「大事なものは、たいてい面倒くさい」と言ったのは、宮崎駿監督でした。
このブログでも以前に取り上げさせていただきました。→ 「大事なものは、たいてい面倒くさい」
今回紹介する、渡辺和子さんのエッセイにも、同じような内容の文章があり、嬉しくなりました。
この本の「心の真珠」という章です。
面倒だからよそうというのが、当たり前の言い方です。けれども、「ああ、面倒くさい」と思ったら、だからこそするのだと考えようと提案しているのです。
「面倒だから、しよう。」
面倒くさいと思ったらやりたがらないのは、人間の中にある生来の怠け癖や易きにつこうとする性分もあるのでしょうが、「何も私がしなくてもいいのでは?」という他人を意識しての損得勘定からというのもあるのでしょう、と渡辺さんは言っています。
そんな時は、物事は反対から考えてみると納得できるものがあるのだと教えてくれました。
「何か『損した』と思うようなことを、それではもし自分がしなかったとしたら何を『得したのか』と考えてみること。」
「他人は他人、自分は自分、自分が心に定めた生き方を貫いて生きたい。」
「生きるということは大変なこと、それもよく生きるということは辛いこと」と言う渡辺さんの言葉は、期せずして宮﨑駿監督の言葉と重なっているように思いました。