日本だけの話ではなく、世界中でワクチン接種に不安を感じる患者さんはいらっしゃいます。
患者さんに質問されてどう対応しようかと悩む医療者は国によらずたくさんいるようで、医療関係のいくつかのサイトでは、対話するポイントなどが紹介されています。(下のタイトルにリンクを貼っておきます)
How to Address Vaccine Hesitancy for Patients Living with Serious Illness
このサイトで心強く思ったのは、次の箇所でした。
「私たち緩和ケアの臨床医は多くの場合、私たちはすでに患者の信頼を得ています。」
「私たちは、何が重要か、彼らの病気をどのように管理するか、そしてどのように困難な状況に対処するかについて彼らと話してきました。COVIDワクチンについて彼らと話すとき、私たちはすでに信頼の実績を持っています。私たちの患者は、私たちが何ができるか、そして私たちが何を気にかけているのか、を知っています。」
そして、ここでは具体的な5つの対話方法を述べています。
1)自由形式の質問から始める。
患者と対話を始める時、ワクチンの受け入れをゴールと決めつけないこと。
2)判断せずに患者の懸念を認める
共感を示すこと。判断を示さずに患者の懸念を認めることが重要。
3)患者の情報源を批判しない
懐疑論を示したり、患者があなたに言っていることを批判したりする代わりに、あなたの経験を引用したり、前向きな枠組みから、彼らが信頼する可能性が高い高品質の情報源を患者に示す。これは、誤った情報に反対するのではなく、前向きな枠組みから高品質の情報を提供するという原則を強化する。
4)必要なワクチンを必要な人に提供するという、自分の立場を明確にする。
5)ワクチンの受け入れを患者の希望と目標に関連付ける
臨床医として、定期的に患者や家族と目標について話し合う。
沖縄県では透析医会が中心になって透析患者の約9割がワクチン接種を済ませています。
デルタ株になって感染はゼロにはなりませんが、心強く思うのは重症化する方が減ったことです。
透析室をあずかる身として、ワクチンの効果は明らかに示されていると実感しています。