恐らく、不安に思う患者さんもいて申し訳ないとも思うのですが、私は診察時に自分の「鑑別診断」を口に出して伝える方です。
「かなりの確率でこの診断なんだけど、今後こんな症状が出てきたらこの疾患なのかも知れませんね。」
確定診断にいたらないのを誤魔化したくない、「飾りたくない」という気持ちが強いのです。
そのかわり、できるだけ十分な時間をとってわかりやすい言葉で説明しようと心がけています。
診療の現場で、私のクリニックでできることとできないことを明確にしなければ患者さんに迷惑がかかってしまいます。
飾り立てるよりも、誠実であることが求められる現場です。
例えば他のクリニックで出してもらった処方が「自分にはよく効いた」という患者さんがいれば、「僕にはわかりません。是非教えてください。」とお願いします。
一番の参考書は、患者さんの「経験」なのだと認識しているからです。
そして、それを支えてくれるのが「病診連携」や「診診連携」なのだと思います。
咳が1ヶ月以上も続いている方が、私のクリニックで完結しない場合は呼吸器専門医がいるクリニックを紹介します。
原因不明の上腹部痛が続く場合は、やはり消化器専門医のクリニックへ紹介します。
誠実であること。
私が大前提にしていることです。