健診などで尿検査で「タンパクが出ています」と言われたことはありませんか?
これは一見すると小さな問題に思えるかもしれませんが、腎臓の健康に深く関わる重要なサインです。
尿タンパクが検出された場合、次のような段階的な検査の進行が推奨されています。
- 尿タンパク定性検査(ディップスティック): 最初に簡易的な尿タンパク検査(ディップスティック)を行い、陽性かどうかを確認します。
- 再検査: タンパクが検出された場合は、まず再検査を行い、一時的な要因(例:激しい運動、発熱など)が原因かを確認します。
- 尿タンパク–クレアチニン比(PCR)または24時間尿タンパク定量: 異常が確認された場合は、尿タンパク–クレアチニン比(PCR)または24時間尿のタンパク定量を用いて、より詳細な評価を行います。この段階で、尿タンパクの持続的な増加が確認されれば、腎臓の評価を行う必要があります。
- 腎臓のさらなる評価: 尿タンパクが持続している場合、腎臓の機能検査(例えば血清クレアチニン、GFRの評価など)を行い、慢性腎疾患の可能性を評価します。
最近のアメリカでの研究によると、104万人以上の成人が尿タンパク検査を受け、そのうち13%(約13万8000人)が異常な結果を示しました。
しかし、その異常な結果を受けてさらに精密なアルブミン尿検査を受けた人は全体の6.7%に過ぎませんでした。
この割合は十分とは言えず、さらなる改善が必要であることを示しています。
特に糖尿病や高血圧の方は、腎臓がダメージを受けやすいため、定期的な尿タンパクやアルブミン尿の評価が推奨されています。
しかし、現状として再検査や精密検査が十分に行われていないケースが多く、糖尿病のある方でもその実施率は16.6%にとどまっているのが実情です。
初期の尿タンパク値が「1+」の人の再検査率は6.3%、より重度の「3+」では8.0%と、異常の程度に応じて検査率は増加しているものの、依然として十分なケアがなされているとは言えません。
このように、尿タンパク検査で異常が見つかった場合には、その後の再検査や精密検査が非常に重要です。
早期に腎臓の問題を発見することで、糖尿病や高血圧からくる腎臓のダメージを防ぎ、さらには心臓病のリスクも減らすことが可能です。
次回の健康診断で「タンパクが出ています」と言われたら、その後の再検査や精密検査について医師に相談することをお勧めします。
私たち一人ひとりが自分の体の変化に敏感になり、必要な検査を受けることで、将来の健康リスクを減らすことができます。
腎臓の健康は全身の健康にも大きく影響しますので、日々のケアを大切にしていきましょう。
参考文献:
Xu Y, Shin JI, Wallace A, et al. Shortfalls in Follow-up Albuminuria Quantification After an Abnormal Result on a Urine Protein Dipstick Test. Ann Intern Med. Published online October 1, 2024. doi:10.7326/ANNALS-24-00549

