持続効果で腎臓を守る ― 長期メリットが示された研究 2025/03/06Posted in文献, 腎臓のこと エンパグリフロジンは、当初は糖尿病の血糖コントロールを目的に開発されたSGLT2阻害薬です。 しかし、近年の研究で腎保護効果が注目され、慢性腎臓病(CKD)への適応拡大が進みました。 NEJMに掲載された試験(202…
よく噛むことが脳を守る? 2025/03/05Posted in健康, 文献 歯の健康は、脳の健康にも密接に関わっています。 特に、「よく噛む」という行為は、脳の働きを助ける可能性があります。 硬いものをしっかり噛むことで、脳を酸化から守る力が高まり、記憶力や思考力にも良い影響を与えるかもしれ…
経口球状炭素吸着薬の再評価 2025/03/04Posted in文献, 腎臓のこと, 透析関連 慢性腎臓病(CKD)の進行を遅らせるとされる経口球形吸着炭(OSCA)AST-120という薬剤があります。 この薬剤は腎機能が低下した際に増加する尿毒素を吸着し、体内に蓄積するのを防ぐことで、透析導入の時期を遅らせる…
みかんを食べると気分をあげてくれるかも知れない 2025/03/03Posted in健康, 心理学, 文献, 神経科学 オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類を多く含む食生活は、気分の落ち込みを和らげてくれそうです。 32,427人の中年女性を対象とした追跡調査では、柑橘類を多く摂取するグループは、少ないグループと比較してうつ病の…
高カリウム血症と慢性腎臓病(CKD) 2025/03/02Posted in腎臓のこと 高カリウム血症は、慢性腎臓病(CKD)の方に比較的よくみられる電解質異常です。 推計では、CKD患者の14〜20%に生じ、腎機能の低下に応じて増加すると報告されています。 カリウムは筋肉や神経の活動に不可欠ですが、過…
怒りっぽい男性ほど、女性パートナーから知性が低いと見なされやすい 2025/03/01Posted in心理学, 文献 人にはそれぞれ好みというものがあります。 そして、その好みに見合った恋愛相手を選ぶものでしょう。 たとえば「優しさ」や「知性」が挙げられることは多いですが、実際にパートナーと長く付き合っていくうえでも、これらの特性は…
犬をペットにすると認知症リスクが低下 2025/02/28Posted in医療全般, 文献 犬との暮らしが、高齢者の認知症を予防するかもしれない。 日本に住む65歳以上の高齢者11,194人を対象に、約4年間の追跡調査が行われました。 その結果、現在犬を飼っている方は、過去に飼っていたか、もしくはまった…
クルミを食べると頭が良くなる? 2025/02/27Posted in健康, 文献, 神経科学 ヒトの脳は、わずかな栄養バランスの変化にも敏感に反応することが知られています。 中でも、ナッツの一種であるクルミは、オメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸)、ポリフェノール類、タンパク質などを含むことから、その効果が注目さ…
糖尿病患者の血管と慢性腎臓病(CKD)の関係 2025/02/26Posted in文献, 腎臓のこと 糖尿病の患者にとって、血管の健康を保つことは非常に重要です。 その評価指標のひとつとして「足関節上腕血圧比(ABI)」があり、これは足首と腕の血圧を比べることで血管の状態を測る検査です。 ABIは、動脈硬化による末梢…
勝手にマジシャン紹介:マーク・ウィルソン 2025/02/25Posted in勝手にマジシャン・シリーズ マーク・ウィルソンは「現代マジック界のウォルト・ディズニー」と称されるほどの存在でした。 1929年、ニューヨーク州マンハッタンに生まれ、幼少期は転勤の多い父親に伴って各地を移り住みました。 8歳のとき、ホテルで…
尿路は「無菌」ではなかった? 2025/02/24Posted in文献, 腎臓のこと 人間の腎臓は長らく「無菌状態」と考えられてきましたが、最近の研究によって、その前提が覆されつつあります。 尿路には自然に形成される細菌コミュニティが存在し、それらは健康な状態でも見られるというものです。 研究では、腎…
体の痛みを笑いでまぎらわそうとするのは正解かも知れない 2025/02/23Posted in心理学, 文献 冷たい水に手を浸す実験は、痛みの感じ方や耐性、心拍数などの生理学的反応を調べる代表的な方法として知られています。 アメリカ・カリフォルニア大学アーバイン校の研究グループは、このいわゆる「寒冷加刺激(cold pres…
数学にも限界がある。不確実な現実 2025/02/22Posted in数学 数学は、どんな問題でも正しいか間違っているかをはっきり決められる学問だと思われてきました。 不確実性の時代にあって、「数学だけは白黒はっきりさせてくれる」と“最後の砦”として位置づけられてきたように思います。 けれど…
過ごし方の呼び方の違いで気持ちも変わる 2025/02/21Posted in心理学, 文献, 日常 「自分時間(Me-Time)」と呼ぶか「孤独(Isolation)」と呼ぶか 言葉の選択が感情や行動に影響を与えることは、興味深い研究テーマと言えます。 ここでは、一人でいる時間を「自分時間(Me-Time)」と呼ぶ…
FLOW試験とSELECT試験 2025/02/20Posted in文献, 腎臓のこと GLP-1はもともとヒトの小腸から食事のたびに分泌され、インスリンを分泌する膵臓の細胞に働きかけるホルモンとして知られています。 それを人工的に活用した「GLP-1受容体作動薬(以下、GLP-1RA)」には、血糖コン…
ワクチンの効果はどれだけ続くのか? 2025/02/19Posted in医療全般, 文献 ワクチンを接種した後、どのくらいの期間、免疫が続くのかを正確に把握することは、公衆衛生戦略の立案や個別の接種計画を考えるうえで重要です。 例えば天然痘や黄熱などの生ワクチンは長期にわたる抗体反応を引き出す一方で、季節…
女性のヒップに対する視線—美容整形手術の動向 2025/02/18Posted inヘンな論文(私見), 心理学, 文献 人は女性のヒップを見るとき、いったいどこを見てしまうのでしょうか? なにもイヤらしいお話をしようとするのではなく、美容整形の分野ではいたってマジメな研究対象らしいです。研究チームは、人の視線がどこに集中するかを調べる…
「腎臓が悪いとタンパク質を食事制限」 : これは間違っていたのか? 2025/02/17Posted in文献, 腎臓のこと 慢性腎臓病(CKD)の食事療法といえば、長年「タンパク質を控える」が王道とされてきました。 腎臓が傷むのはタンパク質の摂りすぎが原因と考えられていたためです。実際、動物実験では高タンパク食が腎臓の負担を増やし、病気の…
AIは論理パズルを解けるのか?推理力の限界 2025/02/16Posted inAI, パズル・クイズ, 文献 1962年に「Life International」という雑誌に「Who Owns the Zebra?」という論理パズル(通称アインシュタインのパズル、またはゼブラ・パズル)が紹介されました。下記の15層からなるパ…
ボノボは相手の「わからない」を見抜いて助ける 2025/02/15Posted in文献, 生物 ボノボが相手の知らないことを理解し、積極的に情報を伝えるという研究が発表されました。 人間は、相手が知らないことを考えて説明したり案内したりします。このような「他の人が何を知っているかを考える力」は、類人猿にもあるの…
赤ちゃんの心は道徳的に白紙なのか? 2025/02/14Posted in心理学, 文献 赤ちゃんにも「善悪を見分ける感覚」があるのだろうかという疑問は、発達心理学で長らく議論されてきました。 約20年前にカイリー・ハムリンらが行った実験では、6か月齢と10か月齢の乳児数十人を対象に、困っているキャラクタ…
マインドマップと医学教育 2025/02/13Posted in医療全般, 文献, 日常 マインドマップとは、英国の心理学者トニー・ブザンが提唱した思考整理の手法です。 1枚の紙の中央にキーワードを置き、そこから放射状に関連情報を展開し、文字や図、色彩などを組み合わせて、複雑な情報を視覚的に整理することを…
サプリメント選びの羅針盤:賢く活用するためのヒント 2025/02/12Posted in健康, 日常 サプリメント市場は拡大を続け、テレビやSNS、インフルエンサーの発信を通じて、様々な健康効果が謳われています。しかし、広告での主張と実際の効果との間には大きなギャップがあり、消費者は適切な基準で製品を選ぶ必要がありま…
日常のなかの未知との遭遇 2025/02/11Posted in日常 自分の知らないうちに、世の中が進化していたり、何かが流行していたりするのは、これまでもよく遭遇してきました。けれども、昨日は思いがけない発見から「世の中の一部を垣間見た」という感動を味わいました。 昨日の夕方、車…
ヒトの平均寿命は上限に達したかも知れない 2025/02/10Posted in健康, 医療全般, 文献, 日常 外来では90歳を超える方も珍しくありません。 その元気な姿を見ると、寿命が大きく延びたことを実感します。 一方で「人生100年時代」と声高に語られますが、誰もが100歳まで生きる未来は本当に来るのでしょうか。 2…