超訳 ゲーテの言葉 ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ 著、 金森 誠也、長尾 剛訳
ゲーテの言葉にうなずいたり、納得したり、「この時、何があったんだろう?」と想像してみたり。特に、女性に対してはゲーテなりの強い思い込みでもあるのか知らん。と苦笑いしてしまいます。
優れた洞察力で数々の叡智に満ちた名作を生み出していったゲーテですが、彼の言葉を改めてまとめて読んでみると、意外に人間臭いことに驚かされます。
ですから、すっと胸に落ちることもあれば、「本当かなあ」と思ったり、読んでいてとても興味深いのです。
例えば、「忍耐力を養う三つの方法」の項です。
忍耐力を養う三つの方法
忍耐力を養うには、次の三つの方法がある。
一つは、遠大な計画を企てること。
どんな努力かも、成果がなかなか現れないと苛立つものだ。人は、本来せっかちなものだから。
もう一つは、登山。
この世の存在は全て、上から下へ行こうとする。登山はその絶対的な法則に刃向かうもので、だから、ひたすら、辛い。
そして、最後の一つは、ややこしい魚料理を食べること。
猫に笑われない程度に魚料理をきれいに食べるのは、とてつもなく手間がかかる。
いわゆる「あるあるネタ」ですが、忍耐力の養成に魚料理を持ってくるとは、すごいですね。
今度、グルクンを食べる時、思わず笑ってしまいそうです。