「100分 de 名著」

 

NHKテレビテキストの「100分de名著」シリーズが好きで

本屋で衝動買いをしてしまいます。

 

 

と言っても、テレビの方は時間が合わないので滅多に観ることはありません。

 

 

550円ほどで、名著のエッセンスを味わうことができますし

その本に関わる第一人者の先生の解説を読むことができます。

 

 

「名著」にとりかかるには、ありがたい、良い入り口です。


ニーチェ『ツァトゥストゥラ』も、そのうちの1冊です。

 

 

哲学者の西 研先生がわかりやすく解説してくれています。

 

(引用ここから)

「すべての『こうあった』を、『私がそう欲した』につくりかえること

 ―これこそわたしが救済と呼びたいものだ」

 

「しかたなしの受容」というのは、みんなわかると思うのですが

「これ〝が〟いい。私はこれを欲する」ということになると

多くの方が「それは無理ではないか」と感じるのではないでしょうか。

 

 

「しかたがない」という言い方は、たしかに受け入れてはいますが

「外から押しつけられた」感を伴っています。

ですから、「もしこれがなかったら」と考えてしまう可能性が残っている。

でも「このこと(障害)が私の生をつくっている」と思えたならば

それは自分の人生の内側を形づくっているものとして受け入れていることになります。

それはもう自分から切り離せる「外からの」ものではない。

苦しみも与えたが悦びをつくり出すきっかけにもなっている。

そう考えるならば、マイナスを含めて自分の人生を肯定できる。

そしてその人生を何度でも繰り返そうと思えるのかもしれません。

(引用ここまで)

 

解説にとどまらず、この著書をどう自分の生活に活かすか

そんな視点で踏み込んでくれているのが素晴らしいのです。

「ニヒリズム」や「ルサンチマン」などの言葉を理解しながら

それをそれだけで終わらせない面白さです。

 

試練は自分の願いが先にあって、生まれるものだということ。

 

 

言葉は理解しがたいかも知れませんが、それが実感できるとき

本当の自分の人生を生きることになるのかも知れません。

 

 

「医療者の業界用語」

 

依頼されている原稿をまとめようと、書店に行って参考になりそうな本をまとめ買いしてきました。

 

 

そのうちの1冊「元気が出る患者学」(柳田邦男著)の中に

 

参考になる、面白い箇所を見つけました。

 

 

 

医療者として、はたと気づかされた文章です。

 

(59ページ)

 

「困ったことに、医師の中には、患者・家族に説明するときに

“業界語”とでもいうべき用語を使う人が少なくない。

「ヤッコウ(薬効)」

「タイセイ(耐性)」

「ヒンカイ(頻回)」

「タイシャ(代謝)」

「キンイ(近医)」

「ゾウアク(増悪)」…

などは、医師同士では日常的に使っている用語だ。

あえて説明を要しない言葉だ。

しかし、一般の人々には耳で聞いたのでは、何のことかわからない。」

 

書き言葉にすれば、漢字の持つ意味で、通じる言葉かも知れません。

 

それぞれの意味は

 

「薬の効き目」

「薬が効かなくなること、その性質を持つこと」

「何度も、しょっちゅう」

「体の中で化学的に反応して入れ替わること、エネルギーに変わっていくこと」

「近くのほかの医院、病院」

「どんどん悪くなっていくこと」

 

 

私もできるだけ、一般の方にもわかるように心がけていたつもりでしたが

 

「頻回」

 

って言わないんですね。

 

 

そういえば、以前に私の母親と会話した場面

 

「そんなに頻回受診するんじゃなくて、家で安静にするっていうのも大事な治療だよ。」

 

と言って怪訝な顔をされたことがありました。

 

その時は、「家で安静にする」っていうことが、同意されなかったのかと思っていましたが

 

「頻回受診」が通じていなかったのですね。

 

気づかないで使っている“業界用語”が他にもあるのかも知れません。

 small rose

 

 

 

タバコを吸うと心電図が変化する   文献から

 

 

タバコの害は、長く吸い続けることで出てくるものだけではないというお話です。

 

 

「今吸ったとしても、健康に影響が出てくるのはずっと何年も後でしょ。」

決して、そうではないのですね。

吸っているその時から、特に心臓には悪影響を与えているということです。

 

 

Acute electrocardiographic changes during smoking: an observational study

BMJ Open2013;3:e002486 doi:10.1136/bmjopen-2012-002486

 

 

この調査は、タバコを吸っている時の、心電図の変化を調べてみたものです。

 

 

参加者は、非定型の胸痛を訴えるタバコを吸う男性。

トレッドミル運動負荷試験(運動をしながら心電図の変化を調べる試験です)で

陰性か、軽度の陽性所見が出ている人たちです。

 

 

参加者は31人で、平均年齢は49.8±10.5歳です。

 

 

タバコを吸っている間の心電図の変化を評価するために

24時間ホルター心電図を施行して、その変化を調べてみました。

 

 

その結果です。

 

 

喫煙中に、急激に心拍数が上昇しました。

タバコを吸う10分前は平均83.8±13.8回/分だったのが、90.5±16.4回/分まで増加したのです。

そして、元のベースラインに戻るまで、タバコを吸い終わっても30分間待たなければなりませんでした。

 

 

タバコはまた期外収縮の不整脈の増加もみられています。

1-smoking

 

3人の参加者に、明らかな虚血性の変化がありました。

 

 

もちろん、タバコは冠動脈疾患にとって危険因子だということは知られています。

 

 

けれども、こういう形で「吸っているその時に」心臓に悪影響を与える証拠が出たことは

それを知らずに吸い続けていた喫煙者にとっても良いことだと思います。

 

 

タバコは、今、吸っているその時が害なのです。

 

 

 

スタッフ募集のお知らせ

 

 

スタッフ募集のお知らせです。

 

 

私たちのクリニックの理念に共感していただける方。

チームワークを大切にしてくださる方。

 

 

○看護師(やる気のある方でしたら透析経験を問いません。)

○臨床工学技士

 

 

下記宛てにメールいただければと思います。

 

E-mail : sakudaアットマークsakuda-clinic.com

        ※アットマークは@へ変更してください。

 

 

 

新年度のスタート

 

 

4月になって新年度を迎えました。

 

少し肌寒い朝でしたが、やはりこの季節はさわやかです。

 

 

学校では始業式、あるいは入学式が予定される日ですね。

 

今朝から、学校の行き先が同じ子どもを同乗させて出勤です。

 

ほかの子供たちも、スタートの日にソワソワしていました。

 

「何組になるのか」とか「担任の先生は誰なんだろう」とか。

 

別れの3月が過ぎ、新しい出会いに胸ふくらませて楽しそうです。

 

おかげで、恒例の朝寝坊もありませんでした。

 

 

植物も芽吹きます。

 

沖縄では清明祭(シーミー)の時期でもあります。

 

心機一転。

 

さくだ内科クリニックは6か月目の月を迎えました。

 

自分たちの目指す医療に向けて、一歩一歩、歩んでいきたいと思います。

 

 

皆様も良いスタートの月でありますように。

 

 aprilflower

 

 

 

さくだ内科クリニックのプロモーションビデオ

 

 

さくだ内科クリニックのロゴマークを作ってくれたり

 

そのほかにも多くの力を貸してくれている内間安彦さんが

 

今度はホームページ用に素敵なPVを作ってくれました。

 

ホームページで見ることができます。

 

 

 

実は、本人としてはとても照れくさいものなのですね。

 

内間安彦さんには、この気持ちをどう伝えたらよいかわからないぐらい感謝であふれているんですが。

 

 

 

首里石嶺町の曲がり角にさくだ内科クリニックの大きな看板を掲げた時も

 

恥ずかしくて直視できませんでした。

 

 

 

キャッチフレーズ的な言葉を世に出すたびに

 

中身も伴っているんだろうかと

 

口先だけの薄っぺらな人間なんじゃないかと

 

実は、半分ふさぎこんでしまいます。

 

 

 

有言実行というのは、なんて責任が重くのしかかるものなのでしょう。

 

けれども、発信することで

 

志を同じにする仲間たちが集ってきているのも確かなのです。

 

 

 

正直に、真摯に、誠実に前に進む。

 

それを心に留めたいと思います。

 

 

男性の脱毛 と 冠動脈心疾患  文献から

 

facebookで、後輩が投稿した記事で、面白い(?)文献を紹介してもらいました。

 

 

これは観相術の一種ということになるのでしょうか。

観相術というのは、そもそも歴史をさかのぼることルネサンスの頃から

手相,人相,骨相などを含めて発展してきたものです。

 

 

Male pattern baldness and its association with coronary heart disease: a meta-analysis

BMJ Open 2013;3:e002537 doi:10.1136/bmjopen-2012-002537

 

 

男性の脱毛のタイプと冠動脈心疾患リスクの関連を確かめようとする調査です。

 

 

ざっと結果を紹介するとこんな感じです。

 

 

脱毛のある男性とそうでない人を比べると

冠動脈心疾患のリスクは有意に高まることがわかりました。

(1.32 vs 1.00)

 

 

特に、頭頂部の脱毛は、さらにリスクがあることがわかりました。

(1.48 vs 1.00)

 

 

けれども、前頭部の脱毛は、妙なことに関連していませんでした。

(1.11 vs 1.00)

 

1-baldness

 

この関係性について、筆者らは、頭頂部の脱毛はアテローム性動脈硬化症に関連しているのかも知れないと言っています。

 

 

もちろん、結論づけるにはさらなる調査が必要であることは言うまでもありません。

 

 

いつも、このような文献を読む時に注意したいのは

「関係」を言っているのですから、それだけをクローズアップしないようにしたいということです。

 

 

脱毛 ≒ 心疾患のリスク増える

表面的には確かにこのような「関係」を示しています。

 

 

けれども、ちょっと立ち止まって

 脱毛 

 ≒ 脱毛を引き起こす生活をしている?

 ≒ 食生活の影響?

 ≒ 運動不足?

 ≒ メタボ?

 ≒ 心疾患のリスク増える

かも知れないということですね。

 

 

この「関係」には、そういう多くの要素が隠れているかも知れないと想像します。

 

ひょっとすると大事な視点を見落としているかも知れないと思うようにします。

 

 

 

山田洋次監督 「学校」

 

 

DVDで、山田洋次監督の「学校」を観ました。

 

 

 

シリーズ4作の、第1作目の映画です。

 

 

舞台は東京の夜間中学。

 

西田敏行演じる黒井先生と、7人の受け持ち生徒との関わりを描写する形で物語は進行していきます。

 

元ツッパリ少女のみどり。

在日韓国人のオモニ。

ビル清掃の仕事をしているカズ。

不登校児だったえり子。

中国人青年の張。

知的障害のある修。

読み書きができなかった中年男性のイノさん。

 

ある日、教室に病気療養のために郷里へ帰っていたイノさんの訃報が届きます。

 

イノさんとの思い出を振り返りながら、先生と生徒たちが

 

「幸福とは何か?」

 

について議論していきます。

 

映画のクライマックスです。

 

 

 

学校や教育について改めて考えさせられた映画でした。

 

 

 

私がこの映画を観ていると、娘(中学生の次女)が

「お父さん、それ『学校』?」

と言ってきたのには驚きました。

「何で知ってるの?」

今の若い子が進んで観るようなジャンルではなさそうだったので、意外でした。

「観たことがある。この人亡くなるんだよね。」

 

「どこで観たの?」と聞くと

娘が通う中学校で、この映画を教材にした授業があったそうです。

 

それは素晴らしい企画だと思いました。

 

私も中学生現役の時に、この映画と出会っていたら、違っていたかも知れません。

 

 

 

 

 

 

 

雨のキャンプ

 

3月末の週末に、北名城ビーチでベンチャー隊がキャンプをしました。

 今回は訓練キャンプではなく、親睦会をかねてのキャンプ。

 

土曜日は天候も順調だったのが

 翌日の午前6時ころから豪雨に見舞われました。

 

自然を相手にする活動が多いので、普段は雨など気にしない連中です。

 

しかし、今回ばかりはベンチャー隊長をして

 「台風みたいだった。あんな豪雨は10年間経験したことがない。」

 と言い切るほどの豪雨。

 

でも、やはり楽しそうでした。

 

 

スカウトのS君に

 「もしかして、こんな雨を降らしたのは、君かあ? S君はきっと雨男だな?」

 と、からかうつもりが

 

「僕は皆出席なので、そういう話は当てはまりません。」

 真面目な顔で、きっぱりと断言されてしまいました。

 

 

 

「確かに。」

 

イベント時に雨に遭遇する確率が高い人間が「雨男・雨女」なら

 分母数の大きいS君は、雨男ではありません。

 

 

ちなみに私は正真正銘の雨男です。

 

 

結婚披露宴の時には離島からの招待客もいたのに雨どころか台風でした。

 この台風、新婚旅行先の北海道まで一緒についてきたものです。

 

開業前にも台風。

 

キャンプ、旅行、資格試験日など

思いつくイベントは、大概が雨の日でした。

 

 

最近は、さすがに雨が降ると「ラッキーの前兆」と思うようになっています。

 

 

  晴れた日は晴れを愛し、

  雨の日は雨を愛す。

  楽しみあるところに楽しみ、

  楽しみなきところに楽しむ。

          (吉川 英治)

 

blueflower

みんなの子ども

 

今日は息子がお世話になった少年野球チームの「高校合格祝賀会」でした。

少年野球は小学生まで。

中学生になったら、それぞれの中学校で野球部に入部し活躍してきた子ども達です。

 

 

高校合格とともに、それぞれの進路が決まったことで

監督を交えて、激励会が催されました。

 

 

父母の皆さんは、どの子にも等しく遠慮なく

突っ込みは入れるわ

囃し立てるわ

愛情があふれる

本当に良い激励会でした。

 

 

父母から彼らに贈る言葉で、共通していたのは「これからスタート」という言葉。

子ども達の成長を見守る風土が、そこに感じられて

久しぶりに良い空気を吸ってきました。

 

 

1-hirugao