日常のなかの未知との遭遇

日常のなかの未知との遭遇

 

自分の知らないうちに、世の中が進化していたり、何かが流行していたりするのは、これまでもよく遭遇してきました。けれども、昨日は思いがけない発見から「世の中の一部を垣間見た」という感動を味わいました。

 

昨日の夕方、車で移動中にふと目に留まったのは、前方の車のナンバープレートでした。ご存知の通り、プレートの上段には地域名と分類番号が記されています。ご当地ナンバーであるため、地域名は「沖縄」となっていました。しかし、続く分類番号は、いつもの見慣れた数字3桁「5〇〇」ではなく、一部がアルファベットになっていたのです。

 

「え?今はそんな風になっているんだ」と、私は思いました。

 

調べてみると、ナンバープレートに希望の数字を指定できる「希望ナンバー制度」が好評で、利用者が増えているため、従来の数字0から9の10通りではなく、アルファベットの26通りをつかった組み合わせを導入していることがわかりました。しばらくはこの新制度で十分な余裕がありそうです。

  

つまり、このナンバーはオーナーが希望して選んだ番号、いわゆる「希望ナンバー」ということになります。希望ナンバーと言えば、私の印象では語呂合わせが普通です。たとえば、「11-22」は「いい夫婦」、「80-80」は「晴れ晴れ」、「29-51」は「福来い」など。しかし、目の前の車のナンバーはどれにも当てはまりませんでした。

 

表示されていたのは「358」

 

頭をフル回転させても、どんな語呂にも結びつかないように感じました。にもかかわらず、オーナーが何か意図を持ってこの番号を希望したはずです。自力での解答をあきらめて検索してみると、

358はエンジェルナンバーと言われている」

という回答が出ました。 

 

え?そんなものがあるのか?と意外に思ったのもつかの間、世の中には「358」のナンバープレートを付けた車が意外と多いことに気づきました。300メートルも走らないうちに、さらに3台の「358」とすれ違ったのです。まさに、視界が一変した瞬間でした。

 

では、なぜ「358」がエンジェルナンバーと呼ばれているのでしょうか?

 

ネット上でエンジェルナンバーについて調べると、これは数秘術に基づいた考え方で、特定の数字の組み合わせに「幸運」が込められていると解釈されるのだと分かりました。 

 

具体的には、 

3 は創造性、自己表現、そして周囲とのコミュニケーションを象徴し、神聖なエネルギーが流れている。 

5 は変化、自由、そして前進を意味し、新しいチャンスや転機が訪れるサイン。 

8 は豊かさ、成功、さらには無限の可能性を表す数字とされている。

 

要するにゲン担ぎというわけです。

 

私自身、日常の中にも見逃しがちな小さなサインが数多く存在しているのだと実感しました。いやあ、アルファベットを導入するほど、この「358」は人気なんですね。

それ以降、街中で「358」のナンバープレートを見るたびに、私の方が「お、ラッキー!」とほくそ笑んでいるのでした。