敏感肌にマスクはつらい

敏感肌にマスクはつらい

 

率直な感想をいうと、なんで今頃?という気がしないでもないです。

コロナ禍で日常的にマスクが必要だった頃、かなりの人が肌荒れに悩んでいましたから、どうしても今さら感は拭えません。

思わず確認してみましたが、論文の発行日は2024年10月16日になっていて、ほんの数日前です。

ただ、これからのこともありますから「大事なこと」として、頭に入れておいた方がいいのかも知れませんね。

 

この研究では、30人の敏感肌を持つ女性を対象にした実験が行われ、マスクの着用が皮膚のバリア機能や微生物のバランスにどのように影響を与えるかが調べられました。

その結果、マスクを3時間着けた後には、皮膚からの水分の蒸泄量(TEWL)が大きく増え、肌が乾燥しやすくなることが分かりました。

この水分蒸泄量は平均で13.92g/m²/hから18.96g/m²/hに上昇し、特にマスクで覆われていた部分で大きな変化が見られました。

 

さらに、紅斑指数(EI)という皮膚の赤みを示す指標も増加しており、これはマスク内での湿気や摩擦が原因で皮膚が炎症を起こしやすくなっていることを示しています。

マスクをしている部分では、角層の水分量(SCH)も増加していましたが、これは一見良さそうに思えても、皮膚のバランスが乱れていることを意味します。

 

また、マスクをつけることで皮膚にいる細菌の種類にも変化が見られました。

例えば、皮膚に通常いるはずのStreptococcusPrevotellaが減少し、一方でCutibacteriumが増加するなど、マスク内の環境が皮膚の微生物バランスを崩してしまうことが分かりました。

このような変化は、皮膚の健康に悪影響を与える可能性があり、敏感肌の人にとって特に問題となります。

 

では、このような影響に対処するにはどうすれば良いのでしょうか?

研究では、マスクをつける前に保湿剤を使用することが有効であることが示されました。

保湿剤を塗布することで、水分蒸泄量や紅斑が減少し、肌のバリア機能が保たれることが確認されています。

例えば、保湿剤を使用した部位では紅斑指数が10.80ポイント減少し、皮膚の回復が早まったという結果も出ています。

 

敏感肌の方がマスクによる影響を減らすためには、マスクをつける前にしっかりと保湿を行い、肌を守ることが大切ということですね。

また、肌に優しい素材のマスクを選び、可能な限り肌に負担をかけないようにすることも効果的だということです。

 

参考文献:

Zhong, S., Lai, Y., Na, J. et al. Mask wearing impacts skin barrier function and microbiome profile in sensitive skin. Sci Rep 14, 24209 (2024). https://doi.org/10.1038/s41598-024-75072-2