ポール・ゴーギャンはタヒチの人々を生命力あふれる光と色で表現しました。
その中でもこの「イア・オラナ・マリア」はゴーギャンらしい色使いでエネルギーが輝いている絵です。
このタヒチの聖母マリアの表情は穏やかで神秘的で温かく、その姿や雰囲気は大地の実りを思わせます。
奥にいる天使には羽がありますし、肩に乗ったイエスには光輪が見えます。まさしく宗教画なのですが、描かれている風景が南の楽園のせいか日常的ですらあります。
私の中の「タヒチってこんな感じ」という勝手なイメージです。たぶん、現実のタヒチとは違うのだろうというのは承知のうえで。
ゴーギャンの中の「地上の楽園」を表現するのに、タヒチは良い対象だったのでしょうね。