「ロスト・ボディ」はスペインのサスペンス映画です。(2012年)
出張移動中の飛行機の中で、スマホの画面で観ましたが、面白かったです。
観る側としては、スペインの映画ということを意識したわけではありませんでしたが、トリッキーな結末に「なるほど~」と妙に納得してしまいました。
あらすじです。
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ある男が恐怖のためにパニックに陥り、トラックに轢かれてしまう。轢かれた男性は近くの死体安置所の警備員だった。彼が勤める死体安置所では、マイカ・ビジャベルデという女性の死体が忽然と姿を消していた。
事件を担当するペニャ・ハイメ警部は、失踪した死体の夫であるアレックス・ウジョアに連絡し、死体失踪事件の調査を開始する。
実はアレックスは、金持ちで支配的な妻マイカの存在を疎ましく思っており、妻を毒殺していたのだ。殺害を思い立ったのは、そんな中知り合い深く愛し合うようになった女子大学生カルラ・ミレルの存在があった。
しかし、遺体から証拠が出ないような特別な薬を使っていたので、そもそも遺体を盗む必要などなく、誰が遺体を盗んだのか、アレックスも分からない。
密かにカルラと連絡を取り合いながら、アレックスも事件の真相を探ろうとするが、その一方で、マイカを殺害した薬をはじめ、次々と犯行を示す証拠が現れ、アレックスは追いつめられて行く……。
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妻(マイカ)を殺害した犯人(アレックス)が追い詰められていくのが、あり得ない場所にあり得ない形で提示される証拠品の数々。それはどれも犯人である自分と被害者の妻しか知らないはずの物的証拠です。
アレックスはそもそも妻は死んでいなかったのではないかと疑い始めます。
死んだと見せかけて実は生きていて、自分に復讐を企てているのだと思い込むようになります。死んだ人間ならば、どんな罪を犯しても容疑者にもならない。完璧に復讐を成し遂げることができるはずだと。
倒叙ミステリーのフレームを使いながら、実は最後に意表を突くどんでん返しがやってきます。
私にとってはしびれる感じのミステリー映画でした。
こういう種類の映画に当たると満足感が違います。