マインドフルネス認知行動療法では、呼吸がとても重要視されます。
呼吸に意識を向けると、自分自身の心と体が影響しあっているのがわかります。
焦っていたり、緊張したり、動揺したりしていると、呼吸が浅く、早く、短くなっていますね。
ひょっとすると、呼吸することさえ忘れていることも少なくありません。
そんな時、意識して呼吸を長く、深く、ゆったりとすることで、心が落ち着くことがあります。
呼吸が心に影響し、心が呼吸に影響しているのです。
呼吸は体の活動のひとコマひとコマです。息を吸うこと、吐くことの連続したリズムのある動きです。
その動きを観察することは、確かに今、ここに存在する「身体感覚」へと切り替えるスイッチになります。
あれやこれやとモヤモヤとしてつかめない「心」に翻弄され思い悩むより、「吸って、吐いて、吸って、吐いて」のリズムに意識を集中させる方が、どんなに心が静まるでしょう。
呼吸は、身体感覚であり、心の平静さを取り戻す良い方法です。
「息を吸いながら、息を吸っていることを知る。
息を吐きながら、息を吐いていることを知る。」
気持ちのいい呼吸をすると、何かを手放した気分になり、自然に微笑がこぼれてくるものです。