糖尿病薬がダイエットに?新薬の効果と注意点

  新しい抗肥満薬、特にセマグルチドやチルゼパチドが登場して、ネット上では、かなりにぎわっているように感じます。 実際、「ダイエット薬」と検索すると、かなりの数のサイトがヒットします。 ただし、日本では、これらの薬は「肥…

マスクは感染リスクを防御させるか?:論文から

  マスクが感染症予防にどれだけの効果があるのかというお話は、この数年の間に何度もくりかえされてきました。 マスク着用義務が解除され、「マスク着用の判断は個人の選択」となった今だからこそ、マスクについての研究報告は、より…

青年期の血圧と心血管リスクについて

  ご存知の通り、高血圧と心血管イベントの関係は、多くの研究で取り上げられています。 しかし、この研究の注目すべき点は、それが「青年期」に焦点を当てていることです。   元論文はこちら→ Rietz H, Pennler…

ミルクティーの甘い罠

  最近はそう滅多にあるものではありませんが、学生の頃はコンビニで必ずと言っていいほどミルクティーのペットボトルに手を伸ばしていました。 好きな銘柄があって、冬には温めてあるのを手にとって、ゴクゴク飲んでいたものです。 …

体重は大事だが、運動することはもっと大事

  健康と言えば、大抵の人が痩せることが最良と考えがちです 医療者も「体重を落としましょう」と、つい言いがちになります。 しかし、最近の研究で興味深い事実が明らかになりました。 肥満であっても、日頃から運動していて運動能…

森林浴の効果

  「森林浴」は、1980年代に日本で生まれました。 英語では「Forest Bathing」と表現しますが、日本生まれということもあって「Shinrin-Yoku」で通じるらしく、日本語がそのまま英語になった言葉のひと…

肥満の生物学

  肥満という言葉を聞くと、多くの人は食事の制限や運動を思い浮かべるかもしれません。 しかし、最近の研究によれば、この問題はそれだけではないようです。 イェール医学の最近の動画では、肥満が複雑な神経代謝疾患であり、それを…

「ビアーズ基準」

  医療のガイドラインのひとつに「ビアーズ基準」というものがあります。 (アルコールのビールとは関係ありません。アメリカの老年医学専門医のマーク・ビアーズの名前に由来しています。) この基準は、高齢者の医療において非常に…

横になった時の血圧

  日常診療としてもベーシックなお話なのですが、興味深く実は奥が深いんじゃないかと思われる内容の報告が目に留まりました。 「横になっている時の血圧測定が、座っている時の測定よりも心血管リスクに関する多くの情報が得られるか…

「機能性ディスペプシア」にスパイス?

  「機能性ディスペプシア」という疾患があります。   説明すると、「器質的疾患がないのにもかかわらず上腹部症状を慢性的に訴える症候群である。機能性ディスペプシアの症状はRome IV基準では、つらいと感じる4つの症状(…

エナジードリンクが心と体に与える影響

  最近、『Nutrients』誌で、エナジードリンクの摂取が人間の健康、特に心血管系と神経系にどのような影響を与えるかについてのレビューが掲載されていました。   元の論文はこちら→ Costantino, A., M…

「口腔内体温の正常値を明らかにする」

  医学の世界は日進月歩で進化しています。 「進化」と言ったら、遺伝子工学とか免疫系とか、1回説明を聞いただけではすぐには理解できないような、複雑なイメージがあるかも知れませんね。 ところが、日常的に遭遇するちょっとした…

「低用量アスピリンが2型糖尿病を予防する」

  65歳以上の高齢者が低用量(毎日100mg)のアスピリンを摂取すると、2型糖尿病の発症リスクが15%低くなる可能性があるという報告がなされました。 (ヨーロッパ糖尿病研究協会(EASD)の年次総会での発表) この研究…

「VRで飽きさせてしまう」作戦

  私はあまり視聴したことはないのですが、仮想現実(VR)が日常生活に与える影響は多岐にわたっています。 ついにというか、こんな研究報告がありました。   「VRと香りが食習慣に与える影響について』 元論文はこちら⇨ B…

腎臓異種移植の進歩

  臓器移植の分野は、その進歩が人々の命を救う可能性を秘めています。 アラバマ大学バーミングハム校の研究では、10種類の遺伝子が編集された豚からの腎臓が、脳死が確認された50代の男性に移植されました。   元論文はこちら…

エスプレッソとアルツハイマー病

  よっぽどコーヒー好きの研究者が多いのか、「コーヒーは体に良い」というお話が、時々世の中に出てきます。 今回の研究は、エスプレッソに含まれる特定の成分が、アルツハイマー病の発症に関与するとされる「タウ蛋白質」の凝集を防…

「時が戻る?:老化の流動性と可逆性」

  老化という現象は、人々の健康と寿命に深く関連しており、科学者たちの間で長い間研究されてきました。しかし、最近の一つの研究が、老化に対する新しい視点を提供しています。 この研究のタイトルは「Biological age…

攻撃行動とセロトニン

  「セロトニン」は、多くのメディアで「幸せホルモン」として知られています。 このホルモンは心の安定を支える脳の物質の一つで、心と体の平穏を促進し、幸せを感じる能力を高めると考えられています。 さて、セロトニンと攻撃行動…

「午後の低迷期」に打ち勝つアプローチ

  空港ターミナルを想像してみてください。 夜のターミナルでは、全ての店舗が閉じた静かな空間を、家路を急ぐ人々がまばらに移動していきます。 朝になると全く違ってきます。ターミナルは元気になり、人々が動き始め、店舗が開き、…