ドラッカーの本を読んでいたら、「哲学上の有名な問いかけ」として紹介されていました。
「誰もいない森で木が倒れたら音はするのか?」
答えは「しない」だそうです。
後に続く説明がこうでした。
空気が振動して音波は発生しますが、音波というものは知覚されてはじめて「音」になるのです。
ですから、「人」がいない森では木が倒れても音はしません。
これは、コミュニケーションについてドラッカーの考えを示すために用いた例えでした。
コミュニケーションとは、発し手ではなく、受け手に成功のカギがある。
先ほどの「音」と同じでコミュニケーションも、相手に知覚されなければ意味がないと言っています。
つまり、受け手が関心を持っていること、理解できる言葉で語ることが大切であると説きました。
コミュニケーションとは、意見を押し付けるのではなく、お互いに理解を共有しあうこと。
そのためには、相手にわかる言葉を使うことが何よりも重要なんですね。
「どう行動するか」の前に、「行動するべきか、いや行動しなくても良いのではないか」から話し合うことが必要なんだと言います。