鳥インフルエンザ流行抑制のための3つの提言―ワンヘルスで守る未来 2025/08/23Posted in医療全般, 文献 風邪をひくと、たいていは数日で治ります。 しかし世の中には、COVID-19で散々思い知らされたように、素性の知れないウイルスというものが存在します。 高病原性鳥インフルエンザ、H5N1型もそのひとつです。名前の通り…
脳は「私」の輪郭をミリ単位で知っている、でも時々「平均的な誰か」と間違える 2025/08/22Posted in文献, 科学 自分の身体がどこで終わり、世界がどこから始まるのか。 ソファーで深くくつろいでいると、自分とソファーの境界が曖昧になるような感覚を覚えることがあります。 この哲学問答のようなテーマに、シェフィールド大学の研究チームが…
健康状態を見える化するコンパス―腹膜透析患者の健康指標 2025/08/21Posted in健康, 文献, 透析関連 人生がもしポイントカード制だとしたら、一体どれくらいのポイントが貯まっているのか。 良い行いをすれば加点、そうでなければ減点。 そんな単純な話なら計算も楽なのですが、現実はもう少し複雑です。 特に、健康に関しては、そ…
腎性貧血が脳に及ぼす影響―透析患者のヘモグロビンと認知力 2025/08/20Posted in医療全般, 文献, 透析関連 透析が必要になるような慢性腎臓病の患者さんは、貧血になりやすいのですが、それはなぜでしょうか。 原因のひとつが腎性貧血です。 腎性貧血は、腎臓で産生される「エリスロポエチン」という赤血球製造の司令官のようなホルモンが…
アルツハイマー病リスクを減らす―ウォーキングと食生活の影響 2025/08/19Posted in健康, 文献, 神経科学 「最近、物忘れが増えた気がする…年のせいかな?」 そんな話をした翌日、スーパーで同じ商品を3回カゴに入れていたら、本人は笑うどころじゃありません。 その瞬間、頭の中でサスペンスBGMが流れ出し、「これって大丈夫?」と…
腎生検なしでIgA腎症を診断できないか―インド研究の挑戦 2025/08/18Posted in文献, 腎臓のこと IgA腎症は、腎臓の糸球体にIgAという抗体が沈着して起こる、比較的よく見られる腎疾患です。 確定診断には腎生検が必要ですが、この検査は入院や体への負担が避けられません。 採血だけで診断や予後の見通しが立てられれば、…
太陽光発電とヒートアイランド現象―昼の光、夜の熱 2025/08/17Posted in文献, 科学, 自然環境 クリーンなエネルギーの象徴として、太陽光発電は世界各地で設置面積を広げています。 屋根の上から広大な砂漠まで、整然と並んだパネル群は、その風景を異世界めいた空気に包み込みます。 しかし、「ひとつ手を打てば、別の所でし…
なぜ人は懲りずにやらかすのか―ペナルティ感受性の3分類 2025/08/16Posted in心理学, 文献 「あと5分だけ」と二度寝しては遅刻寸前になる。 体に良くないと知りつつ、深夜のラーメンに手を伸ばす。 我々の日常は、かくも「わかっちゃいるけど、やめられない」行動で溢れています。 それは単なる愚かさゆえなのか、それと…
嘘の繰り返しと心理の罠―フェイクニュースへの抵抗感はなぜ薄れるのか 2025/08/15Posted in心理学, 文献, 日常 「嘘も100回言えば真実になる」という言葉があります。 ナチスのヨーゼフ・ゲッベルスによるものとされていて、プロパガンダを語る際によく引き合いに出されます。 これは「真理の錯誤効果」と呼ばれる心理現象として知られてい…
風を読む鳥―アカアシカツオドリの省エネ飛行術 2025/08/14Posted in文献, 生物, 自然環境 私たち人間が、乗り換え案内アプリで楽なルートを探すように、海を生きる鳥もまた、日々の移動に知恵を絞っています。 インド洋のチャゴス諸島に暮らすアカアシカツオドリもその一例です。 彼らの主食は、海面を滑空するトビウオ。…
見えない声の影響力―トーンが左右する経済行動の心理 2025/08/13Posted in心理学, 文献 普段の生活で、私たちは様々な人と関わりを持ちながら過ごしています。 特に、初対面の相手と話すとき、無意識にその人を「信用できるかどうか」判断しているものです。 その時、印象を左右するものとして「声の高さ」と言われると…
病院食は本当に健康的?—ドイツの研究から見えた課題 2025/08/12Posted in健康, 医療全般, 文献 病院食、と聞くと、健康には良いけれども、薄味で、お世辞にも食欲をそそるとは言えない、そんなイメージが浮かびます。 なんといっても「治療食」ですから、栄養バランスが考え抜かれているに違いない。 多くの人がそう信じている…
童謡?を歌うヒョウアザラシ―そのメロディーに込めたメッセージ 2025/08/11Posted in文献, 生物, 自然環境 南極の氷の世界。 繁殖期を迎えたオスのヒョウアザラシは、水中で何時間もぶっ通しで歌い続けるのだそうです。 これは求愛や縄張りを主張するための行動だとされています。 彼らは数種類の決まった鳴き声を組み合わせて、個体ごと…
スローエイジングの秘訣:百寿者の研究から学ぶ 2025/08/10Posted in健康, 文献 人生100年時代、という言葉をよく耳にします。 そうは言っても、ただ単に長生きするだけでなく、自分の足で歩き、美味しいものを味わいながら人生を楽しむ、いわゆる「ピンピン・コロリ」こそが理想という方は多いことでしょう。…
脳のエネルギー源はブドウ糖だけじゃなかった―みえなかった脂肪滴 2025/08/09Posted in文献, 神経科学 「私たちの脳はブドウ糖だけをエネルギー源とする。」 これは教科書にある常識です。 しかし、ニューヨークにあるワイル・コーネル医科大学の研究室で投げかけられた素朴な疑問が、この長年の定説に波紋を広げました。 「体の他の…
口唇ヘルペスがアルツハイマー病のリスクを高める?―意外なウイルスの素顔 2025/08/08Posted in医療全般, 文献, 神経科学 唇の端にできる、小さな水ぶくれ。 多くの人が、単に「ヘルペス」と呼びますが、正式には「口唇ヘルペス」、原因は単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)の仕業です。 厄介ですが、たいていは数日で治まるため、それほど深刻に考…
なぜ、私たちは夜更かしをやめられないのか?―自己効力感とSNSの関係 2025/08/07Posted in心理学, 文献, 日常 夜、そろそろ寝るべき時間だと頭では理解している。 体もたしかに疲労を感じている。 それにもかかわらず、スマートフォンを手に取ってしまったり、特に目的もなく動画サイトを眺め続けたり。 こうした行動は「ベッドタイム・プロ…
脳は眠りながらも音を聞いている―睡眠中の情報処理 2025/08/06Posted in文献, 日常, 神経科学 昭和の時代、学習雑誌の裏表紙あたりで、私たちの心をくすぐる広告をよく見かけたものです。 その名も「睡眠学習まくら」。 枕にスピーカーが内蔵されていて、眠っている間に学習テープを流せば、その内容が頭に入るという、夢のよ…
クーラーが苦手な高齢者へ―蒸し暑い夏を扇風機で乗り切るコツ 2025/08/05Posted in健康, 文献, 日常 暑さ対策として扇風機を使うのは、日本でも昔からおなじみの光景です。 なんなら「クーラーは嫌い。かえって調子が悪くなる。私は扇風機で十分」と言い切ってしまう高齢者の方もいて、家族を困らせてしまうというお話もよく耳にして…
身近に潜む砂糖依存—脳の仕組みと健康リスク 2025/08/04Posted in健康, 医療全般, 心理学, 文献 仕事で疲れた帰り道、ふとコンビニに立ち寄り、甘いものに手が伸びる。 ケーキやチョコレートに惹かれ、気づけばお菓子が止まらなくなっている。 この日常的な一場面は、脳が仕掛けた「甘い罠」の始まりかもしれません。 20…
熱中症と認知症リスク—暑さが脳に及ぼす長期的影響 2025/08/03Posted in健康, 医療全般, 文献, 神経科学 2002年公開の映画『ジェリー』で、ガス・ヴァン・サント監督は、ただひたすら砂漠をさまよう二人の若者の姿を描いています。 どちらも名前は「ジェリー」。特別なストーリーはなく、乾いた大地を延々と歩き続ける二人の姿と、と…
健康の救世主か疑惑の成分か―タウリンの最新情報 2025/08/02Posted in健康, 文献 エナジードリンクを手に取ると、成分表示には「タウリン」の文字はほぼ必ず目に入ります。 タウリンは、体力増強・健康増進などパフォーマンスを高める立役者として知られています。 2023年にはマウスやサルの寿命を延ばす可能…
週末の「まとめ運動」のすすめ―糖尿病患者に役立つ柔軟な運動戦略 2025/08/01Posted in健康, 医療全般, 文献 平日の仕事が終われば、ソファに寝転がって配信動画を眺めるだけ。 そんな生活を続けていると、やはり健康のことが気になるものです。 糖尿病の方にとっては特に、運動の大切さはわかっていても、なかなか平日に時間を確保すること…
心ない言葉の重さ—SNSの言葉の刃 2025/07/31Posted in心理学, 文献, 日常 ソーシャルメディアが私たちの生活を覆い尽くして久しいですね。 遠く離れた友人とも簡単につながれる便利さがある反面、匿名の背後に隠れて心ない言葉を投げつける人もいます。 このデジタルな悪意が、人の心にどれほどの波紋を広…
テレビ好きの犬たち―画面の向こうに何を見ているのか 2025/07/30Posted in文献, 日常, 生物 家で飼っている犬が、テレビに映った馬に向かってキャンキャンと吠え立てている。 かと思えば、サスペンスドラマのドアベルの音を聞いて、玄関へすっ飛んでいく。 現代ではそんな光景も決して珍しくなくなりました。 アメリカでは…