怒りは不安の鎧

  加藤諦三氏の著書に触れると、心理学者ロロ・メイの名前をよく目にします。特に、よく引用されている「不安の人間学」(ロロ・メイ著)を読んでみたいと思ってネットで調べると、発刊が1963年というので、まず驚きました。 当時…

「虎を馴らす法」

  寓話は、読み手が自由に思いを巡らすことができるという点で、考えるための材料を与えてくれるものです。 そこで教訓とするかどうかは読み手次第。何かが伝わったとしたら、その何かはそのお話の核であったのでしょう。 その核を古…

「レジリエンスをはぐくむ10の方法」

  「レジリエンス」とはいろいろな訳し方があるようですが、私なりの理解では「折れない心」だと思っています。 青々とした若竹のように、強い風にあたろうとも、しなって元に戻る「何かあっても立ち直れる力」というイメージを持って…

「心の時間速度」

    歳をとると時間を短く感じると皆が言います。一方で子どもの時のひとときは、濃密な時間として思い出されるものです。 確かに、この歳になって感じるのは1ヶ月が過ぎるスピードの速さですね。2月は特に短く感じます。 神谷美…

マズロー「自己実現者の特徴」

    この本は、アメリカの心理学者アブラハム・マズローの著書「人間性の心理学」を軸に、マズローが語る「自己実現」についてのまとめを行っているものです。 マズローは「欲求階層」の提唱者として有名ですね。 有名な5段階の欲…

「メンタルタイムトラベル」

  心の中で自分の過去を追体験したり未来を前もって経験したりするヒトの能力を「メンタルタイムトラベル」と呼びます。 特に過去へのメンタルタイムトラベルに関しては、エピソード記憶に相当すると言われています。 「エピソード記…

飽き性とは

  私は「飽き性」な人間です。(周囲の人間には分かりきったことですが…) 割といろんなことに興味を示して、ある程度まではやってみますが、やがて「飽きた」と感じる瞬間が訪れて、途端に興味が薄くなるのです。 ところが、変なと…

日記の効用

  日記(自分の経験を記した文章)を書くことは、心の慰めになることはよく知られたことです。 過酷な状況の中で記された「アンネの日記」なども、アンネが自分自身の心を慰めるために書いていたと言われても、納得する話です。 古今…

主語を区別しない

  真偽不明を承知で取り上げますが、「脳は主語を区別しない」というお話を聞いたことがあります。 原著論文にたどりつかないのは、「脳科学」分野の進歩が著しいので、私がそれについていけてないだけかも知れません。 確か、これと…

「蒸発現象」

  トンネルに入る前は、外の日差しで明るい環境です。そんな明るい場所から暗いトンネルに入ると、目の前が真っ暗になります。 逆に、長い暗いトンネルを通り抜けると、周囲の景色が光一面に塗りつぶされてしまいます。目の前の自動車…

「誰か」「何か」

  「夜と霧」の作者ビクトール・フランクルは、こんな言葉をのこしています。   ブーメランは的を外したときにだけ、それを投げた猟師のところに戻ってくる。同様に人間も、自分の使命、なすべきことを見失ったときにだけ、つまり、…

毎日毎時間の連続

  私たちは今の時間をさしおいて将来に目を向けすぎるきらいがあります。 将来を思うあまり、今の状態の喜びや充実感を延期する傾向です。 まるで何かが実現すれば、その時に初めて人生の意味が得られるとでも思っているかのようです…

フランクルの言葉

  若い時は「私は何者になっていくのか」などと思い悩むものです。 自己実現や自己開発のマニュアル本の宣伝文句に敏感になり、滑稽なほど踊らされる時期です。 自分の価値について煩悶していたのです。 そんな悩みに対して悶々とし…

「ゲシュタルトの祈り」

  「ゲシュタルト療法」について、その単語を聞いたことはありますが、あまり中身を知りません。 「心身一如」や「今、ここ」など、禅(マインドフルネス)的なアプローチに近いものだという認識でいました。 創始者の精神科医である…

自分以外のせいにする

  怒っている人や不機嫌な人がいると、その場の空気がどんより重いものです。 不用意に何か言おうものなら、地雷を踏んでしまうのがわかっていますし、可能なら退避した方が無難です。 怒っている人がいると空気感染のようにネガティ…

坂道を上るように?

  交流分析の創始者である心理学者のエリック・バーンの有名な言葉があります。 他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる。 変えられない状況に直面した時、しかもそれが最悪の状況だった場合、人は身もだえするほどのス…

タイプ別

  世の中にはたくさんの「タイプ分け」があります。 考えてみれば、日本人が血液型の話を好むのも、なかば強引に性格のタイプ分けで盛り上がるからですね。 ほかに有名どころでは、エニアグラムは9つの性格タイプの分類ですし、ギャ…

「おぬしも悪よのう」

  思い通りにいかない時、私は結構気持ちが沈む方かも知れません。 世の中は、思い通りにいかないことの方が多いですが、外野の文句が耳に入ったりすると、わりと引きずってしまう方です。 心のどこかにトゲがひっかかって、1日が面…

「幸せ」とは

  『別冊NHK100分de名著「幸せ」について考えよう』の各章の最後に「名言集」が載っています。 太古から、文学・経済学・哲学・心理学などのあらゆる賢人たちが「幸せ」について考察し語ってきました。 ところが、誰も他人の…

気にしない

  最近、よく目にする言葉があります。 「万人に好かれることは不可能」 ある時は映画のセリフで、ある時はSNS上のタイムラインで、相手を慰めるような場面でこの言葉がつかわれていました。 そして、こうも続きます。 「一部の…

成熟な防衛機制

  精神的に健康を保つための回復力(レジリエンス)については、その構成要素について大まかに次のようなものが挙げられています。 粘り強さ、期待感、目的意識、一貫性、未来への信念、健全な動機、たくましさなど。 共通しているの…

相手の「ありのまま」を祈る

今回は「アランの幸福論」からの引用です。   人と人とのかかわりにおいて、お互いがお互いから期待できる、ただひとつの手助け ― それは、相手の存在を認めて、その人が本当にその人自身であることだけを求めることである。 人を…

自己批判の落とし穴

血糖値が高い方や脂質異常の方は、外来受診日には検査結果を確認することが多いです。 前回の結果よりも数値が高くなっていて、その原因に心当たりがある方は「やっぱり今回は上がると思ってたんですよ」と言います。 「しようがいない…

認知バイアス

バイアスとは「偏り」という意味があります。 そして、自分の思い込みや周囲の環境に影響されて、非合理的な判断をしてしまう心理現象を認知バイアスと言います。 認知バイアスについて考えるようになったのは、コロナワクチン接種につ…