日記の効用

 

日記(自分の経験を記した文章)を書くことは、心の慰めになることはよく知られたことです。

過酷な状況の中で記された「アンネの日記」なども、アンネが自分自身の心を慰めるために書いていたと言われても、納得する話です。

古今東西の人々が日記をつけていたのは、煩悶の中で自分を保ち続ける手段として用いてきたからなのかも知れません。

こんな論文があります。

 

Writing about emotional experiences as a therapeutic process. Pennebaker, J. W. (1997). Psychological Science, 8(3), 162–166.

 

これによると、過去10年間において、個人が感情的な経験について書くと、身体的および精神的な健康状態が大幅に改善されることを示す研究が増えているのだそうです。

ネガティブな経験をしたあとに、そのことについて15分から20分かけて書き出すと、心理的にも免疫機能も改善されるということがわかりました。

 

つまり、問題(ネガティブな経験)と自分との間に距離がつくられるわけですね。距離を置いた第三者的な視点は、物事を俯瞰的に見る目を与えてくれますし、時間的距離も確保できるのだと思います。

 

日記をつけることは、その経験と自分との間に距離を生み出してくれます。

落ち込んだ時こそ、その経験を文章にしてみましょう。なんなら、それをネタに物語を創作してもいいかも知れません。