桜坂劇場で、中島みゆきさんのコンサート「一会」劇場版を観てきました。
2015年から2016年にかけて行われた東京、大阪でのコンサートを、映画館のスクリーンで視聴するというものです。
感動の度合いを表現する、どの言葉も陳腐に思えるほど、やっぱり中島みゆきさんはすごかったです。
すごさと、かわいさ、美しさが画面からあふれるようなコンサートでした。
鳥肌が立ったのは、「阿檀の木の下で」が流れた時です。
赤いリボンを両手で大切に包み込み、静かに歌が始まりました。
歌の後半には、その両手を胸の前で広げながら、赤いリボンを広げていきます。
エンディングでは、両手で広げた赤いリボンの片端を、片方の手を離してリボンを落とす。つまり、垂らしました。
それを拾い上げて今度は別の片方の手を離して、リボンの片端を落とす。垂らす。
また拾い上げて、別の手から落とす。垂らす。
それを交互に繰り返していました。何度繰り返したでしょう。
赤いリボンが、まるで流れる血のように見えました。
「阿檀の木の下で」は、中島みゆきさんの1996年の楽曲です。
それを今の時期に、「今、聴いてほしいうた」のリストに入れてくれたのは、沖縄の私にとって、本当にありがたく胸がつまる思いがしました。
中島みゆきさんの人間的な魅力に打ちのめされた一時でした。