看護師は、命を預かる重要な役割を担う一方で、非常に強いストレスにさらされ続けています。
このストレスがどのようにメンタルヘルスに影響を与えるのか、そしてその関係に自己効力感(自分の能力に対する信頼)がどのように関与するのかを調査した研究が、最近イランで行われました。
この研究では、イランのカズヴィン市にある4つの病院で働く365人の看護師を対象に、職業的ストレス、メンタルヘルス、自己効力感についての質問に答えてもらいました。
その結果、職業的ストレスが高い看護師ほど、メンタルヘルスの問題が多いことが明らかになりました。
具体的には、職業的ストレスはメンタルヘルスの変動の42%を説明できるとされています。
では、自己効力感が高い看護師はどうでしょうか?
自己効力感が高い看護師は、ストレスがメンタルヘルスに与える悪影響を軽減できることがわかりました。
自己効力感とは、困難な状況に対処できるという自分の能力に対する信頼のことです。
この研究によれば、自己効力感が高いと、職業的ストレスによるメンタルヘルスへの悪影響が緩和されるのです。
この研究の結果は、看護師の職場環境を改善するための重要な示唆を与えています。
例えば、働く時間やシフトをより柔軟にし、看護師が自分の仕事に対して積極的に取り組めるようにすることが重要です。
また、看護師の自己効力感を高めるためのトレーニングやサポートも効果的でしょう。
自己効力感が高まれば、看護師はストレスをうまく対処し、メンタルヘルスを維持することができる可能性が高まってきます。
看護師の皆さんが安心して働ける環境を作ることは、患者さんにとっても、より質の高いケアを提供するための重要なカギとなりますし、こういった研究は非常に意義があるものだと思います。
参考文献:
Rafiei, S., Souri, S., Nejatifar, Z. et al. The moderating role of self-efficacy in the relationship between occupational stress and mental health issues among nurses. Sci Rep 14, 15913 (2024). https://doi.org/10.1038/s41598-024-66357-7

