吐き出すという判断―猫のペリットと、初期ペルム紀の捕食者が共有していた身体の知恵 2026/02/12Posted in文献, 歴史, 生物 私たちが「吐しゃ物」と聞いてまず思い浮かべるのは、猫が毛や骨をまとめて吐き出すペリットかもしれません。 あれは体調不良でもなんでもなく、消化できないものを一度体内で集め、途中で外に出す、ごく普通の生理反応として知られ…
円と四角は、なぜ一つの絵に収まったのか―《ウィトルウィウス的人体図》を読み直す 2026/02/07Posted in数学, 文献, 日常, 歴史 十五世紀の終わり、レオナルド・ダ・ヴィンチは一枚の素描を描きました。 円と正方形の中に、手足を大きく広げた人の体が重ねて描かれているその図は、今もなお世界で最も有名な人体図の一つです。 多くの人がその美しさに目を奪わ…
わからないと認めたとき、科学は前に進む― 進化の袋小路に立つ「キノコのゴジラ」 2026/02/03Posted in文献, 歴史, 生物, 科学 “それ”の高さは最大8メートル。 太さは直径1メートル近くに達します。 人が横に立てば、見上げるしかない円柱状の存在が、4億年前の地球で、陸上に突き立っていました。 枝も葉もなく、根が広がる様子もない。 ただ巨大な柱…
終わりは、いつ終わるのか―境界線の上で見つかった、アンモナイトの短い余命 2026/01/12Posted in文献, 歴史, 生物, 科学 地層の境界は、一本の線として描かれます。 白亜紀と古第三紀の境目も、崖の断面では薄い層として現れ、「ここで時代が切り替わった」と説明されます。 その線は便利で、理解もしやすい。 けれど自然が、その線を知っているかどう…
石の傷跡は残った―ネアンデルタールの「火起こし」 2025/12/21Posted in文献, 歴史 ジャン=ジャック・アノー監督の映画『人類創世(Quest for Fire)』では、火は守るものとして描かれます。 消えれば終わり。 雨は脅威で、夜は敵です。 登場人物たちは、火を中心に集まり、移動し、眠ります。 火…
環境の速度と身体の時間―工業化とミスマッチの進化史 2025/12/18Posted in文献, 日常, 歴史, 自然環境 映画『Koyaanisqatsi(コヤニスカッツィ)』では、雲の影が大地を横切り、光が山肌を流れていく映像が続きます。 そのゆるやかな流れのあと、映像は突然、都市の光の格子へと切り替わります。 高速道路を走る車列が光…
T. レックス の幼体ではなかった―ナノティラヌスが描く“もう一つの捕食者” 2025/12/11Posted in文献, 歴史, 生物, 科学 映画『ジュラシック・パーク』(1993年)の豪雨のシーンで、ティラノサウルスが闇を裂くように現れる場面があります。 観客はあの巨体に圧倒されますが、もし画面の端に、もっと細身で俊敏な影が潜んでいたとしたらどうでしょう…
メソポタミアでつくられたフォカッチャの原型? 2024/12/06Posted in文献, 歴史 人類の歴史は「食」によって進化を遂げてきました。 特にパンのようなシンプルな食べ物は、時代や文化を超えて多くの人々に愛されてきた基盤となる食材です。 最近、後期新石器時代(紀元前6400–5900年)のメソポタミアで…