機嫌が悪そうではないけれど、かと言って愛想が良いかというとそうでもない感じの、まあ、わざわざ相手にしな…
透析を受けている人の炎症反応を抑える 2024/06/19Posted in文献, 透析関連 IL-6(インターロイキン6)は、私たちの体が感染症や傷害から身を守るために生成されるタンパク質の一つですが、これが過剰になると様々な健康問題を引き起こすことがあります。 特に、心臓病や糖尿病を持つ透析患者にとっては…
細胞を急ブレーキで休眠させる 2024/06/18Posted in文献, 科学 生物が過酷な環境に直面すると、ほとんどの生物が一時的に活動を停止し、休眠状態に入ります。 具体例としては、水槽を覆う藍藻(らんそう=シアノバクテリア)は、乾燥状態や高温などの厳しい環境下で休眠状態に入り、条件が改善す…
内服のタイミングを体内時計に合わせるとより効果的? 2024/06/17Posted in健康, 文献 高血圧治療において、薬を飲む時間を調整することで、治療の効果が変わるかもしれません。 現在、薬の服用時間は「朝食後」や「夕食後」といった食事の時間に基づいて決められることが一般的です。 この方法は、服薬の習慣を確立し…
犬とChatできるかも知れない 2024/06/16Posted in文献, 生物 ChatGPTが音声を認識し、まるで実在の人間と会話しているかのようなAIの「振る舞い」には、少なからず衝撃を受けたものでした。 けれども、少し冷静になってみれば、こういう「出来事」はすでにSF小説のなかで青写真とし…
腸内の善玉菌を守りながら病原菌をたたく新しい抗生物質 2024/06/15Posted in文献 これまでにないメカニズムで作用する新しい抗生物質「ロラマイシン」が、最近の論文で紹介されていました。 この薬の最大の特徴は「ダブルセレクティブ」と呼ばれる二重選択性にあります。 ロラマイシンは問題となる病原菌だけを標…
アメリカとカナダの女性の鉄欠乏症の有病率(3つの定義による) 2024/06/14Posted in健康, 文献 鉄欠乏症、つまり体内の鉄分が不足する状態は、特に女性にとって重要な健康問題です。 実は、鉄欠乏症の有病率はその定義によって大きく異なります。 これは、どの基準を用いるかで診断される人数が変わるからです。 この点につい…
青少年の睡眠時間とソーシャルメディア 2024/06/13Posted in健康, 文献 ほとんどの大人たち(昭和世代の親たち)は、ソーシャルメディアで盛り上がる子どもたちを温かく見守ろうと思いながら、本当にネガティブな影響はないのだろうかと心配しているものです。 ですから、こういった類の研究が繰り返され…
睡眠時無呼吸症候群の経口薬の開発 2024/06/12Posted in健康, 文献 世界中で約10億人、日本国内でも900万人以上が睡眠時無呼吸症候群に悩んでいるとされています。 この病気は、寝ている間に上気道が閉塞することで起こるものです。 最も一般的な治療法は、CPAP(シーパップ)という機械を…
読書:Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法 2024/06/11Posted in読書 この本を購入したのが2年前ぐらいなので、とっくにブログに書いていたと思っていたのですが、勘違いだったようです。 私たちの頭の中で常にささやく「内なる声」は、自分自身と対話するための重要なツールです。 しかし、…
減量による筋肉量の減少 2024/06/10Posted in健康, 文献 肥満は多くの健康問題を引き起こします。 そのため、体重を減らすことが肥満治療の主要な目標となっていきます。 例えば、2型糖尿病の人が体重の5~10%を減らすと血糖値が改善し、15~25%を減らすと糖尿病が治ることもあ…
認知症を防ぐには?:オリーブオイルの場合 2024/06/09Posted in健康, 文献 「認知症を防ぐには何ができるか?」というテーマの研究は多いです。 その背景には、決定的な予防策がまだ確立していないということがあります。 私のスタンスとしては「健康にいいと思うことは何でもやってみるべし!」なので、今…
運動は、時間をはかるか、歩数を数えるか 2024/06/08Posted in健康, 文献 外来の診察室で、患者さんとのやり取りで「どのくらい運動したらいいのか」というお話になった時に、「週に何分運動してください」という言い方で答えることが多いです。 ところが、歩数計を利用している方から「1日に何歩歩けばい…
占星術を科学的に分析・評価する 2024/06/07Posted in文献, 日常 占星術を「信じる信じない」は別にして、私はエンタメとして占いを楽しんでいるところがあります。 その分野に科学のメスを入れるというのは野暮な感じがしないでもないですが、信憑性について不利益を被る人がいないとも限らないの…
マスク vs サングラス 2024/06/06Posted in文献, 日常 パンデミックの間、私たちの日常はマスクが普通でした。 そこで、考えたことはありませんか? マスクで下半分を隠した顔を、私たちはどれだけ識別しているのだろうかと。 それに対するのは顔の上半分を隠したサングラスですね。 …