週3日だけ頑張る「4:3断食」:ダイエットの定番になる?

週3日だけ頑張る「4:3断食」:ダイエットの定番になる?

 

ダイエットと聞くと、毎日のカロリー計算や食事制限がつきものですが、もし「週3日だけ頑張ればいい」という方法があったらどうでしょうか?

最近、間欠的ファスティング(IMF)という方法が注目されています。

なかでも「4:3断食」は、週に3日だけ摂取カロリーを大幅に減らし、残りの4日は比較的自由に食べるという新しいアプローチです。

 

米国コロラド州で行われた研究によると、肥満の成人165人を対象に、従来の毎日カロリー制限(DCR)と4:3断食(IMF)を1年間比較したところ、意外な結果が明らかになりました。

 

「4:3断食」グループでは、週3日の断食日に通常より摂取カロリーを80%抑え、残りの日は制限なしで食べる方法です。

一方、毎日制限するグループは、毎日の摂取カロリーを34%削減しました。

どちらのグループも、週300分の運動や専門家のサポートを受けました。

 

1年後、4:3断食グループの平均体重減少は約7.7kgでしたが、毎日制限するグループは4.8kgにとどまりました。

つまり、週3日だけ断食する方法が約2.9kgも多く体重を減らしたのです。

また、4:3断食グループでは58%が体重の5%以上を減らし、38%が10%以上の減量を達成しましたが、毎日制限するグループではそれぞれ47%と16%に過ぎませんでした。

 

さらに重要なポイントは「続けやすさ」です。

毎日の厳しいカロリー計算から解放される日があるため、心理的ストレスが軽減され、継続しやすくなったのです。

実際、1年間のプログラムから脱落した割合は、4:3断食グループ(19.0%)の方が毎日制限するグループ(29.6%)よりも低かったのです。

 

ただし、この研究結果がすべての人に当てはまるわけではありません。

対象者の多くは女性で、若年層が中心であり、専門家による手厚いサポートが提供されていました。

それでも、「ダイエット=毎日我慢」という考え方に一石を投じるこの方法は、多くの人にとって魅力的な選択肢になり得るでしょう。

自分に合った方法を選び、無理なく長く続けることが、ダイエット成功への鍵となるかもしれません。

 

参考文献:

Catenacci VA, Ostendorf DM, Pan Z, et al. The Effect of 4:3 Intermittent Fasting on Weight Loss at 12 Months : A Randomized Clinical Trial. Ann Intern Med. Published online April 1, 2025. doi:10.7326/ANNALS-24-01631