芥川賞発表後の「文藝春秋 9月特別号」は特に狙っていたわけではなかったのですが、昨年に続いて今年も購入しました。
もちろん、受賞作の全文と選評が掲載されているからで、昨年は「春の庭 柴崎友香著」の掲載がありました。→ 「春の庭」
今年は話題作の「火花 又吉直樹著」と「スクラップ・アンド・ビルド 羽田圭介著」の二作の全文と選評が掲載です。
注目を集めていますから、品切れを覚悟していたのですが、ラッキーなことにクリニック近くのコンビニで買えました。
あなどるなかれ、このコンビニは意外に書籍類が豊富で重宝しています。以前には「ギリシア神話」の本が陳列棚にあって私を喜ばせました。
第一に、選評と受賞者インタビューが楽しみでした。
当然ながら、選者には哲学やポリシーというものがあり、あるいはそれぞれの好みももちろんあって、それに合致するかしないかでかなり評価が違っています。
他の選者は評価しなかったが、私だけが推したこの作品というのがあれば、びっくりするほどの温かい言葉でその作者に対してメッセージを発します。
逆に多勢に無勢、「選考会では自分は受賞とすることに反対したが、少数意見にとどまった」というように、辛辣な言葉が遠慮なく発せられています。
受賞者インタビューでは、実は「又吉直樹さんともう一人の受賞者」としか認識していなかった羽田圭介さんのことが大変興味深く思いました。
破天荒ということに関しては、又吉直樹さんよりも羽田圭介さんの方が個性的なのかも知れませんね。
「火花」と「スクラップ・アンド・ビルド」については、今日のオーバーナイトの当直の時にゆっくり読もうと思っています。