星が一瞬、光って消えた―核実験とUAP(未確認異常現象)の“空の相関” 2025/11/04Posted in文献, 科学 動画投稿サイトなどに、夜空を横切る火球や、正体のわからない発光体の映像が流れてくることがあります。 ネットの時代になって、誰もが手元のスマートフォンで空を記録できるようになったことで、以前なら見過ごされていた“空の瞬…
垂直跳びと水平跳びの力学―男女のパフォーマンスに差が出る理由 2025/10/20Posted inスポーツ, 文献, 科学 今夏、東京で開催された世界陸上。 満員の国立競技場で、男子棒高跳び決勝でスウェーデンのアルマンド・デュプランティス選手が6メートル30センチの世界新記録を打ち立てた瞬間は、多くの人の記憶に刻まれたことでしょう。 重力…
「見て学ぶ」は人間だけじゃない―インコも見せた「第三者模倣」 2025/09/19Posted in文献, 生物, 科学 私が研修医になったばかりの頃、1年目はとにかく先輩医師のそばについて一緒に行動することが課せられました。 そして、彼らの細かな所作を観察するのです。 患者さんにどう接するのか、どんな情報を重視するのか、どの手順で検査…
内的モデルの科学 ― あなたの見える「普通」は、誰かの「普通」じゃない 2025/09/03Posted in文献, 生物, 科学 犯罪捜査の世界で、こんな話があります。 コンピュータで作られたモンタージュ写真よりも、訓練を受けた技術者が描いた似顔絵のほうが、犯人の検挙につながるケースが多いというのです。 ソフトウェアは目や鼻を組み合わせることは…
汗は正直なのだ。科学的な意味でも 2025/08/25Posted in健康, 医療全般, 文献, 科学 自分の健康状態を知るために、血液を採られるのはどうにも気が進まないものです。 それなりの医療機関に行かなければならないですし、注射針は痛いし、年に1度の健康診断ぐらいでいいやという感じですね。 そこで科学者たちは、も…
脳は「私」の輪郭をミリ単位で知っている、でも時々「平均的な誰か」と間違える 2025/08/22Posted in文献, 科学 自分の身体がどこで終わり、世界がどこから始まるのか。 ソファーで深くくつろいでいると、自分とソファーの境界が曖昧になるような感覚を覚えることがあります。 この哲学問答のようなテーマに、シェフィールド大学の研究チームが…
太陽光発電とヒートアイランド現象―昼の光、夜の熱 2025/08/17Posted in文献, 科学, 自然環境 クリーンなエネルギーの象徴として、太陽光発電は世界各地で設置面積を広げています。 屋根の上から広大な砂漠まで、整然と並んだパネル群は、その風景を異世界めいた空気に包み込みます。 しかし、「ひとつ手を打てば、別の所でし…
体を透過する太陽光とは?―視覚への健康効果 2025/07/24Posted in健康, 文献, 科学 映画に登場するスーパーマンは、黄色い太陽の光を浴びて超人的な力を得ます。 植物が光合成をするように、彼は太陽エネルギーを自身の細胞に蓄え、驚異的な能力を発揮するのです。 一方、現実の世界でも、冬が長く日照時間が短い北…
雑踏の中でもクリアに聞こえる、シークレットムーブの科学 2025/05/02Posted in文献, 日常, 科学 ためしに、紹介した論文の音声概要を、NotebookLMでポッドキャスト化してみました。 騒がしい環境では、会話をクリアに聞き取るのは難しいです。 ところが、想像してみてください。 あなたが雑踏の中で、まるでマジ…
SFは人類をひとつにする! 2025/04/07Posted in文献, 日常, 映画, 科学, 読書 広大な宇宙、未知の文明、そしてそこで繰り広げられる壮大な物語。 映画や小説などのSF作品に触れると、まるで自分がこの世界の壮大な一部になったような、言い知れぬ感動を覚えることがあります。 一見すると個人的な感覚のよう…
書籍 『シンギュラリティはより近く:人類がAIと融合するとき』 2025/03/10Posted inAI, 科学, 読書 最近、「AIが人間の知能を超える日」がいよいよ近づいているという話を耳にすることが増えました。 SF映画のようでどこか現実感の薄いこの話題ですが、実際のところどうなのでしょうか。 AI研究の第一人者であるレイ・カ…
古代エジプトの壺に隠されたサイケデリックな秘密 2024/11/28Posted in文献, 日常, 科学 このブログで「古代エジプト」の話題を扱う機会はあまりないのですが、手当たり次第に読み漁っていると、たまに興味を引きつける文献にぶち当たります。 とにかく「古代エジプトの謎」は、常に研究者たちの興味を引きつけているので…
月は地球の鏡となる 2024/10/23Posted in文献, 新型コロナ, 科学 2020年、私たちは思いもよらない日常の変化に直面しました。 COVID-19のパンデミックは、都市を封鎖し、人々の活動を一時的に停止させました。 工場は止まり、交通量も減少。 この結果、大気中の汚染物質や温室効果ガ…
熱帯低気圧の急速な発達 2024/10/12Posted in台風, 文献, 科学 10月になりましたが、まだ台風シーズンは終わりを迎えていません。 沖縄近海で台風が発生し、それが短期間で大型で強力な台風に成長することを何度も経験していますし、油断はできません。 これは沖縄だけの話ではなく、世界…
トップアスリートの認知能力は優れている 2024/09/21Posted in日常, 科学 大谷翔平選手の活躍が、連日のように飛び込んできます。 昨日は前人未踏の51HR-51盗塁達成のニュースでにぎわっていました。 私たち一般人には、もちろんトップアスリートが「特別な才能を持つ存在」として映ります。 …
イグノーベル賞授賞式の季節 2024/09/19Posted inイグノーベル賞, 科学 今年もイグノーベル賞授賞式の季節になりました。 イグノーベル賞は、科学のユニークで時に奇抜な側面を称える賞として、1991年に創設されました。 この賞の目的は、「人々を笑わせ、そして考えさせる」ことを通して科学や技術…
星空をながめる環境は畏敬の念と天文学への関心を高める 2024/08/23Posted in文献, 科学 夜空の星々を見上げるとき、ヒトは何を感じるでしょうか? 夜空に輝く無数の星々は、宇宙の神秘を感じさせ、時に私たちを畏敬の念に包むものです。 しかし、光害と呼ばれる人工光によって、夜空の星々を見る機会が減少しています。…
400年間で最高の海水温が世界のサンゴを危機に 2024/08/20Posted in文献, 生物, 科学 グレート バリア リーフはオーストラリア北東部のクイーンズランド沖にあり、世界最大のサンゴ礁地帯です。 その広さは日本の国土とほぼ同じで、約2,300キロにわたる美しいサンゴ礁が広がっています。 この自然の奇跡は、1…
体の分子は44歳と60歳に大きく変わる 2024/08/19Posted in文献, 科学 私たちが年齢を重ねると、体の中ではどんな変化が起こるのでしょうか? 最新の研究によると、加齢による分子レベルでの変化は、直線的な下降線ではないようです。 顕著に変化してしまう時期が2回あり、特に44歳と60歳前後に現…
デジタルツインを診察する時代へ 2024/08/13Posted in文献, 科学 デジタル技術の進歩は、とにかくスピードが速くて、正直ついていけていないのですが、医療分野においても同様な変化が起こっています。 例えば、その技術で全身の血管の中を「見通す」ことができる時代が到来しています。 この分野…
「公平性」とは何かをつきつめるサイエンス 2024/07/06Posted in文献, 科学 コンピューターサイエンスの分野の記事を、時々斜め読みするのですが、私のような文系の人間には何かと哲学と結びつけたくなるというのは、よくありがちなのではないかと思います。 特に、「アルゴリズムの公平性」などという単語を…
細胞を急ブレーキで休眠させる 2024/06/18Posted in文献, 科学 生物が過酷な環境に直面すると、ほとんどの生物が一時的に活動を停止し、休眠状態に入ります。 具体例としては、水槽を覆う藍藻(らんそう=シアノバクテリア)は、乾燥状態や高温などの厳しい環境下で休眠状態に入り、条件が改善す…