「悲しくてやりきれない」

 

娘が「悲しくてやりきれない」をずっと口ずさんでいました。

この歌は、アニメ映画「世界の片隅に」の挿入歌で、コトリンゴさんが歌っていた曲です。

独特のウィスパーボイスが印象的な、映画の色彩にとてもマッチしていた歌でした。

 

 

「この歌って、コトリンゴさんのオリジナルじゃないんだね。」と娘。

「え?そうなの?すごくマッチしていたから、映画のために作った歌だと思っていた。」と私。

「それが違うみたいよ。多部未華子さんも別の映画で歌っていたりする。」

「へえ。で、誰の曲なの?」

「…ザ・フォーク・クルセダーズ…って知ってる?」

「ん?なに?」

ザ・フォーク・クルセダーズなら知っているはずです。

 

「オリジナルの歌、あるよ。聞いてみる?」

「ああ、お願い。」

 

 

数秒聞いてみて、「ああ、この曲なら知ってる!」と大声を出してしまいました。

 

スローにして曲調を変えて、女性のボーカルという違いはありますが、それにしても、こんなに印象が変わるものなのですね。

しかし、さすが加藤和彦さんです。つくづく名曲だと、改めて再認識しました。

 

 

絵本「やさしいライオン」

 

やなせたかしさんの名作です。

子どもを失った母犬ムクムクと、母を失ったライオンの赤ちゃんブルブルの絆を描いた作品です。

やなせたかしさんの仕事を紹介する本に、こんなことが書いてありました。

 

 

日本を代表するロングセラー絵本の一つ『やさしいライオン』は、二つの実話をきっかけに生まれた。

一つは、「外国の動物園に、犬に育てられたライオンがいる」という新聞記事だ。いつ読んだか記憶にないほど昔の記事なのに、やなせさんは妙に忘れられなかったという。

もう一つは、「サーカスから逃げ出したライオンが射殺された」という新聞記事である。サーカスのライオンは野生ではないので、本当はやさしい。でも、街に飛び出したら、文句なしに撃たれてしまう。

 

 

この「やさしいライオン」ブルブルは、その優しさ故にムクムクのために命を落とします。

子どものための絵本なのですが、大人の私たちの心にもずっしりとくるお話です。

 

 

夏がきた

 

夏休みに入り、朝、家を出ると、近所の大勢の小学生達が、ラジオ体操のために近くの公園へと向かう姿が見られるようになりました。

ちょっと時間を間違えると、横断歩道で大行列に出くわして、人が途絶えるまでかなり待たされることになります。

 

セミも日の出とともに大きな声を出して、その存在を主張しすぎるぐらい主張しています。

 

 

昨夜は浦添市のてだこまつりもあって、花火が終わると、一斉に帰路につく人で浦添運動公園の近くの道は混雑していました。

 

 

いよいよ夏らしくなってきましたね。今日も眩しい空が青く広がっていました。

やはり熱中症が心配です。7月は「熱中症予防強化月間」となっています。

 

暑さ指数(WBGT)の予測では、明日以降は31℃以上の「危険」のレベルになっていました。

 

気温と湿度を把握して、水分を十分に摂るようにしましょう。

また、汗を大量にかいて体内の塩分を失ってしまう方は、塩分の補給も必要です。

 

それから、これが一番大切なことだと思うのですが、周囲の人たちへの「声かけ」をしましょう。

お互いに気を配って、目を配って、声をかけていきましょう。

 

 

「今日が一番若い日」

 

渡辺和子著「愛をこめて生きる」の中に、こんな文章があります。

 

「今日」という日は、母の胎(たい)から生まれて六十年たった自分にとって一番歳をとった日である。しかしながら、今日よりもう若くなることはないとすれば、自分にとって「一番若い日」でもあるのだ。そう思う時、そこに「今日」のありがたさが生まれてくる。権利としての一日ではなく、“たまもの”としての一日になる。

 

 

今日が自分にとって人生で「一番若い日」というのは、なぜでしょう、私も最近よくそう思うようになってきました。

何か新しいことを始めようとする時に、私は事の成り行きを気にせずに着手する傾向があります。

形にならなくても何となく数をこなしているうちに、ひとつぐらいは成就するんじゃないの…という甘い気持ちがあるようです。

 

 

若い時は、そのスタンスで楽しかったのです。ムダや回り道も多かったですが、結構楽しんでいました。

じゃあ、最近は、というと、やっぱり最後の形が想像つかなくても、手を付けています。

なぜなら、「今日が一番若い日」だと思っていますから。

 

 

先日、亡くなられた日野原重明先生も、こんな言葉をのこしていたと聞きました。

『年をとることは、未知の世界に一歩ずつ足を踏み入れること。こんな楽しい冒険はない』

まさしくそうだと思います。

 

 

 

2つの台風と熱帯低気圧と、台風のたまごたち

 

いつの間にか太平洋に2つの台風、5号(ノル-)と6号(クラー)が発生しています。

南シナ海には熱帯低気圧も発生して、複数個の台風発生の様相を呈してきました。

複数の台風の時は、進路予想が難しくなります。

時に、とんでもない進み方をして、びっくりすることがあります。

 

 

それに加えて、進路予想図だけでなく、気象衛星ひまわりの画像を見て、もっと驚いてしまいました。

この写真に、台風情報の天気図を参考に、印をつけてみます。

四国沖やインドネシアの東の海上にも、まとまった雲が不気味に発達しているのがわかります。

いったい、いくつあるのでしょうか。

 

海水温が上昇しているというお話も聞きますし、今後の台風情報に注意が必要です。

 

 

絵本「おこだでませんように」

 

最近、クリニックのスタッフと話していて、よく話題にあがる絵本です。

この絵本は、「ココロヒジル~」の私でさえも、不覚にも涙を落としそうになりました。

 

 おこだでませんように くすのきしげのり著 石井聖岳絵

 

「BOOK」データベースからの内容紹介です。

 

ぼくはいつもおこられる。いえでもがっこうでも…。

きのうもおこられたし、きょうもおこられている。きっとあしたもおこられるやろ…。

ぼくはどないしたらおこられへんのやろ。ぼくはどないしたらほめてもらえるのやろ。

ぼくは…「わるいこ」なんやろか…。

ぼくは、しょうがっこうににゅうがくしてからおしえてもらったひらがなで、たなばたさまにおねがいをかいた。

ひらがなひとつずつ、こころをこめて…。

 

 

彼が書いた短冊の文字を見ると、胸がつまる想いがします。

どんな想いだったのだろうと思うと、自分が今までしてきたことについて後悔の念が湧いてきます。

 

「絵本って、大人が読んで、心に響きますよね。」とあるスタッフは言いました。

「この本、いろんな人に読んでほしいよね。」と私。

別のスタッフは、「私、この本のことを忘れないようにって、家に貼ってあるんですよ。」と言いました。

 

 

おすすめの絵本です。

 

 

 

インフルエンザ注意報が発令されました

 

昨日の7月19日に、ついに沖縄県全体に「インフルエンザ注意報」が発令されてしまいました。

 

振り返ってみると、25週には中部と南部保健所管内の定点報告数が注意報基準値である10人を超えていました。

そして、26週には那覇市保健所管内の報告数も10人を越えました。

特に南部保健所管内の報告数は週を重ねるごとに増え続け、28週の報告数はなんと20人を超えています。

 

 

そして、ついに沖縄県全体の報告数が10人を越えて、「注意報」発令の事態となってしまいました。

 

 

7月に入って少しずつ増加しているのがわかります。

 

 

タイプ別に見ても、A型とB型が半々ずつのような印象です。ややA型が多いぐらいでしょうか。

 

この時期のインフルエンザは、昨年秋に行ったワクチン接種はすでに効果がないのも同然です。

言い換えれば、今流行しているインフルエンザウイルスに対して、私たちはほぼ免疫を持っていない集団ということになります。

 

 

流行を防ぐには、お互いに注意することが必要です。

声掛けをして、手洗いやうがいを徹底させてください。

 

 

パズル 「数の配置問題」

 

マーティン・ガードナーの著書「ガードナーの予期せぬ絞首刑」の中に、こんなパズルがありました。(p103)

 

「1から8までの数を下の図の8つの円の中に入れよ」というものです。

ただし、条件があります。

「番号順で直接隣り合った2つの数は、図中の線で直接つながっている円の中には入れないものとする。」

 

例えば、下の図のように、直線でつながっている円の中に5と6を並べて入れることはできません。5と6は直接隣り合った数だからです。

 

下の図のようなら、まっすぐな線でつながっている円に入れても、直接隣り合った数でないためにOKということになります。

 

この条件を満たすように、1から8までの数字を、下の図の円の中に入れてみてください。

この問題の答えは、裏返しや全体の回転を同じ答えだとすれば、一つしかないそうです。

 

時間つぶしにいかがですか?

 

 

九相図

 

「九相図」というカテゴリーの仏教画があります。(くそうずと読みます。)

 

人の亡骸(なきがら)が腐敗して白骨化するまでの変化を9つの段階で描いた絵画です。

主に鎌倉時代から江戸時代にかけて描かれました。

 

不気味な絵なのですが、私は昔から不思議にその絵に惹きつけられていました。

仏教では、死体の変化を9段階に分けて観想することで、人の肉体への執着を滅却する修行として使われていたそうです。

サマタ瞑想の不浄遍に当たる、いわゆるイメージトレーニングです。

 

 

それから、九相図にはもうひとつの役割を担っていたと言います。

それは男性の、女性に対する欲望を戒める役割です。

 

絶世の美女も、死んでしまったら皆醜くなって骨となってしまうのだよと、男性に向けて女性に対する執着を捨てなさいという教えが込められているということです。

人間は、死んでしまったらみんな骨となり土に還る。欲望を燃やす対象になっているのは、その骨を覆っている肉にすぎない。

肉体への執着は、自他の区別なく渇愛となって、苦しみの原因となります。

 

もっと、九相図について調べてみたいと思いました。とても興味深い絵画です。

 

下の図は、ウィキペディア・コモンズから引用してきました。

さすがに、途中の腐乱した屍は掲載を控えました。

Nine Stages of Decomposition of the Heian Period Empress Danrin, Honolulu Museum of Art I

 

Nine Stages of Decomposition of the Heian Period Empress Danrin, Honolulu Museum of Art III

 

 

熱中症に注意!

 

高校野球の沖縄県予選の決勝も終わり、いよいよ夏本番となってきました。

学生さんも、今週末には夏休みが始まりますね。

 

 

楽しい夏も、熱中症になってしまったら、元も子もありません。

とにかく、熱中症対策を怠らないようにしましょう。

 

 

具体的には、まず「気温と湿度」がどうなっているのかを常に気を配るようにしましょう。

それは、野外活動だけでなく、室内についても言えることです。

今いる部屋の気温と湿度が、どうなのか。日中はこれからどれだけあがっていくのか。

扇風機やクーラーを使って、適度な涼しさを保つようにしてください。

「我慢」だけはしないようにしてくださいね。

 

 

また、水分はいつも手元に持っておくようにしてください。

手元にないと、習慣づいていない人は、なかなか水分を口に運ばないものです。

 

 

意外なのは「何を飲めばいいのですか。」という質問が多いことです。

そういう方は「お茶は利尿作用があるらしいですし、コーヒーはカフェインが入っているから飲み過ぎはだめだと言われたし、スポーツ飲料は飲み過ぎると糖尿病になるって聞いたことがあるし…」と、自分なりによく勉強されている方が多いです。

「水は?」と訊くと「水は嫌いなんですよね。」と困った表情をされています。

 

「水分なら、何でもいいんですよ。お茶が悪いということではないんです。心配なら、お茶だけ飲むのではなくて、ペットボトル1~2本ぐらい、コーヒーも1日2杯ぐらいまでにして、スポーツ飲料も1~2本ぐらい。あとは、味噌汁、スープ、ゼリー、果物、少しずつをこまめに摂るというのはどうですか?」と提案します。

 

 

脱水になると、熱中症のリスクが一挙に高まります。

手元に飲み物を持ち歩きましょう。