食べ物は私たちの活動のエネルギーとなり、身体をつくりあげていく重要なものです。
ですから、正確な食品表示は、私たちの食生活を豊かにし、安心をもたらす重要な要素となります。
例えば、レストランのメニューにあるカロリー表示。
単純に「美味しいもの」を選ぶのも良いのですが、自分にとってより健康を考えた食事を選ぶのは大切なポイントになります。
ここで、ファーストフードチェーンにおけるメニューラベリングの効果についての研究をみてみましょう。
カリフォルニアのタコベルで行われたこの研究は、メニューにカロリー表示が導入された後の購入行動に焦点を当てています。
元論文はこちら→
Rummo PE, Mijanovich T, Wu E, et al. Menu Labeling and Calories Purchased in Restaurants in a US National Fast Food Chain. JAMA Netw Open. 2023;6(12):e2346851. Published 2023 Dec 1. doi:10.1001/jamanetworkopen.2023.46851
研究では、2007年から2014年にかけての取引データが分析されました。
その結果、カリフォルニア州の店舗では、メニューラベリングが導入された後、平均して一回の取引あたり約24.7カロリー少なくなるという傾向が明らかになりました。
これは他の州と比較しても特徴的で、地域による影響の違いを示しています。
このデータは、消費者の選択に与える情報の影響を考える上で重要な指標となります。
メニューラベリングが導入されると、顧客はより健康的な選択をする傾向にあることが示されています。
しかし、この影響は地域によって異なることも重要です。
カリフォルニアのような州では効果が顕著ですが、他の州ではそうではないかもしれません。
この研究は、健康意識の高まりとともに、メニューラベリングがより一般的になる中で、消費者の選択に与える影響を理解する上で貴重な一例と言えます。
健康的な食生活を促進するためには、ただ情報を提供するだけでなく、地域の文化や習慣に合わせたアプローチが重要であることを、この研究は教えてくれます。