禅語に「把手共行」(はしゅきょうこう)という言葉があります。
文字通り「手をとって共に行く」という意味です。
大事なポイントは、同じ目線で同じところに立っていくことです。
高いところから手を差し伸べても、相手に届くはずがありません。
瀬戸内寂聴さんが「他人の悲しみを悲しみ、他人の喜びを喜ぶ、それが思いやりです。愛です。」という言葉を残していますが、共に励まし合って生きていく、まさにそのことですね。
けれども、「把手共行」はなかなかできることではありません。
ですから、まず家族と実践してみるのはいかがでしょうか。それから本当に分かり合える親友となら可能かも知れません。
「把手共行」は長い時間に培われた強固な信頼関係のうえに成り立つものです。
逆に言えば、「把手共行」の人間関係を築くことができれば、幸せだと言えます。
