中村天風氏の講演録などの書物は心が沈んだなと思った時に読むと、元気になります。
この本の中で「鏡を使った信念強化法」というお話をされていました。
「…それは今まさに臥所(ふしど)に入ろうとするときだ、なるべく直前がいいよ、鏡に顔を映して、移った顔の眉間のところをじっと真剣に見て一言、「おまえ信念強くなる」、これを言って、床の中へお入りなさい。」
積極的な自分を植え付ける自己暗示法ですね。
道具として鏡を使う方法はドラッカーもあげていました。(非営利組織の経営 p54)
「あらゆる行動において,翌朝鏡の中に見たい自分であるかを問うことを習慣化しなければならない。」
鏡を使って自分の顔や姿を見たり、話しかけたりすることで、自分がするべきことを意識していきます。
「いかにあるべきかを考えなければならない。」
先ほどの本で、中村天風氏はこうも言っています。
「…自分の人生に対する考え方の決定を、その一語から出発せしめるんだ。昼間、人生に生き行く際にも何かで心緩むことがある。何かのことで心が弱ったように直感したときには、「おれ信念強いんだ」って言う。」
自分を奮い立たせる方法は古今東西の先人たちがそれこそ知恵をしぼって示してくれています。
話は変わりますが、顔といえばこんなことがありました。
この前、何気なく座ったら、私の顔を見て「どうしたの?何かあったの?」とびっくりされたのです。
え?わかってしまったのかとたじろぎながらも、その方の、人を見る目とやさしさに感謝しました。
そういう言葉掛けだけで、救われることもあるのです。
けれども、男性は(というより私は)鏡を見る習慣がありませんが、自分がどんな表情をしているのか、気を付けなければなりませんね。