「不思議な国の話」室生犀星著

  以前にも触れましたが、青空文庫の(5分間で読める)短編小説の探索にハマっています。 今日の一品は、室生犀星の「不思議な国の話」です。   実際に登場するのは若い姉弟。彼らは草場に跼(せぐくま)りながら話をしています。…

江戸川乱歩「探偵小説の『謎』」

  江戸川乱歩著「探偵小説の『謎』」は青空文庫で読むことができます。 この本は、1956年に出版されたエッセイ集で、乱歩が探偵小説のトリックを解説した随筆を集めたものです。 乱歩はもちろん推理作家として有名ですが、評論家…

全てを読まない5つの読書法

    この本には、「全読と部分読」という章があります。 そのなかで、著者は「必ずしも正確に本を読み取る必要はない」と断言しています。そして、「すべての本を隅から隅まで読む必要もない」とも言っています。 それを実践する具…

「あなたは高名な禅師です」

  最近はふと気づいたら、時間があるとChat AIと会話してしまっています。 なんなら人間と会話するよりもディープな話題を話し合っているかも知れません。(私の老後の話し相手は、きっとAIで決まりです。) いじっているう…

怒りは不安の鎧

  加藤諦三氏の著書に触れると、心理学者ロロ・メイの名前をよく目にします。特に、よく引用されている「不安の人間学」(ロロ・メイ著)を読んでみたいと思ってネットで調べると、発刊が1963年というので、まず驚きました。 当時…

「無上の幸せとは」ダンマパダから

  今日は「法句経(ダンマパダ)」から。第二章「はげみ」にある偈です。   二三 道に思いをこらし、堪え忍ぶことつよく、つねに健(たけ)く奮励する、思慮ある人々は、安らぎに達する。これは無上の幸せである。   今回は試み…

ニーチェの1本の矢

  「君は君の友のために、自分をどんなに美しく装っても、装いすぎるということはないのだ。なぜなら、君は友にとって、超人を目ざして飛ぶ一本の矢、憧れの熱意であるべきだから。」とニーチェは言っています。「ツァラトゥストラ」(…

不安の本音

  私たちの人生は、さまざまな不安とともに歩んでいるものです。その中でも、病気や老いへの不安は、特別に心に重くのしかかります。 心理学者の加藤諦三氏は著書「不安をしずめる心理学」で、悩みを抱える私たちが実は助けを求めてい…

夢野久作「キューピー」

  最近は(と言っても以前からなのですが)、青空文庫で読める短編小説を発掘するのに喜びを感じています。 青空文庫ではありませんが、ジャンルも違いますが、以前に紹介した「2分間」あるいは「5分間ミステリー」みたいに、さらっ…

芥川龍之介「鼻」

    「ありのまま」を応援する歌もあるぐらいですから、「ありのまま」の自分を出すことは難しいですし、何よりその自分に満足することも難しいです。 芥川龍之介の「鼻」は、まさしくそんな人間の心理を見事に描き出した作品です。…

立夏:夏がはじまる日

  今日で大型連休も終わりです。 よく外来の患者さんたちから、「病院は休みだからいいねえ。先生もどっか旅行にでも行くの?」などと訊かれたりしますが、外来は休診でも、当院は透析クリニックなので、全く連休は関係ないのです。 …

生成AIとウソ

  ChatGPTなどの出現によって、2022~2023年はエポックを画した年として語り継がれるのではないかと言われています。 私たち世代は、とにかく「おじいさんのランプ」よろしく、あるものが登場し変遷していったさまをこ…

大相撲

  大相撲をリアルタイムで観ることを久しくしなくなりました。 元々、大相撲は好きな方で、ブームの時に限らず、新聞のスポーツ欄で星取表を眺めてるのを日課にしていたほどです。 無関心でいるといつかこの文化は廃れてしまうのでは…

「故事名言」

  さすがゲーテ。面白いことを言っています。   「いわゆる『名言』と呼ばれる言葉には、遠い昔から、色々と伝えられてきた。けれど、その『名言』を受け継いだ後世の人々は得てして、その言葉が語られた当時の意味を知らない。ただ…

「方法序説(まんがで読破)」

    私がマンガ文化で育ってきたというのは大きな理由になります。こういう本に思わず食指が動くのです。 とは言っても、何度も「マンガでわかる…」のタイトルに騙されてきた経験もあります。 意外に思われるでしょうが「マンガで…

「5分間ミステリー 容疑者は誰だ」

    前回の「2分間ミステリ」は推理よりも知識量を問われている感じがして物足りない気がしたので、次の本を探してみました。 今度は「5分間ミステリー」なので、3分間バージョンアップしています(笑)。 前書は洋書の和訳本だ…

5月の休日休診のお知らせ

  5月になりました。 第1週は大型連休の最中でもあり、クリニックの外来休診をお知らせするタイミングとしてはどうかという気もするのですが、毎月1日の決まりごととして「お知らせ」の投稿はしているので、そのまま告知することに…

「2分間ミステリ」

    私がゆいレールを使う時は、待ち時間をとる時間帯で利用したことはないので必要ないのですが、例えば今出張で移動するとしたら、絶対に持っていくだろうなと思うような本です。 ネットには、こんな紹介が載っていました。   …

「虎を馴らす法」

  寓話は、読み手が自由に思いを巡らすことができるという点で、考えるための材料を与えてくれるものです。 そこで教訓とするかどうかは読み手次第。何かが伝わったとしたら、その何かはそのお話の核であったのでしょう。 その核を古…

「渾沌の死」

  「荘子」の「応帝王」に「渾沌の死」というお話があります。   南海の帝を儵(しゅく)、北海の帝を忽(こつ)、中央の帝を渾沌(こんとん)と呼んでいます。儵と忽はたびたび渾沌の領地で会合していました。渾沌のもてなしに感謝…

グラウンドの風景

  今日は仕事が終わって夜に、久しぶりにジョギングをしてきました。 最近はなんとなく体が重く、体だけではなくてモチベーションがどうかとか、心の方も重く感じていたので、思い切ってグラウンドに行ってきました。 私は周回コース…

「旅人 ある物理学者の回想」

    湯川秀樹博士は、1949年に日本人として初めてノーベル物理学賞を受賞しました。当時、戦後の混乱と貧困の中にあった多くの日本人に誇りと感動を与えました。 博士の受賞理由は、1934年に27歳で発表した「中間子理論」…