ボノボは相手の「わからない」を見抜いて助ける 2025/02/15Posted in文献, 生物 ボノボが相手の知らないことを理解し、積極的に情報を伝えるという研究が発表されました。 人間は、相手が知らないことを考えて説明したり案内したりします。このような「他の人が何を知っているかを考える力」は、類人猿にもあるの…
愛犬の死、残された犬はどう感じるか? 2025/01/25Posted in文献, 生物 ペットロスに陥るのは、何も人間だけではないようです。飼い主が大切な愛犬を失ったとき、心の中には大きな穴があきます。そして、もう1頭の同居犬がいたなら、その犬もまた飼い主と同じように生活が変わってしまうことがあります。…
猫は液体!?狭いところを通り抜ける能力 2025/01/14Posted in文献, 生物 猫は、狭い隙間や箱に入りたがる習性で知られています。その柔軟性を持つ体は、「猫は液体だ」というジョークを生み出すほどです。 その驚異的な柔軟性と、まるで身体のサイズを把握しているかのような動きは、多くの人の好奇心を刺…
猫の尿臭が教えてくれること—腎臓の健康とフェリニンの秘密 2024/12/20Posted in文献, 生物, 腎臓のこと 猫を飼っている方なら一度はあの独特な尿の臭いを経験したことがあるでしょう。 その原因は「フェリニン」と呼ばれる物質にあります。 フェリニンは猫の尿に含まれるアミノ酸の一種で、分解されることで硫黄を含む揮発性化合物を生…
プラスチックを食べる昆虫:ダークレッサーミールワーム 2024/12/05Posted in文献, 生物, 自然環境 マイクロプラスチックの問題は、現代社会における深刻な環境課題の一つとして広く認識されています。 これらの微小なプラスチックは、海洋から土壌に至るまで広く拡散し、野生生物や人間の健康にも悪影響を与えています。 特にポリ…
狩猟すればするほど増えてしまう?コヨーテの数の不思議 2024/11/18Posted in文献, 生物 「たくさん狩猟すれば減るはず」……そんなイメージがある野生動物ですが、ある動物に関してはそうではないという、興味深い結果が出ています。 その動物とは、アメリカ各地に生息するコヨーテ。 日本ではあまり馴染みのないコヨー…
猫はヒトの言葉を理解している? 2024/11/07Posted in文献, 日常, 生物 猫を飼っている人なら、「この子は私の言葉を理解しているのかも」と感じたことがあるのではないでしょうか? 実は、最新の科学的研究が、その直感を裏付けるような興味深い結果を示しています。 日本の研究チームが発表した論…
犬は「人の目」を気にするのか? 2024/10/20Posted in心理学, 文献, 生物 私たちは誰かに見られていると、行動に気を使うことがあります。 これは「監視の目効果」として知られ、人が他者の視線を感じることで反社会的行動を抑制する現象です。 さて、これは犬にも同様に当てはまるのでしょうか?これが今…
コウモリの声を記録・解析する 2024/10/19Posted in文献, 生物 東南アジアの熱帯雨林には、豊かな生物多様性が広がっています。 その一部分として、コウモリは哺乳類の約3分の1を占めており、ベトナムの生態系でも大きな存在感を放っています。 しかし、コウモリたちは夜行性であり、さらに隠…
魚は「汝自身」を知っている! 2024/09/23Posted in文献, 生物 「汝自身を知れ」という言葉は、古代ギリシアの時代、デルフォイのアポロン神殿の入口に刻まれた格言として知られています。 ソクラテスの座右の銘であり、「無知の知」や「内観の知」を導くものです。 哲学者だけでなく「自分」を…
人のストレスの匂いはペットに伝わっているらしい 2024/08/30Posted in文献, 生物 私たちが感じるストレスは、思いもよらぬ形でペットの犬にも影響を与えているかもしれません。 最近の研究によると、人間のストレス状態から発生する匂いが犬の行動や感情に影響を与えることがわかりました。 犬が私たちの感情を「…
猫はほかの猫と人の名まえと顔を覚えている 2024/08/21Posted in文献, 生物 この手の研究の時にいつも思うのですが、猫を長年飼っている方には「常識」なのかも知れないですね。 「猫が他の猫や人間の名前を覚えている」ということ。 生活圏に猫がほとんど存在しない私などは、「猫は何を考えているかわから…
400年間で最高の海水温が世界のサンゴを危機に 2024/08/20Posted in文献, 生物, 科学 グレート バリア リーフはオーストラリア北東部のクイーンズランド沖にあり、世界最大のサンゴ礁地帯です。 その広さは日本の国土とほぼ同じで、約2,300キロにわたる美しいサンゴ礁が広がっています。 この自然の奇跡は、1…
犬とChatできるかも知れない 2024/06/16Posted in文献, 生物 ChatGPTが音声を認識し、まるで実在の人間と会話しているかのようなAIの「振る舞い」には、少なからず衝撃を受けたものでした。 けれども、少し冷静になってみれば、こういう「出来事」はすでにSF小説のなかで青写真とし…
ゾウのあいさつ 2024/05/27Posted in文献, 生物 アフリカサバンナゾウの仲間うちの「あいさつ」についての研究があります。 コウモリの時(5月20日の記事参照)もそうでしたが、動物たちのコミュニケーションの奥深さには驚かされてしまいます。 ゾウは、音や視覚、触覚を組み…
オランウータンが自分の傷を自分で治療する 2024/05/09Posted in文献, 生物 とても興味深いお話です。 オスのスマトラオランウータン「ラクス」は、自分の顔についた傷を治療するために、植物を利用しました。 つまり、植物のもつ薬効作用を利用したのですね。 ラクスは、フィブラウレア・ティンクトリア(…
人の性格は腸内の微生物に支配されている? 2024/02/20Posted in生物 瀬名秀明「パラサイト・イヴ」は、利己的遺伝子であるミトコンドリアが、生物に寄生して、その宿主を意のままにコントロールするというホラー小説でした。 そこまで極小のお話ではありませんが、細菌やウイルスが、私たちの感情や行…
カメが長寿のわけ 2024/02/06Posted in文献, 生物 「鶴は千年、亀は萬年」というように、カメは長寿の象徴として扱われています。 約2億年前、恐竜が地球を歩き、空を支配していた時代に、カメはその姿を現しました。 それは、現代に至るまで続いています。 カメの平均寿命は約1…
飛んでいる虫が灯りに集まる理由 2024/02/05Posted in文献, 生物 夜の道で、街灯の周りを虫たちが飛び回っているのを見ることがあります。 あらゆる種類の昆虫が夜になると灯りの周りに集まります。 上の絵、速水御舟の「炎舞」に描かれているような、炎に身を焼かれてしまっても、どうしても…
「老化」は細胞同士の対話で決まる? 2024/02/04Posted in文献, 生物 ヒトの身体は、一見すると個々の部品が独立して機能しているように見えますが、実際はそれぞれが密接に連携し、情報を共有しながら働いています。 臓器について言えば、脳と腸、心臓と腎臓などの間で互いに作用を及ぼしあいながら病…
「停滞のパラドックス」 2024/01/13Posted in文献, 生物 進化は、時には速く、時には遅く進みます。 このシンプルだけれども複雑な現象は、長年にわたり生物学者たちを悩ませてきました。 しかし、最近のある研究が、この謎を解き明かす手がかりを提供しています。 その鍵となるのは、ア…