いつもそうなのですが、今日はさらになんでもない話をします。
ウルトラマンのファンには、有名なお話です。
ウルトラマンはM78星雲、通称「光の国」から地球にやってきた宇宙警備隊という設定です。
ところが、この「M78」という数字は原案とは違っていたそうなんですね。
脚本家 故金城哲夫氏がウルトラマンの故郷を手書きで「M87」としていたのですが
印刷の時に誤植で8と7が入れ替わったために「M78星雲」となったというのが真相らしいです。
当時、実際のM87星雲は非常に強力な電波が発見され、話題を集めていたそうです。
タイムリーでもあったし、それこそウルトラマンの故郷にふさわしいと思ったのでしょう。
それ以上に金城哲夫氏は「M87」というネーミングに非常に思い入れがあったのだと伝えられています。
彼にとって、「87」はただの数字の羅列ではなかったようです。
と言うのは、ウルトラマン最終話に登場するゾフィーの必殺技をわざわざ 「M87光線」 という名称にしましたし、どうも「87」に強いこだわりを見せています。
誤植でも世間に広まってしまった「78」ではなく、あくまでも「87」の方にです。
そして、その結果、当時児童だった私たちをかなり混乱させてしまいました。
そういう事情を知らない子供たちは8と7が入れ替わった光線のネーミングの意味が分からなかったのです。
てっきり、それこそが「M78光線」の誤植だと決めつけていました。
子どもの頃、それで何人が「知ったか」をして、恥をかいたことでしょう。
けれども、大人になった今ではその気持ちもわからなくもないです。
誰にでもこだわりの数字ってありますし。
ちなみに金城氏が脚本を手がけた高原竜ヒドラが登場するタイトルも「恐怖のルート87」というものなんですよ。
私の勝手な想像ですが、金城氏は語呂合わせで「ハナ(花)」のつもりだったのじゃないかなあ。
ところで、多少強引な展開ですが、那覇から、クリニックのある浦添市経塚へのバス路線は「87」番です。
(強引すぎました?(笑))
バスを利用される方は、「第一経塚」で降りると便利です。
時刻表はこちら → 時刻表
写真は実際のM87星雲。 (wikipedia から)
天体の中心部から伸びている光はジェットと呼ばれるもので、中心部にあるブラックホールから吹き出すガスによってできたと考えられているそうです。
今から思っても「光の国」にふさわしい気がしますね。