テレビやラジオ、新聞の影響力はすごいものです。
それが健康や医療関係になると、さらに大きいですね。
「先生、この間テレビでやってたんだけど、この薬…」
Hさんがバッグの中から出してきた一片のメモ書き。
「この薬がいいんだって。」
ほほうとつぶやきながら、それを手にすると薬の名前が書いてありました。
あれ?
「Hさん、この薬は前に処方したけど『自分には合わない』って飲まなかった薬だよ。」
「え?そうだった?」
「2日もたたずに止めたって言ってたさあ。」
「テレビでは、よく効くって言ってたんだよねえ。先生、また処方して。」
病気や薬に関する啓発は、テレビ番組で特集を組んでもらった方が格段にいいのでしょうね。
と嘆くよりも、医者の方も少し考える必要がありそうです。
薬の必要性や有用性を、テレビのように時間をかけて説明したかというとそうでもないのですよね。
その努力をはらったかと言うと、そうでない気がします。
医療分野のテレビ番組をビデオに録画して待合室で流してみるのも良いのかも知れませんね。