歴史の時間軸を揺さぶる脛骨— 7400万年前の地層が問い直す巨大ティラノサウルスの出自

歴史の時間軸を揺さぶる脛骨— 7400万年前の地層が問い直す巨大ティラノサウルスの出自

  ティラノサウルス・レックスは、体重およそ10トン、白亜紀の最末期に北米大陸の生態系を支配した捕食者です。 北米で知られる同時代以前の近縁種の多くが2〜3トン級にとどまるなかで、この動物だけが桁違いの体格に到達しました…
棲めない砂漠に残されたオウムの羽―パチャカマク遺跡が明かした、生きた鳥の山越え移送

棲めない砂漠に残されたオウムの羽―パチャカマク遺跡が明かした、生きた鳥の山越え移送

  ペルーの太平洋岸は、地球上でも極端に乾いた土地のひとつです。 年間降水量はほぼゼロに近く、見渡すかぎり砂と岩の風景が続きます。 熱帯雨林に棲む大型のオウムが、生きて暮らせる環境ではありません。 その砂漠の聖地パチャカ…
くり返さない秩序は、結晶と呼べるのか― 博物館の箱から始まった、宇宙46億年のミステリー

くり返さない秩序は、結晶と呼べるのか― 博物館の箱から始まった、宇宙46億年のミステリー

  ある日、イタリアの博物館の地下で、一つの箱が開けられました。 その箱には、古い岩石のかけらがいくつか入っていました。特別な展示品でもなく、ただの鉱物標本として保管されていたものです。   ところが、その小さな粒を顕微…
吐き出すという判断―猫のペリットと、初期ペルム紀の捕食者が共有していた身体の知恵

吐き出すという判断―猫のペリットと、初期ペルム紀の捕食者が共有していた身体の知恵

  私たちが「吐しゃ物」と聞いてまず思い浮かべるのは、猫が毛や骨をまとめて吐き出すペリットかもしれません。 あれは体調不良でもなんでもなく、消化できないものを一度体内で集め、途中で外に出す、ごく普通の生理反応として知られ…
円と四角は、なぜ一つの絵に収まったのか―《ウィトルウィウス的人体図》を読み直す

円と四角は、なぜ一つの絵に収まったのか―《ウィトルウィウス的人体図》を読み直す

  十五世紀の終わり、レオナルド・ダ・ヴィンチは一枚の素描を描きました。 円と正方形の中に、手足を大きく広げた人の体が重ねて描かれているその図は、今もなお世界で最も有名な人体図の一つです。 多くの人がその美しさに目を奪わ…