BMIが脳年齢を左右する?

BMIが脳年齢を左右する?

 

ダイエット中は体重計の数字ばかりが気になるものです。

実は BMI(体格指数) が 脳の健康 にも大きく関わっているようだという報告がありました。

 

今回ご紹介するのは、16年間にわたる追跡データをもとに、体格指数(BMI)が脳に与える影響を調べた大規模な研究の結果です。

この研究は中国の河北省で実施され、成人1,074人を対象に、脳のMRI検査と遺伝的データを組み合わせて解析しています。

 

まず、45歳未満の若い世代に注目すると、累積BMI(長期間のBMIの平均値)が26.2を超えると、脳の老化が約12年も進んでいることが分かりました。

つまり、40歳なのに脳の年齢は52歳だということになります・

この「BMI=26.2」という数字は、「ちょっと太っただけ」と思いがちな体重増加なんですね。

たとえば、165cmの人だと、71KgでBMI=26.1です。

それが、実は脳にまで影響を及ぼす可能性があるということです。

特に、前頭葉や側頭葉など、記憶や感情のコントロールに関わる部位で脳の体積が小さくなる傾向が見られました。

 

さらに興味深いのは、60歳以上の高齢者では、BMIの増加が脳の白質病変(白質部分の異常)と強く関連していたことです。

白質病変は脳卒中や認知症リスクの指標とも言われています。

例えば、60歳以上でBMIが高いグループでは、白質病変の体積が約6.0mlも多いことが明らかになっています。

これは、心臓血管の健康と同様に、体重管理が脳にも影響を及ぼしてしまうことを示しています。

 

この研究では、遺伝的な因果関係も検証されています。

特に、高BMIは大脳灰白質の体積減少や、脳の微細構造に異常を引き起こす原因として示唆されており、BMIと脳の健康の関係が遺伝的にも裏付けられた形です。

 

今回の研究から見えてくるのは、単に「痩せる」「太る」といった体重の問題が、脳の健康にも大きく関わっているということ。

特に若い世代では、BMIを26.2以下に保つことで、脳の健康な老化をサポートできる可能性が示されています。

高齢者にとっても、体重管理が白質病変のリスク軽減に役立つことが分かりました。

 

まとめ

・45歳未満でBMI26.2超えは、脳年齢が12歳老化?!

・BMIが高いほど脳の体積が減少し、白質病変が増加

・遺伝子解析でも、BMIと脳の老化に因果関係あり

・若い頃からのBMI管理が、将来の脳の健康を守る鍵

 

参考:

BMIは、体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m) で計算できます。

健康的なBMIの範囲は18.5~24.9とされています。

 

参考文献:

Lv H, Zeng N, Li M, et al. Association between Body Mass Index and Brain Health in Adults: A 16-Year Population-Based Cohort and Mendelian Randomization Study. Health Data Sci. 2024;4:0087. Published 2024 Mar 15. doi:10.34133/hds.0087