チャットポットをあまり人間らしくさせてはいけない場合

 

最近、意図せずにチャットボットとのやり取りに誘導された経験をすることがあります。

たとえば、公式サイトでFAQに該当する情報が見つからず、右下のチャットウィンドウに質問内容を入力する…などです。

企業は顧客サービスの一環としてチャットボットをますます活用しています。

個人レベルでも、Pythonなどのガイドブックで「自作のチャットボットを作ってみよう!」という企画があるほどです。

チャットボットとは、インターネット上で自動的に会話をしてくれるプログラムのことです。

今回紹介する研究は、このチャットボットにフォーカスしています。

チャットボットがどのように役立つかというと、「恥ずかしいと感じる買い物をする際に実に役立つ」という点です。

例えば、個人的なケア用品や薬を購入する際、誰かに見られたら恥ずかしいと感じることがあるでしょう。

研究によると、こういった買い物をする際、消費者は人間の店員とは話しにくいことでも、チャットボットなら気軽に話せることがわかりました。

(いや、「わかりました」と報告されても、「オレ知ってたんだが」とツッコミを入れたくなる…笑)

人間の店員を相手にする場合、消費者は自分がどう思われるかを心配しているものです。

しかし、チャットボットが明確に機械であるとわかると、消費者はよりリラックスしてチャットボットとやり取りができるようです。

「このチャットボットはただのプログラムだから、恥ずかしくない」と思えるからです。

一方で、チャットボットが人間のように見えたり、人間らしい言葉を使ったりすると、消費者はそのチャットボットが本当に感情を持っているかのように感じてしまい、再び恥ずかしさを感じることがあります。

技術的に可能でも、チャットボットを人間らしくしすぎるのは逆効果になる場合があるわけです。

この研究は、特に自分のことを他人にどう見られるか気にする人々にとって重要です。

チャットボットが明確に機械であるとわかれば、そういった心配は少なくなり、消費者は余計なストレスを感じることなく、必要な情報を得やすくなります。

結果的に、購買意欲も向上するかもしれません。

この知見は、今後の医療相談用チャットボットの設計にも参考になるでしょう。

同じ理由で、健康上の個人的な悩みを相談できるチャットボットも、あまり人間らしくしない方が良いかもしれません。

 

元論文:

Jin J, Walker J, Walker Reczek R. Avoiding embarrassment online: Response to and inferences about chatbots when purchases activate self-presentation concerns. J Consum Psychol. 2024;00:1-18. doi:10.1002/jcpy.1414