診察室の「おはなし」

 

河合隼雄先生がこんなことを語っていました。

「人間は、おはなしを必要とする。

自分が生きている間に経験するいろいろなことを自分の体験にするためには『おはなし』が必要である。」

 

この「おはなし」に焦点をあてた医療をナラティブ・ベイスド・メディスンと呼びます。

 

ナラティブ(物語)は、語り手によって語られることで作り上げられていくこと。

そのため、「唯一正しい真実」などは存在せず、複数の物語があっても矛盾しないことを理解すること。

あたかも大河小説のドラマのような、文脈がいくつも交錯していくもの。

物語を引き出していく上で、医療者は非常に重要な役割を持つこと。

(誘導を避けるために質問を極力さけるバリントとはこのあたりが違います。)

 

ほかにもいくつかポイントがありますが、私が考える、最も重要なポイントは

「あなたの人生」の専門家は、ほかならぬご本人なのだということを医療者と再認識すること」

だと思います。

私たち医療者は「“あなた”専門家」であるあなたに、いろいろと教えていただくのです。

 

そして、医師側の方にも「ナラティブ」はあります。

これがなかなか自分で気づいていないこともあって、厄介です。

 

 

診察室では、毎日、多くの「おはなし」が語られているのですが

時々、うまく引き出すことができていないのではないかと不安になります。

 

 

 

ホームページに新着情報の窓ができました

さくだ内科クリニック・ホームページのメインページの仕様が変更になりました。

新着情報を告知する枠を新設してもらったものです。

HP

手前味噌のようになって申し訳ないのですが、お願いした立場ですのでお許しください。

すごいです。

Twitterとも連動しているのですよ。

 

 

ここ、院長ブログが更新されるとホームページの新着情報枠に反映するようになっています。

ホームページをブックマークしてもらっても良いかも知れませんね(笑)

 

 

あまりTwitterは使ったことがないのですが、これから勉強して

良い情報を発信できるように努めたいと思います。

(このブログ自体、個人的に勝手気ままなもので申し訳ないのですが…。)

 

 

Facebookにも、さくだ内科クリニックのページを試行錯誤でつくってみましたので

アカウントをお持ちの方は、もしよろしければお立ち寄りください。

 

 

 

7月はクリニックのスタッフが増えました

 

7月になりました。

 

7月にはクリニックに新しいスタッフが加わります。

皆さん1人ひとりに素晴らしい個性があり、新しい家族が増えたようで私も気持ちが引き締まります。

 

未熟ですが「親の心」で接することができたら、どんなに嬉しいことかと思います。

 

もちろん「親」というほど歳が離れているわけではありませんが(笑)

距離を適度に保ちながら成長や幸せを願う気持ちは一緒のようです。

 

 

 

クリニックに集まってくれたスタッフが、患者さん1人ひとりを好転へと導くご縁となりますように。

 

これからもよろしくお願いします。

 

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第13回日本抗加齢医学会に参加してきました

 

週末は、横浜で開催された「第13回日本抗加齢医学会学術集会」に参加してきました。

いわゆる「アンチエイジング」「ウエルエイジング」の学会です。

 

この学会には3つの独自性があります。 (学会ホームページから引用)

1.健康寿命を延長するための予防医学

2.横断的にとらえる医学

3.生活者に積極的に行動変容を起こす医学

 

私は健康医学や予測予防医学に関心があり、自分の患者さんたちに貢献できることはないだろうかと入会し、専門医を取得しました。

特に、栄養学や内分泌学、薬理学、歯科や眼科、皮膚科など多領域にわたって横断的に研究する学会ですので、勉強になることが多いのです。

もちろん私は前提が腎臓専門医であり、透析専門医ですので

何か透析療法に導入できるヒントはないだろうかとアンテナをはっています。

 

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今回もいろいろなアイディアをいただいた刺激的な学会でした。

動物の心理テスト

娘の学校で英語の先生が、ちょっとしたお遊びで心理テストをしたそうです。

お時間があれば、やってみませんか?

動物の心理テストです。

以下の動物たちを、あなたの好きなように先頭から順に最後まで並べてください。

pig

sheep

horse

cow

tiger

少しだけペンをとって、さっと順番を書いてもらうだけでもいいですね。

さて、この動物達はそれぞれに意味があります。

あなたが何を大切にしているかを教えてくれるという心理テストです。

ちなみに私は

1.horse

2.cow

3.sheep

4.pig

5.tiger

でした。

答え

何を象徴しているかを明かしましょう。

pig = money

sheep = love

horse = family

cow = career

tiger = pride

どうでしたか?

お遊びと言っても、ちょっと「うっ」と思うところもあり

なかなか面白いですよね(笑)

grass

クリニック内展示の絵が入れ替わりました

 

 

前日に紹介した「あがぺェ子供造型教室」から、新しい絵が届きました。

 

今までの絵も大変好評でしたが、夏らしく、さらに楽しい絵を飾ることができました。

 

まず玄関から。

皆さんをお迎えするのは「てんとう虫の福笑い」

予想もつかない面白さがあります。

写真をクリックすると絵が拡大されるように設定してあります。

ぜひご鑑賞ください。

01genkan

 

 

外来待合室、問診室、診察室、透析室の絵は

先生に先に種明かしをしてもらいましたが

「カメレオン」シリーズです。

 

まず、自分の手のひらの指をすべて閉じ、その形をかたどってカメレオンをつくっています。

よく見るとちょうど胴体が、その部分になっているのですね。

 

そのカメレオンを絵の中に忍ばせているのです。

カメレオンは擬態しますから、そこが面白い。

カラフルな絵の中に、カメレオンが一匹ずつ隠れているのです。

それを探し出すのが、また楽しい。

 

同じように写真をクリックすると、絵が拡大されます。

 02machiaishitsu

 

04monshinshitsu

 

03shinsatsushitsu

 

05touseki

 

 

お近くに寄りましたら、ぜひ一度実際にご覧になってもらいたいです。

 

楽しくなること、請け合いです。

 

 

「あがぺェ子供造型教室」について

 

クリニックにゆかりのある子供造形教室です。

 

オープニング時から、さくだ内科クリニックの中を明るく照らしてくれる絵たち。

以前に紹介しました。↓

クリニックを明るくしてくれる絵たち(2013年1月19日)

大人にはマネの出来ない子ども達の素晴らしいセンスが光る絵たちです。

これらは「あがぺェ子供造型教室」から半年に1回お借りして飾らせてもらっているものです。

あがぺって何?

勝手にご紹介させてください。

あがぺの地図

 

 

あがぺの夏休みお知らせ

自分の「観察日記」

 

 

日常的に、薬の飲み方を「頓服」にしましょうと申し合わせている方々がいます。

 

例えば

普段は血圧が安定しているのに、寝不足やストレスがかかっている時にパーッと血圧が高くなる方。

(そういう方は血圧測定した後に、この数値以上の時に飲みましょうと事前に決めています。)

いつもではないけれども、眠れなくなる方。

診察の結果、特発性浮腫と診断されていて足のむくみが出た時だけに飲む利尿剤。

やはり、代表的なのは頭痛がある方。痛みなら頭痛に限らず腰や膝の方もいるでしょう。

 

何の話をしようとしているのかというと

頓服の薬を「いつ飲めばいいのか?」という質問がよくあることに気づきました。

血圧の薬の場合は、血圧測定の数値で判断できますが

ほかは「飲むべきか、飲まないべきか」と悩むのでしょうね。

 

「できるだけ飲まないようにした」とおっしゃられる方もいます。

やはり薬ですから、気軽に飲めるサプリメントのような感覚ではないと思います。

けれども、「我慢するぐらいなら飲んだ方がいいですよ」というのが私の意見です。

我慢は体のサインを無視したことになって、大事なものを見落とすことにつながるかも知れませんから。

 

もちろん、「頓服」のお薬は、処方する側にとってみても

「いつ飲んだのか、どんな時に飲んだのか」というところは知りたい情報です。

ですから、おすすめしたいのが、飲んだ時間や状況を日記やメモなどに記録することです。

そのメモを診察の時間に出していただけたら、お互いに状況を共有できますし確認しながら相談できます。

 

ほとんど毎日頓服で飲んでいるようでしたら

定期的な薬の飲み方に変更する方が体にいいことがあります。

週に2~3回飲む程度なら、状況の変化を観察する手助けにもなります。

 

 

これを機会に自分の体の「観察日記」をつけてみませんか。

 

shiohigari

病院らしくない病院 医者らしくない医者

 

 

ある本に「よい病院の見分け方」という項目がありました。

 

こんな感じです。

「病院らしくない病院の雰囲気。」

「その病院に一歩足を踏み入れただけで安心して病気がよくなるような気持ちがする

空間をつくっていること。」

 

そして、こういう項目もありました。

「旧知の友のような笑顔の看護師。」

「受付係の応対の感じがよい。」

 

 

前に、医師をされているどなたかののエッセイに

「医者らしくない」

という言葉が医者にとって褒め言葉になっているのだというのがありました。

 

「私の話をよく聞いてくれて、お医者さんじゃないみたい。」とか

「そんな冗談ばっかりで、先生はお医者さんらしくないですね。」とか。

どれも、親しみをこめて好意的な印象をおっしゃってくれている場面です。

 

 

時間に追われているというイメージが医者にはあるからでしょうか。

ゆっくり時間をとれずに、要点だけを述べ、冗談も言うヒマもないというのがイメージなのかも知れません。

 

 

先の「よい病院」にも、「病院らしくない病院」というのがありました。

 

「医者らしい医者」

「病院らしい病院」

 

そのどちらもが褒め言葉になるように、私たち医療者は考えていかないといけないのでしょう。

 

 wing

「女子中学生の小さな大発見」

クリニックの師長さんから

「とにかく面白い。癒される。」

おすすめされて読んでみました。

「女子中学生の小さな大発見」  清 邦彦 (著) (新潮文庫)

 

 

読後の感想どころか、読みはじめて、最初の4行で大笑いです。

これは面白い!

 

 

編著者の清 邦彦先生は静岡市の中学校の理科の先生。

タイトル通り、女子中学生の理科に関する研究レポート集ではあるのですが

ほとんどが2,3行で終わる手軽なレポートです。

その内容が、素朴な疑問や、ユーモラスな実験や、びっくりするような発見に満ちているのです。

 

例えば

●Tさんは妹の鼻に栓をし、目かくしをして、舌の上にソース、ポン酢、レモン汁などを乗せ、

味は舌だけでなく目で見たり鼻でかいだりしてわかるものだということを調べました。

ワサビを乗せたら怒っていました。

 

●Mさんがコーラの入ったコップに魚の骨を入れておいたら2日目にふにゃふにゃ、3日目にはくにゃくにゃで曲がりました。

 

●Wさんは、人は走ると頭の回転が悪くなると聞いたので、走る前とあとで掛け算の問題をやってみたら、やっぱり走ったあとの方が間違えていました。

 

●Hさんはリンゴが変色して茶色くなる実験をしました。

すりおろしリンゴ汁はすぐ茶色になるのに、売っているリンゴジュースは茶色にならないという不思議なことに気がつきました。

 

 

清先生は、まえがきでこういうことを言っています。

 

予想とおりにならなかったのは、失敗ではなく成功です。

何も変わらなかったのは、「変わらない」ことを発見したのです。

本と同じ結果にならなくても、それは気づかないところで条件が違っていたからであって、

自分のやったことも正しい結果です。

たまに本が間違っていることだってあります。

考え方がおかしいと言われても、「自分はそう考えた」というのは正しい事実です。

 

「なぜなんだろう」と素朴に思うことは、世の中に対してとても生き生きとしていることなんだと思います。

世界に対して関心や好奇心で接している心は、うらやましいぐらいにとても輝きに満ちていると思います。

そういう感性に触れて、私も生き生きとしてみたくなりました。