走るための理想の体:体型とパフォーマンス

走るための理想の体:体型とパフォーマンス

  研究とは、時には「当たり前」を「確かなもの」に変える手段となります。 例えば、「短距離のトップランナーは筋肉質、長距離ランナーはスリム」いうのは、誰もが持っているイメージですね。 100mのウサイン・ボルト選手やマラ…

記憶の迷路を解く鍵はストロベリー?

  私も普段からフルーツには目がないほうです。 特に、赤くて鮮やかなストロベリーは、スイーツとしてなくてはならない存在ですね。 この小さな果物が、実は認知機能に良い影響を与える可能性があるかも知れません。 そんな報告があ…

運動しなくても運動効果が得られる物質?

  健康維持のために運動は不可欠、とはよく言われることです。 しかし、忙しい日常で運動に時間を確保するのはなかなか難しいものです。 運動どころか、家族優先で自分の時間をつくることさえ難しいという方はたくさんいらっしゃいま…

“赤い”は本当に赤い?香りで変わる色の認識

  私たちの五感は、単なる情報の受信機ではありません。 それぞれの感覚が単独で働くことは稀で、むしろ連携プレイをしています。 例えば、美味しい料理の匂いが食欲をそそるだけでなく、その色や形も食事の楽しみを高めます。 ここ…

ランニングが脳の若さを保つ

  長い間、人は「走ること」で、生きる力を高め、さらには精神的な明晰さを保ってきました。 しかし、どのようにして私たちの脳に良い影響を及ぼしているのか、という疑問は常に科学的な探究のテーマとなっていました。 最近の研究に…

沖縄から世界へ:OISTの量子エンジンが描く未来

  沖縄科学技術大学院大学(OIST)の名前をちょっとでも見かけると、やっぱり嬉しくなります。 OISTの中の研究者たちはそんな気はないかも知れませんが、やっぱりウチナーンチュにとって誇らしいのです。 その論文が、Nat…

糖尿病薬がダイエットに?新薬の効果と注意点

  新しい抗肥満薬、特にセマグルチドやチルゼパチドが登場して、ネット上では、かなりにぎわっているように感じます。 実際、「ダイエット薬」と検索すると、かなりの数のサイトがヒットします。 ただし、日本では、これらの薬は「肥…

The Beatles “Now And Then”

  ついに、The Beatlesの「最後の新曲」がリリースされました。     昨日は朝から何度も何度も、その曲「Now And Then」を聞いていました。 「Now And Then」は、ジョン・レノンが1979年…

アリの社会生活:孤立が及ぼす影響

  群れから離れて一匹だけになったアリが、長く生きられないというお話は聞いたことがあります。 いわゆる、アリの「孤独死」とでもいうのでしょうか。 社会的孤立は、人間だけでなく、アリにも影響を与えるということです。 今回の…

マスクは感染リスクを防御させるか?:論文から

  マスクが感染症予防にどれだけの効果があるのかというお話は、この数年の間に何度もくりかえされてきました。 マスク着用義務が解除され、「マスク着用の判断は個人の選択」となった今だからこそ、マスクについての研究報告は、より…

パンデミックの「終わり」は?

  2023年5月、アメリカのジョー・バイデン大統領が新型コロナウイルスに関する国内非常事態を解除しました。 これは多くの人々にとって「終わり」を象徴する瞬間かも知れません。 しかし、パンデミックやその他の大規模な疾病が…

青年期の血圧と心血管リスクについて

  ご存知の通り、高血圧と心血管イベントの関係は、多くの研究で取り上げられています。 しかし、この研究の注目すべき点は、それが「青年期」に焦点を当てていることです。   元論文はこちら→ Rietz H, Pennler…

ミルクティーの甘い罠

  最近はそう滅多にあるものではありませんが、学生の頃はコンビニで必ずと言っていいほどミルクティーのペットボトルに手を伸ばしていました。 好きな銘柄があって、冬には温めてあるのを手にとって、ゴクゴク飲んでいたものです。 …

体重は大事だが、運動することはもっと大事

  健康と言えば、大抵の人が痩せることが最良と考えがちです 医療者も「体重を落としましょう」と、つい言いがちになります。 しかし、最近の研究で興味深い事実が明らかになりました。 肥満であっても、日頃から運動していて運動能…

森林浴の効果

  「森林浴」は、1980年代に日本で生まれました。 英語では「Forest Bathing」と表現しますが、日本生まれということもあって「Shinrin-Yoku」で通じるらしく、日本語がそのまま英語になった言葉のひと…

152か国分析で見えた幸福の社会的要因

  この研究は、香港大学の助教授、Satoshi Araki氏によって行われました。 目的は、社会的条件が幸福にどのように影響するのか、そしてその影響が所得層によってどのように変わるのかを探ることです。   元論文はこち…

名前と顔、猫はどれだけ覚えている?

  うちのクリニックのスタッフは猫派が圧倒的に多いです。 ですから、猫の習性を訊ねようと思ったら、実体験に基づいた、適切で的確な答えがすぐに返ってきます。 例えば、今回のテーマ「猫が名前を覚えられるかどうか」 猫好きの人…

頻繁にSNS投稿する男性のイメージとは?

  SNSなどのメディアで、ある程度、男性と女性のイメージは固定されがちです。 例えば、メディアに頻繁に投稿する男性が、ある視点から見れば「女性的」と捉えられる傾向があることを明らかにした研究があります。   元論文のサ…

昼寝の科学:あえて分けて眠る

  「今日は徹夜だぁ!徹夜しないと間に合わない!」 学生時代はもちろん、研修医時代もカンファレンスなどの前には「徹夜」というワードを何度も使っていたものです。 もともとの体質が朝型というのが分かっているので「朝早く起きて…

肥満の生物学

  肥満という言葉を聞くと、多くの人は食事の制限や運動を思い浮かべるかもしれません。 しかし、最近の研究によれば、この問題はそれだけではないようです。 イェール医学の最近の動画では、肥満が複雑な神経代謝疾患であり、それを…

書籍「物語思考」

    人生とは、一冊の小説のようなものです。 主人公は自分自身であり、筆を握るのも自分自身です。 そして、私たちが人生の舞台で物語を演じる際、そのキャラクターがどのような人物かを決めることが最も重要です。 この視点を提…

医療に対するAIの正確性と信頼性

  病院に行くと、最初に出迎えるのは受付の方かもしれませんが、将来的にはその場所にいるのはロボットやチャットボットかも知れません。(個人的にはそんなに遠くない未来のような気がしています。) そんな未来を見据えて、ある研究…

「ビアーズ基準」

  医療のガイドラインのひとつに「ビアーズ基準」というものがあります。 (アルコールのビールとは関係ありません。アメリカの老年医学専門医のマーク・ビアーズの名前に由来しています。) この基準は、高齢者の医療において非常に…