日本全国でインフルエンザが流行しています。
当院の透析室でも残念ながらインフルエンザに感染された方が出てしまいました。
「うがい・手洗い・咳エチケット」を徹底するなど
十分な注意をしていましたが、ある程度予測し準備を進めていたことです。
インフルエンザに罹患したとしても透析はしなければなりませんので、自宅で待機という訳にはいきません。
『どんな時でも』透析室に来て
むしろ体調が悪いからこそ、十分な透析をしていただかなくてはなりません。
発熱がある時には、さほど食べられていなくても異化が進むためにカリウムやBUN(尿素窒素)が高くなり
アシドーシス(血液が酸性に傾くこと)が顕著になります。
いつも言っていることですが、「調子の悪い時ほど透析をしっかり」というのは大原則です。
インフルエンザは、もちろん「かからないようにするため」の予防策を張るべきです。
けれども、残念ながら かかった場合には、今度は「うつさないようにするため」の予防策を張ることになります。
「封じ込め」対策をとるということです。
実際には
① 時間的な隔離
入室や退室、滞在時間を他の方とずらします。
② 空間的な隔離
咳による飛沫が直接飛ばない距離、ベッド間隔を開けるか、パーティションを置きます。
私たちは、この空間的な隔離に「個室」で対応することにしました。
オーバーナイト透析を見据えて取り付けてあるパーティションもあって
この状況に活用することもできるのですが
個室は陰圧室になっているので、構造が感染用の隔離として、とても有用です。
今回は個室を使用しました。
参考にさせていただいたのは
日本透析医会と日本透析医学会が共同で作成した
「透析施設にお ける新型インフルエンザウイルス感染対策ガイドライン」です。
重ね重ねの注意です。
「うがい・手洗い・咳エチケット」を徹底しましょう。