オーディオブックの思い出

 

中部病院時代に、内科医局をもっと良くしていこうと皆を盛り立ててくれた先生がいました。

当時、内科医局長だった先生です。

 

知らない方は「内科」という表札でくくると、一枚看板のような思いがするでしょうが

実際は内科は各専科に分かれているので、これがまとめるのが本当に難しい。

私のような腎臓内科や

循環器内科、消化器内科、感染症内科、血液内科、呼吸器内科、神経内科、総合内科など…

もっと細かく分化した病院もあるかも知れません。

普段は、この細かいグループで診療していますから、他のグループが何をしているのか実際はわからないことが多いのです。

それをひとつにまとめあげようとするのは、並大抵のことではなかったでしょう。

バラバラのピースをひとつの方向に向かわせる莫大なエネルギーが必要です。

 

先生が最初にしたのは、ある経営者向けのオーディオブックを各医師に配布することでした。

「本は読む時間がないだろうから、通勤時間にでも車の中で聞いて。」

狙いは、問題意識や価値観の共有だったのだと思います。

 

何度も同じことを言うと、お説教じみたことが、オーディオブックなら繰り返し聞くことが必然ですから

ひねくれ者の私でさえ、素直に聞くことができます。

 

部屋を片付けていると、当時のCDが出てきたので、ふと思い出してまた聞いてみました。

当時が懐かしく、先生が何を思っていたのか少し思いを寄せていました。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA