病院食は本当に健康的?—ドイツの研究から見えた課題 2025/08/12Posted in健康, 医療全般, 文献 病院食、と聞くと、健康には良いけれども、薄味で、お世辞にも食欲をそそるとは言えない、そんなイメージが浮かびます。 なんといっても「治療食」ですから、栄養バランスが考え抜かれているに違いない。 多くの人がそう信じている…
口唇ヘルペスがアルツハイマー病のリスクを高める?―意外なウイルスの素顔 2025/08/08Posted in医療全般, 文献, 神経科学 唇の端にできる、小さな水ぶくれ。 多くの人が、単に「ヘルペス」と呼びますが、正式には「口唇ヘルペス」、原因は単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)の仕業です。 厄介ですが、たいていは数日で治まるため、それほど深刻に考…
身近に潜む砂糖依存—脳の仕組みと健康リスク 2025/08/04Posted in健康, 医療全般, 心理学, 文献 仕事で疲れた帰り道、ふとコンビニに立ち寄り、甘いものに手が伸びる。 ケーキやチョコレートに惹かれ、気づけばお菓子が止まらなくなっている。 この日常的な一場面は、脳が仕掛けた「甘い罠」の始まりかもしれません。 20…
熱中症と認知症リスク—暑さが脳に及ぼす長期的影響 2025/08/03Posted in健康, 医療全般, 文献, 神経科学 2002年公開の映画『ジェリー』で、ガス・ヴァン・サント監督は、ただひたすら砂漠をさまよう二人の若者の姿を描いています。 どちらも名前は「ジェリー」。特別なストーリーはなく、乾いた大地を延々と歩き続ける二人の姿と、と…
週末の「まとめ運動」のすすめ―糖尿病患者に役立つ柔軟な運動戦略 2025/08/01Posted in健康, 医療全般, 文献 平日の仕事が終われば、ソファに寝転がって配信動画を眺めるだけ。 そんな生活を続けていると、やはり健康のことが気になるものです。 糖尿病の方にとっては特に、運動の大切さはわかっていても、なかなか平日に時間を確保すること…
AIを使う医師は低評価?—患者心理のギャップ 2025/07/29Posted inAI, 医療全般, 文献 最近、医療の世界でも人工知能(AI)の活用が急速に進んでいます。 診断から治療計画の立案、さらには事務的な処理まで、その用途は実に多彩です。 そこで医師が、例えば「当院ではAI(人工知能)を導入しています」と宣言した…
痛風と慢性腎臓病―少しずつ、慎重に 2025/07/21Posted in健康, 医療全般, 文献 「風が吹いても痛い」から痛風。 なんとも詩的な病名ですが、経験者にとっては悪夢以外の何物でもありません。 特に慢性腎臓病(CKD)の患者さんにとっては、痛風は厄介な日常の難題です。 痛風は尿酸の結晶が関節に沈着し、激…
イギリスに学ぶ終末期医療―慎重さの光と影 2025/07/20Posted in医療全般, 文献 高齢化が進むにつれて、「人生の終盤にどれほどの治療を受けるべきか」という問題は重要です。 特に米国では(日本でも)、高齢者や認知症の進んだ方に対しても、積極的に人工呼吸器や集中治療室(ICU)での高度医療が行われる傾…
点滴対決の決着―生理食塩水vs乳酸リンゲル液 2025/07/19Posted in医療全般, 文献 この季節ですから、熱中症が疑われたり、脱水症と診断される方が多くなっています。 案内された処置室のベッドに横たわると、まず腕に針を刺される。点滴です。 あの透明な袋の中身が何かなんて、患者さんはほとんど気にしていない…
食直後10分のウォーキングが血糖値を下げる―短くても侮れない効果 2025/07/16Posted in健康, 医療全般, 文献 食後の血糖コントロールには運動が効果的だという話は、もはや定番です。 特に食後に30分歩くのが理想とされていますが、いざ実行するとなると、ちょっと気が重いと感じる人も多いでしょう。 実際、食後に30分も歩き続けるとい…
変わる心肺蘇生―ひとつの正解では、もう足りない 2025/07/14Posted in医療全般, 文献 私が研修医なりたての頃に習った心肺蘇生法は、今とは少し違いました。当時は「心臓マッサージ30回、人工呼吸2回」が黄金律として教えられていました。 しかし現在は、「とにかく胸を押せ。人工呼吸は無理にしなくていい」という…
30年研究の意外な発見―糖尿病予備軍という概念が変わる? 2025/07/04Posted in医療全般, 文献 大人になると、職場の健診や自治体の健康診断などで、毎年血糖値をチェックする機会が訪れます。 自分の血糖値が基準値上限に近づくのを見て、「まだ糖尿病じゃないから」と安心したり、それでも不安になって生活を改めたり。 これ…
見た目よりも大切? 細胞時計が示す本当の老化 2025/06/28Posted in健康, 医療全般, 文献 外見で年齢がわからない、そんな人に出会うことがあります。 若々しく見えるのならまだしも、逆の場合にはちょっとしたショックもありますね。 しかし、本当の年齢、つまり私たちの体の中の細胞レベルの年齢を知ることができたらど…
ただの不眠対策ではない?アルツハイマー病を予防? 2025/06/21Posted in医療全般, 文献, 神経科学 「前の先生は睡眠薬をすぐに出してくれたのに。」 私は外来でこう言われることがあります。 多くの医師は不眠の訴えに対して睡眠薬を比較的すぐに処方するかもしれませんが、私はできる限りそれを避けています。 特に高齢者の場合…
キャベツの次はブロッコリー?―血糖値をめぐる野菜物語 2025/06/20Posted in健康, 医療全般, 文献, 日常 「食べる順ダイエット」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。 「食事の最初に野菜を食べると、体にいいらしい」。 そんな言い回しが、いつのまにか私たちの食卓にしっかりと根を下ろしているようです。 以前このブロ…
昔と今、認知症のなりやすさに変化? 2025/06/13Posted in医療全般, 文献, 神経科学 歳をとるということは、ヴィンテージワインが静かに熟成していくようなものかもしれません。 ただ、ときにはそのコルクが予想よりも早く緩んでしまうように、人生にも予想外のことが起きてしまうことがあります。 そんなとき、「認…
ごはん、パン、麺…どう食べるのが正解? 炭水化物の「質」が元気な未来を左右するかも 2025/05/28Posted in健康, 医療全般, 文献 紹介した論文の音声概要を、NotebookLMでポッドキャスト化してみました。あわせてお楽しみください。 「いつまでも健康で、ぴんぴんころりを目指したい」——そんな願いは、誰にでもあるものです。 食事が健康に深く…
薬でいっぱいの引き出しを整理する―高齢者のための安全な薬選び 2025/05/27Posted in医療全般, 学会・研究会, 文献 紹介した論文の音声概要を、NotebookLMでポッドキャスト化してみました。あわせてお楽しみください。 歳を重ねるごとに、知らず知らずのうちに薬の数が増えていく。それはどこか、気がつけば自宅の引き出しにペンが溜…
心房細動を早く見つけるということ〜最新研究が静かに語るスクリーニングの可能性と課題〜 2025/05/25Posted in健康, 医療全般, 文献 紹介した論文の音声概要を、NotebookLMでポッドキャスト化してみました。あわせてお楽しみください。 心臓は、黙々と働くタイプの臓器です。 毎日、昼夜を問わず動き続け、血液を身体の隅々にまで送り届けます。 し…
朝飲むか、夜飲むか―高血圧治療の小さなドラマ 2025/05/21Posted in健康, 医療全般, 文献 紹介した論文の音声概要を、NotebookLMでポッドキャスト化してみました。あわせてお楽しみください。 高血圧と診断されたら、毎日薬を飲み続ける生活が始まります。 服用のタイミングについては、処方箋に「朝食後」…
女性3万人の調査で判明―食事で変わる大腸憩室炎リスクの真実 2025/05/13Posted in医療全般, 文献 紹介した論文の音声概要を、NotebookLMでポッドキャスト化しています。あわせてお楽しみください。 「大腸憩室炎」という病気があります。 これは大腸の壁が外側に飛び出して袋状になった「憩室」に炎症が起きる病気…
ワクチン接種、どちらの腕にしますか?どちらが正解? 2025/05/06Posted in医療全般, 文献 紹介した論文の音声概要を、NotebookLMでポッドキャスト化しています。あわせてお楽しみください。 ワクチン接種を受けるとき、「どちらの腕にしますか?」とよく訊かれますね。 「前回は左腕だったから今回は右にし…
なぜヒトの傷は治りにくいのか? – 動物との比較から見えてきた意外な進化の話 2025/05/05Posted in医療全般, 文献, 生物 紹介した論文の音声概要を、NotebookLMでポッドキャスト化しています。あわせてお楽しみください。 擦り傷、切り傷。生きていれば誰もが経験する傷ですが、どうやら人間の傷の治り具合は他の動物と比べてかなりゆっく…
飲んでないのに酔っ払い?―不思議な自家醸造症候群 2025/04/30Posted in医療全般, 文献 ある日突然、飲んでもいないのに酔っぱらったような症状が現れる――そんな不思議な病気が実際にあります。 「オートブリュワリー症候群(ABS、日本語では『自家醸造症候群』とも呼ばれます)」という病気です。 実はこれ、海外…
帯状疱疹ワクチン接種が認知症予防に役立つ? 2025/04/27Posted in健康, 医療全般, 文献, 神経科学 歳を重ねるにつれて、健康の悩みは増えるものです。 特に「最近物忘れが多いな」と感じると、認知症のことが頭をよぎることもあるでしょう。 そんな中、最近の研究で帯状疱疹のワクチン接種が認知症予防に役立つ可能性があると…