「引き寄せ」を正しく理解する

  「引き寄せの法則」という言葉は、普通に日常会話の中でつかわれたりしますから、すでに市民権を得た言葉とも言えます。 私もどちらかというと、そういうタイプの話は好きです。 この法則は、願えば宇宙が応えてくれるという、何と…

「より広く」が「より良い」とは限らない

  今日は、抗生剤に関する、ある医学研究のお話です。 タイトルは少し難しそうに聞こえるかもしれませんが、「誤嚥性肺炎に対して広くカバーする嫌気性抗生物質を使用しても利益をもたらさなかった:後ろ向きコホート研究」。 これが…

電子レンジのお話

  第二次世界大戦の最中、アメリカのエンジニア、パーシー・スペンサーがレーダー技術に携わっていたときのこと。 彼が開発に関わっていたこの技術は、ナチスの飛行機を検知するという重要な役割を果たしていました。 しかし1945…

お酒と「ブラックアウト」

  お酒をつい飲みすぎたとき、翌日に、その夜の出来事の一部を思い出せないことがあります。 思い出したとしても、酔った時の恥ずかしい言動だったりするので、そのまま永遠に忘却の彼方に葬り去りたい気持ちも無きにしも非ずなのです…

自撮りの心理

  ランニングで遠くまで出向いたとき、スマホで「現場」撮影をします。 それから、背景がちゃんと写るように自分の顔を撮って、家族や友人たちと共有します。 いわゆる「自撮り」です。 私の場合は、「こんなところまで来ちゃったゼ…

ソーシャルメディアから自分を守る

  すでに言い尽くされた感はありますが、ソーシャルメディアの影響は必ずしもポジティブなものばかりではありません。 定期的にソーシャルメディアがヒトの心にどのような影響を与えているかを検証するのは、自分たちの心を守るうえで…

感想か、エビデンスか

  ひろゆきさんの「それってあなたの感想ですよね」という言葉は、ネットに疎い私にも耳に届いていました。 マジメなものから、茶化すものまで、多くの場面で引用されているようです。 しかし、この言葉が持つ本質や、私たちがどのよ…

ファビングをしてしまう人の特徴

  この話題は以前にもこのブログで取り上げました。 人と対峙する場面でスマホに没頭し、相手を無視する「ファビング」という現象です。 この言葉は「phone(フォーン)」と「snubbing(無視する)」を組み合わせたもの…

「普通がいい」という病

    今回のテーマは「普通がいい」という考え方の病について、精神科医である泉谷幹二先生が提唱する視点をご紹介します。 私たちの社会は、個性という名の「角」を削ぎ落とし、誰もが同じ形に収まることを理想としています。 しか…

自分だけのルーチン

  あまり、効率を求めてしまうのはどうかとも思うのですが、やはり、さっさと雑用を終わらせてしまって、自分の時間を自由に使いたいという気持ちはあります。 そのためには、何が必要でしょうか? モノの本には「自分のルーチンに磨…

紫外線消毒が広まらない理由

  コロナ禍では、「空気」が敵になったかのような感覚に襲われました。 パンデミックが世界を変え、私たちの日常に「見えない敵」との闘いが根づきました。 今はあまりしなくなりましたが、外出する際には携帯用の消毒スプレーなどを…

ドーパミンの新たな役割

  このブログで紹介する心理学分野の論文では、「ドーパミン」はほとんど常連と言ってもいいぐらいに頻出する脳内ホルモンですね。 ドーパミンは、「快感」や「多幸感」、「意欲」などの役割を担いますし、どちらかというとポジティブ…

好中球/リンパ球比とサルコペニアリスク

  マンガ「はたらく細胞」のおかげで、外来でも白血球やリンパ球の話がしやすくなりました。 私たちの健康を守るために、これらの細胞は静かに力強くはたらいています。 特に、好中球とリンパ球、この二つの細胞は私たちの身体を病原…

「メンタル脳」

    アンデシュ・ハンセン氏が提唱する「メンタル脳」の理論の紹介です。 これは、現代人のメンタルヘルスの問題を、私たちの脳がまだ古代の狩猟採集時代に生きていると錯覚していることに起因すると見ています。 私たちの生活環境…

人の性格は腸内の微生物に支配されている?

  瀬名秀明「パラサイト・イヴ」は、利己的遺伝子であるミトコンドリアが、生物に寄生して、その宿主を意のままにコントロールするというホラー小説でした。 そこまで極小のお話ではありませんが、細菌やウイルスが、私たちの感情や行…

瞑想と腸内環境(細菌叢)

  いろいろな文献を読んでいると、「マジか?」と思えるようなものに出くわします。 研究の発想が面白いものや、「そこまでやるか!」と唸ってしまうようなものもあって、研究者たちの偉大な知識欲に脱帽するばかりです。 今日紹介す…

若者の孤独感への対応策

  誰もが「孤独」を感じる時があります。 そして、私のような昭和の人間は「孤独をどうこうするのはその人次第」という態度をとりがちなのも事実です。 もちろん、そういう認識でいること自体が、浅薄です。 近年の研究によると、「…

心と体に良いことは頭にも良い

  認知症は多くの人が恐れる病気です。 認知症の全てがわかっているわけではないという状況に加えて、誰もがなるかも知れないという心配があるからですね。 ただし、日々の生活習慣を見直すことで、そのリスクを最大40%も減らすこ…

「数値化の鬼」

  やる気が出ないでダラけているなと思ったら、ビジネス書に目を通して「もうちょっと頑張ってみるかな」と奮い立ってみる時があります。 ビジネス書さえも手に取るのが億劫になっている場合は、その時は徹底的に休むようにしています…

「さようなら」と「goodbye」

  私にとって英語は「あちら様」の言葉ですから、日本語のように由来を調べることはあまりないのですが、今回は対比の意味もあって調べてみました。 日本語の「さようなら」と英語の「goodbye」です。 「さようなら」は、もと…

体温とうつ症状との関連

  このコロナ禍のなかで、毎日の体温測定が習慣化されてきたおかげで、思わぬ発見もありました。 「37℃が私の普通」という人もいれば、「35℃台が自分の平熱だから36.5℃を超えたら微熱」という人もいて、実際にモニタリング…

高血圧患者の立ちくらみをどうすべきか?

  多くの患者にとって、血圧の管理は日々の健康維持に不可欠な要素です。 ところが、あまり厳格に血圧のコントロールを行おうとすると、立位低血圧(立ちくらみ)を引き起こすリスクがあります。 そのため、全ての患者に対して積極的…

CPAPの心血管疾患に対する再評価

  閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)は、夜間の息が止まることが特徴で、長期にわたる心血管疾患(CVD)のリスクを高める可能性があります。 そこで、持続陽圧呼吸療法(CPAP)がこれらの患者において大きな救いとなっていま…