心理療法的助言

このブログで、私がいつも言っていることと矛盾しているかも知れません。

 

ビクトール・フランクルの言葉です。(『夜と霧』 ビクトール・フランクルの言葉(ワニ文庫)より)

彼はある患者にこう言いました。

「とにかく、自分自身に目を向けないことです。あなたの内側で起こっていることを見つめないで、あなたに見出されるのを待っている何かを探してください。」

 

そして、別の患者にこうも言いました。

「「店の窓ガラスをたたきわってしまうのでは…」と恐れている患者には、こう助言する。「『窓ガラスをたたきわってやるぞ』と思いながら窓のところに歩いていってください」と。」

 

フランクルがここでやろうとしているのは、「内省除去」と「逆説志向」の2つです。

「内省除去」というのは、思考の悪循環、堂々めぐりを断ち切るために、「自分」を見つめるのをやめ、他のものに意識を向けること。

つまり、「自分自身について考えないように」と助言したことですね。

 

「逆説志向」というのは、自らの意志によって、あえて症状を増幅させようとしても無理なことに気づき、症状の悪循環から抜け出せるようにすること。

これは、不眠症の方に「できるだけ起きていてやろう。今日は意地でも眠らないぞ」と思うようにと実地に活かしていました。

 

ストレスがかかりやすい状況においては、「内省除去」がうまくいくことが多いように思います。

具体的には絵を描いたり、プラモデルを作ったりするのも良いかも知れません。生きづらいと思ったら、そうすることはきっと役に立ちます。

 

2016-11-01-18-15-06

 

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