音楽セッションで脳も心も元気に:高齢者の認知と心理に効く音楽 2025/03/15Posted in健康, 文献, 神経科学 音楽は認知機能や心の健康にも良い影響を与えることが知られています。 では、具体的にどう向き合えば、その「音楽の恩恵」を授かるのでしょう。 その答えのひとつになるような研究が報告されました。 東北大学の研究チームが行っ…
みかんを食べると気分をあげてくれるかも知れない 2025/03/03Posted in健康, 心理学, 文献, 神経科学 オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類を多く含む食生活は、気分の落ち込みを和らげてくれそうです。 32,427人の中年女性を対象とした追跡調査では、柑橘類を多く摂取するグループは、少ないグループと比較してうつ病の…
クルミを食べると頭が良くなる? 2025/02/27Posted in健康, 文献, 神経科学 ヒトの脳は、わずかな栄養バランスの変化にも敏感に反応することが知られています。 中でも、ナッツの一種であるクルミは、オメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸)、ポリフェノール類、タンパク質などを含むことから、その効果が注目さ…
脳の左右差とことばのつながり ―音と意味に関わる脳領域のお話― 2025/01/27Posted in文献, 神経科学 人間の脳は、左右でそれぞれ得意なことが違う、という「左右差」が知られています。ことばを話したり理解したりする機能は、主に左脳が担っていると言われており、なぜ左側が言語機能において重要な役割を担うのか、長年研究の対象と…
アルツハイマー病治療の新たな展望:アミロイドβ42の役割 2024/12/21Posted in文献, 神経科学 アルツハイマー病(AD)は、記憶や思考能力を奪う進行性の神経変性疾患であり、世界中で5,000万人以上が罹患し、高齢化社会における大きな課題となっています。 この病気の進行に深く関与しているとされるのが、脳内に蓄積す…
心房細動と認知機能の低下 2024/12/13Posted in医療全般, 文献, 神経科学 心房細動(AF)は、心臓が不規則に拍動する疾患で、脳卒中リスクの増加に加え、認知機能の低下との関連も指摘されています。 しかし、「BRAIN-AF」試験では、抗凝固薬の使用が認知機能低下を抑制する効果を持たないことが…
細胞にも記憶力がある!? :集中学習より分散学習が効果的なのは脳だけじゃない! 2024/12/10Posted in文献, 神経科学 記憶というと、私たちは脳の働きを思い浮かべがちです。 しかし、最新の研究によると、脳以外の細胞にも記憶力があることが明らかになりました。 まるで、私たちの体全体が学習し、環境に適応しているかのようです。 今回紹介…
コーヒーは認知症予防に効果あり? 2024/11/29Posted in文献, 日常, 神経科学 カフェインは、多くの人々にとって(もちろん私にとっても)不可欠ともいえる存在です。 コーヒーや紅茶、エナジードリンクに含まれるこの化合物は、覚醒作用や集中力の向上などの効果が知られています。 しかし近年、カフェインが…
血圧が高いと認知症のリスクがあがる 2024/11/27Posted in健康, 医療全般, 文献, 神経科学 「血圧が高いと認知症のリスクが上がる」という話があがってきました。 血圧管理を啓蒙する医療者が、またまた大げさなことを言いだしてきたなと思う方もいるかも知れませんが、極めてマジメなお話です。 最近の研究で、血圧と認知…
「イヤーワーム」の音程は正確だった! 2024/11/17Posted in文献, 神経科学 道を歩いていて、何の前触れもなく「ボヘミアン・ラプソディ」や「イマジン」が頭の中で流れ出したことはありませんか? イヤーワームとは、意識せずに湧き上がる音楽的イメージのことです。 そして、ほとんどの人は、その音楽の正…
認知機能低下を遅らせる「新たな方法」 2024/11/12Posted in文献, 神経科学 年を重ねていくに従って、認知機能に対する不安は、多くの人にとって当然のことと言えます。 今回、トロントの研究チームが、特にリスクが高い人々に対して、この低下を遅らせる新しい方法を開発しました。 その方法とは、「認知リ…
不眠症のタイプで異なる脳内ネットワーク 2024/11/01Posted in文献, 神経科学 不眠症には、「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」など、さまざまなタイプがあります。 これまで「睡眠導入障害」や「中途覚醒」など、臨床的な睡眠障害の分類がありましたが、最近の研究では、不…
アルツハイマー病の細胞地図 2024/10/31Posted in文献, 神経科学 アルツハイマー病(AD)という言葉を聞いて、すぐに思い浮かぶのは記憶の喪失や認知機能の低下ですね。 この病気は多くの人に知られていますが、その原因や発生メカニズムについては依然として不明な点が多いのが現状です。 いく…
催眠で握力を強くすることができるか? 2024/10/29Posted in文献, 神経科学 催眠術というと、多くの人にはエンターテインメントのイメージが強く根付いているかもしれません。 特に私の世代では、初代引田天功がテレビで「サン・ニー・イチ!」と指を鳴らし、対象者を意のままに動かしていたシーンが強烈な印…
20年前から変わり始める脳内サイン、アルツハイマー病の発見 2024/10/11Posted in文献, 神経科学 アルツハイマー病は、多くの人々にとって恐れられる疾患です。 認知機能を徐々に失わせ、日常生活さえ困難にするこの病いは、長い年月をかけて進行していきます。 特に治療法が確立されていないため、早期発見が重要な鍵となります…
魚を食べると脳が守られる 2024/10/04Posted in文献, 神経科学 魚を食べることが脳の健康に与える影響について、興味深い研究結果が次々と発表されています。 認知機能の低下、特に認知症やアルツハイマー病は、高齢化が進む現代社会で大きな問題です。 予測では、現在約6000万人が認知症を…
祖父の運動が孫の知能を高める? 2024/09/28Posted in文献, 神経科学 運動が健康に良いことは誰もが知っていることです。 その恩恵が自分自身だけでなく、次世代、さらには孫の世代にまで及ぶ可能性があることが最新のマウス研究で明らかになりました。 これは、日々の運動が家族の未来にまで影響を与…
マインドフルネスで痛みを緩和する:脳の変化 2024/09/16Posted in文献, 神経科学 痛みを感じたとき、私たちの体はどのように反応しているのでしょうか? 多くの人が、痛み止めや湿布薬といった対策を試みますが、それ以外の方法もあります。 それが「マインドフルネス瞑想」です。 この方法は、今までにも、長年…
脳の準備は2秒前から始まっている 2024/09/15Posted in文献, 神経科学 私たちが何か行動を起こす前、脳の中では何が起こっているのでしょうか? たとえば、突然手を挙げる、歩き出す、あるいは何かを話し始めるといった行動は、一瞬の決断のように思えるかもしれません。 しかし、脳は実は数秒前から「…