パンデミックの「終わり」は?

  2023年5月、アメリカのジョー・バイデン大統領が新型コロナウイルスに関する国内非常事態を解除しました。 これは多くの人々にとって「終わり」を象徴する瞬間かも知れません。 しかし、パンデミックやその他の大規模な疾病が…

名前と顔、猫はどれだけ覚えている?

  うちのクリニックのスタッフは猫派が圧倒的に多いです。 ですから、猫の習性を訊ねようと思ったら、実体験に基づいた、適切で的確な答えがすぐに返ってきます。 例えば、今回のテーマ「猫が名前を覚えられるかどうか」 猫好きの人…

夢の世界

  若い時はそうでもなかったのですが、寝ている間に夢を見るのが当たり前になってきました。 最近では、夢を見ないで朝を迎えてしまった時には、何だか損をした気持ちになってしまいます。 夢の世界は、現実の常識が通用しない不思議…

AIと医療統計学

  医学の世界において、統計学は長い間、診断から治療、さらには予防まで多岐にわたる局面でその力を発揮してきました。 記憶の新しいところでは、新型コロナ感染症における流行予測がかなりの頻度で更新されていたのを覚えていること…

コウモリとChatGPT

  夕方に、ちょっとスキマ時間ができたので、運動しようとクリニックの建物の裏手に出ました。 建物の裏は緑が多いと言えばそうなのですが、ちょっとした藪になっています。 そこに向かって、深呼吸をしながらノビをしました。 両手…

アト秒レーザーパルスと2023年ノーベル物理学賞

  2023年、ノーベル物理学賞はアト秒レーザーパルスの生成に成功した三人の物理学者、アンヌ・ルイエ、ピエール・アゴスティーニ、フェレンツ・クラウスに授与されました。 この賞は「電子の動きを原子、分子、そして固体中で研究…

量子ドットのテクノロジー革命

  量子ドット。この微細な粒子は、テレビ画面やLEDランプから光を放ち、化学反応を触媒し、さらには手術中の腫瘍組織を照らすこともできます。 2023年のノーベル化学賞は、この量子ドットの発見と開発に対して、Moungi …

モーツァルトの子守唄が新生児の痛みを和らげる

  昔、よく耳にしていた「モーツァルトを聴くと頭がよくなる」という効果を「モーツァルト効果」と呼んでいました。 その話題について、このブログでも取り上げたことがありました。   「モーツァルト効果」(2016年2月25日…

「ファインマン・テクニック」

  世の中に「○○の技術」と名付けられたアイデアは、星の数ほどあります。 才能や素質ではなく、誰でもノウハウさえ知っていれば、達成可能であるというのが「技術」の良さですね。 例えば、今日紹介する「学びの技術」。 学びたい…

5000年前の殺人事件「アイスマン」

  アルプスの氷河で発見された、約5300年前の男性ミイラ「アイスマン」(エッツィ)。 1991年9月19日、オーストリアとイタリアの国境に近いアルプス山脈で、ハイキングを楽しんでいた観光客の夫婦が氷の中に埋もれた人体を…

心理的安全性:成長と進歩の鍵

  「心理的安全性(psychological safety)」という言葉があります。 これは、自分のアイデアや質問、ミスを率直に述べても、恥をかかされたり、叱責されたりすることはないのだという信念のことを言います。 つ…

内蔵時計: 心臓の拍動が創り出す「時間のしわ」

  当然ですが、心臓は、ヒトの体内で特別な存在です。 最近の研究によれば、心臓は血液を体中に送り出すポンプというだけではなく、私たちの時間認識に影響を与える「時計」のような役割を果たしているということがわかりました。  …

「コラッツ予想」

  今日は「コラッツ予想」についてのお話です。   これは、どんな正の整数を取っても、特定の操作を繰り返すことで最終的に1になるというものです。 シンプルなのに、なぜか解決されていません。 シンプルなルールのゲームをして…

世界の終わりが近づくとき

  世界の終わりが訪れると、人々はどう振る舞うのでしょうか。 たまに海外の災害がニュースにあがる時、災害による直接被害よりも、市民による暴動の被害のイメージが強烈というのもあって、きっと荒れまくるに違いないと思っている自…

「ムペンバ効果」

  「ムペンバ効果( Mpemba effect)」と呼ばれている現象があります。 これは、ある条件下で、「熱いものの方が冷たいものより早く凍る」という現象のことを言います。 これは、タンザニアの13歳の少年、…

ライフゲーム:遊びの力

  歳を重ねると、私たちはしばしば遊びの喜びを忘れがちになります。 特に子どもの頃に喜びを感じていたビデオゲームの世界は、より「大人の」責任に置き換えられてしまいます。 「大人の世界」でビデオゲームの話題を持ち出すことは…

「卵が先か、ニワトリが先か」

  「キュレーターの殺人」のなかで、主人公のひとり「ティリー・ブラッドショー」が捜査官たちを相手にプレゼンしている場面があります。 捜査官のひとりが「卵が先か、ニワトリが先かってことだな」というようなことを言います。 も…

イナズマン、変身と記憶のジレンマ

  科学や数学のトピックを扱うQuanta Magazineに興味深い記事が載っていました。 「昆虫の記憶は変態の壁を超えられるか?」というものです。 原文はこちら → 「Why Insect Memories May …

「科学 vs 擬似科学」TED-Edから

  TED-Edで、とても面白い動画を見つけました。 「科学 vs 擬似科学」というタイトルの動画です。 この動画は、ホメオパシー(同種療法)という治療法を取り上げて、科学と疑似科学の違いについて説明していました。 ホメ…

挑戦と新奇性:脳の若々しさを保つ鍵

  人生のどんなステージでも、私たちの脳は新たな挑戦と新奇性を求めています。 それは、40代であろうと、80代であろうと、脳の健康を維持するための普遍的な真理です。 何度も言われるように、脳は、新しい経験と挑戦によって活…

柔軟な日々:「エラスティックな習慣」

  人生はひとつのゴムバンドのようなものです。 引っ張れば伸びますし、力を抜けば戻ります。しかし、引きすぎれば切れてしまいます。 これは、私たちの日々の習慣にも当てはまります。 私たちが目指す目標は、ゴムバンドを適度に引…

成長の氷山:表面以上のものを見る

  成長とは何か、その本質について考えるとき、氷山の一部しか見えないという事実を思い出すことが重要です。 成長した人々を見ると、私たちはしばしばその表面的な成果、つまり氷山の頂上部分だけに目を向けてしまいがちです。 豊か…

日々の選択:暮らしの中で見つける勇気と感謝

  日々の暮らしは、一見単調なようでいて、実際は「無数の選択」から成り立っています。 朝のコーヒーを手に入れるためにコンビニの行列に並ぶかどうか。それもひとつの選択です。 他人が見逃しているチャンスを見つけたとして、それ…