外国のテレビドラマを観ていたら、ハタッと立ち止まってしまうようなセリフに出会いました。
娼婦が「彼」に言います。
「あなたもここに来て、一緒に楽しみましょうよ。」
権謀術数に長けている「彼」が、意外にもそれを断ります。そして、なぜなのかを言います。
「影で何かやると、それは必ず明るみに出るものだ。」
ほぼ日手帳の「日々の言葉」にも4月10日のページに、こんな文章がありました。
「じょうずであることよりも、
うそをつかないことのほうが、ずうっとすばらしいことなんだ。
どれほど磨いた技術でも、凄まじいばかりの経験でも、
そのためならぜんぶ捨てられると思うけれど、
それでも、「うそをつかない」という場所にたどりつくのは簡単じゃないんだ。」
糸井重里さんが「今日のダーリン」の中で言った言葉です。
「影に隠れない」も「うそをつかない」も、同じ境地を目指した言葉なのでしょう。
常に堂々と太陽に照らされて道の真ん中を歩むということは、言葉にすれば簡単なようですが、糸井さんが言っているように決して簡単な道ではないと思います。
けれども、そこは晴れ晴れとした清々しい道のりなのだと想像します。
「うそをつかない」という場所にたどりつきたいと思わなければ、決してたどりつけない道です。