2020年本屋大賞の大賞受賞作とのことです。
読みはじめるまでに時間がかかりましたが、読んでみると2日で読了してしまいました。
以下がサイトに掲載されていた作品紹介です。
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あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい―。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。
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この物語は「事実は真実ではない」を、これでもかというほどに読者に突き付けてきます。
ネット社会での「事実」とは何なのか。いつまでも消えないデジタル・タトゥー…。
自分の理解力の範疇で、ラベリングして理解しようとする人たちの好奇の視線。
メンタルだけでなく、主人公のひとり更紗は、身体的にもDV被害で深く傷つきます。
登場人物たちの関わりを丁寧に描きながら、現代社会の理不尽さが浮き彫りにされていきます。
内容としては、好き嫌いが分かれるところでしょう。
しかし、物語に引きずり込む作者の筆力は、さすが「本屋大賞作品」なのだと納得しました。