盛り上げ方が上手だなあと思いながら、やっぱり気になって手にとって読んでみました。
君の名は。 Another Side:Earthbound 加納 新太著
ほかにも新海誠監督自身が書いた原作本がありますが、この本はそれとは違うスピンオフ小説です。(間違えないようにご注意ください。)
映画「君の名は。」で描かれなかった登場人物たちの心情だったり、過去の歴史だったり、つまり映画を補完するものです。
私は素直にこんな小説があってもいいなと思いました。
「観てから読むか、読んでからみるか」というのは、かつて一世を風靡した角川映画のキャッチコピーですが、それを思い出しました。
ただ少し違うのが、これがそのままの原作ではなく、スピンオフ小説だということです。
最後の「第四話 あなたが結んだもの」は、三葉の父親の過去と内面を描いたものでした。
この小説の魅力は、この最後の章に尽きるかも知れません。
映画「君の名は。」を観たあとに誰でもおそらく素朴な疑問が残ると思います。
あれほど困難なミッションが、なぜなされたのか?
この本の最後の章には、それが描かれています。
そして、それを描けば、おそらくもう1本映画が作れるのではないかと思うぐらい深い奥行きの物語が存在していました。
映画「君の名は。」を観た方は、ぜひ読んでほしい本です。おすすめです。