最近思います。そして自分にとっての永遠のテーマです。
どうすればチームワークが果たせるのかということ。
自己有用性の自己PRは現代社会においては必要なアクションなのかも知れません。
けれども、医療者にそれが必要なのかということは私にとって疑問です。
医療という分野の特殊性・専門性もあるのでしょう。
自信を持つことは大切です。
けれども、それはあくまでも謙虚のうえに成り立つ自然なふるまいです。
自信は主張するものではないと思うのです。
「それではダメダメ。私にまかせなさい。」「私の方ができる」
「私なら取りもつことができる。」「私には分かっているんだから」
その先にあるのは、現実に対して自分の都合の良いように歪曲してとらえられた視野の狭い世界です。
「私」にフォーカスしていますから、チーム全体をみわたすことができません。
「何やってるの。それではだめよ。」と言われた相手は自信を失い、自主性を失います。
それだけでなく、「何でそこまで言われなくてはならないのか。」と不満も増大します。
周囲の方々がどれだけ傷ついているか想像がつかないのです。
見えているのは自分の「優位性」だけですから、相手の元気を吸い上げたことなど気づかないのです。
そのような人の特徴は、本人は無自覚でも「欲得」で動いているようです。
自分の立場を主張し、場を支配して多少の現状は無視しても自分の方に無理にでも引っ張ろうとする傾向があります。
自分のことに執着していますから、このチームをどう運ぼうかという意識がないのです。
それでは、医療者のチームワークに必要なこととは何か。
自分だけでなく、同僚や周りの「ひと様」を愛すること、支えることにエネルギーを向けること。
そして、その方々の可能性や輝きを引き出すように導くこと。
自分の思い通りではなく、自分の都合ばかりでなく。
相手の気持ちを推し量り、相手を引き上げることが、人としての真の強さと優しさなのだと思います。
医療者は手ごたえのあることだけにエネルギーを注ぐのではなく、本来そこを支えている目に見えない「縁の下」になっていく存在なのだと思います。
いつも支えてくださってきた方々の心を自分もともに生きるということです。